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中華 状元への道

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2008年 12月 27日

現代に蘇る鄭和 ソマリアへ

中国がソマリアに軍艦を派遣します。
海賊を取り締まるためです。

このニュースかなり盛り上がっています。
キャッチフレーズは15世纪以来最大海軍遠征

15世紀以来とは随分大げさですがこのニュースはいろんなことを意味して非常におもしろい。

まずは中国が世界に冠たる大国になったんだよってのを大きくアピールできる。
その象徴として鄭和がでてくる。
15世紀においては圧倒的に強かった。
鄭和の乗った巨大船を作る技術なんてどこにもなかった。
しかもそんなころにソマリアまでも行ってしまっているのです。

鄭和については前に書きましたのでこちらをどうぞ。
宦官英雄 鄭和

もうひとつは世界貿易によって今の中国が支えられているってこと。
貿易立国なのです。ソマリア治安が悪いとスエズ運河に向かえない。
喜望峰をまわって主力市場であるヨーロッパに向かうのはえらいコストアップです。
中国の競争力が運賃でそがれてしまう。


あとはアフリカということ。
石油の輸入に関して非常に重要な場所なのです。
中国の石油輸入はアフリカ依存度が高いのです。
以前こんな記事を書きました。
中国アフリカ外交 新殖民主義?

いま世界恐慌の影響で中国経済もひいひいですが
この10年で蓄えた力をアピールして国威高揚といきたいところでしょう。

アメリカに変わって世界を引っ張るんだという姿勢を見せたいのもあるでしょう。

でも私が思うのはそもそも
海賊対策に軍艦まで派遣する必要があるのでしょうか?

海賊っていったって武器は持っているでしょうが
そんな重装備ではないでしょうしそんな大げさではないのでは?

海賊に襲われた船の写真がありました。海盗登上中国“振华4”号货轮甲板

ロケット弾かついでますが短パンに裸足です。

こいつらに軍艦はちょっと。

でも被害は相当出ているようで
今年1-11月に1265隻の中国商船がこの海域を通ったそうですが
20%が襲撃にあったとのこと。
これはすごい。


実はわたしの仕事相手の船会社さんがオペレートする船も
被害にあいました。

ボートですーっと近づいてきて
ロープをひっかけてするするっと数人が上がってきて
手を上げろ!

闘えばいいじゃない?と問うと
その船はタンカーだったので火気厳禁。
闘った瞬間に両者ともドカン!

でもタンカーなんかにのぼってきて何とるんですか?
誘拐して身代金です。

あとから連絡が入り一億円以上請求されたそうです。
どうやって金を渡すのかは不明。
その後どうなったかも聞いておこう。

ともかく今の世界は海上輸送でなりたっていますから治安安定が基本です。
現代鄭和に頑張っていただかないといけません。

以上

by zhuangyuan | 2008-12-27 16:14 | 時事


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