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中華 状元への道

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2006年 11月 07日

実習生 給与カット!?

実習生実習生②という記事で中国からの実習生の現状をご紹介しましたが、今日もお客さんでそんな話になりました。

「この間、実習生の働きが悪いんで給料カットしてやったんだ!」

ええ!?
先日「泣きながら生きて」という記事へのコメントでPerryさまより日本で働く限り給料がもらえる
安心感があるとのお話を頂いたばかりだったのでびっくりしました?

どんな事情だったといいますと
なんでも実習生同士が寮で喧嘩したらしく、翌日の仕事は両者ともにふてくされて
仕事に身が入らず、作業効率が悪化したとのこと。
そこで連帯責任とのことで両者とも3ヶ月間月給一万円カット。そのほかの人も5千円カットしたとのこと。
簡単に一万円といいますが月給は6万円です。そのうち一万です。ビッグです。

「でも実習生は給料固定ですよね?そんなことしちゃって大丈夫なんですか?
素直にしたがってくれるんですか?」

「問題を起こしたときは責任とってもらわなきゃだめだ。
決め事なんて関係ない。いやならやめてもらって結構。
人材派遣会社にも罰として払わない。」

さすがにお灸が効いたらしく、翌日からしっかり働いてくれたそうです。

でも本当は派遣会社にカットした給料分は渡したそうです。
帰国のときに実習生に渡すように伝えたそうです。
でもそのことは帰国のときまでは内緒だとのこと。
そうでないとお灸の意味がないとのこと。

それを聞いて私もほっとしました。

でも最近は実習生を働かせるだけ働かせて
会社は倒産し社長は給料不払いで逃げてしまう零細企業が増えているそうです。
岳父はある業界団体で実習生の受け入れをしていますが
入管の受け入れ企業に対する審査が大変厳しくなっているそうです。
日本もそれだけ末端経済が疲弊している証拠でしょう。

ただ私が訪問した企業はおおむね実習生との関係はうまくいっているようで
真面目によく働いてくれて助かっているとのこと。
残業や休日出勤もいとわず頑張っているらしい。
というよりむしろ残業を喜んでいるとのこと。
残業がないと手取りがへるので、残業させてくれとお願いにくるらしい。

給料のうち、ほとんどは銀行振り込みで、現金で渡すのは月2万円だそうです。
その2万で一ヶ月くらす。でも実際は一万くらいで生活してしまうらしい。

「でも結構たのしくやってるよ。」
「一万円じゃ楽しくっていっても、何も出来ないじゃないですか?」
「いやこの間もディズニーランド行ってたし。」

そこは北関東のある町ですが彼らはなんと自転車で行ったそうです。
片道4時間かけて。自転車はリサイクル自転車を買ってあげたそうです。
でディズニーランドとディズニーシーの周りをぐるっと一周まわって帰ってきたそうです。
でもほんと楽しそうに、すごかった、すごかったと語ってくれたそうです。
なんか彼らのけなげさに涙がでそうでした。

そんな彼らもなにかと誘惑が多いとのこと。
実習生を専門に狙って人材斡旋するブローカーが存在するらしく
実習生に高給をちらつかせて誘惑し、現場に斡旋するとのこと。

先日も一人いなくなったとのこと。
月給15万円につられて行ったらしいのですが
寝泊りは車の中で、仕事があれば15万だがなければもらえないという
日雇い仕事だったらしく、すぐに舞い戻ってきたそうです。

この実習生という身分は一生に一回きりの3年間だそうで貴重な制度で
それを利用し一生懸命働き、故郷に錦を飾るのです。
でも中にはツワモノがいて、研修を終えた半年後にはすぐに日本にもどって
働いている人がいたそうです。
ただ彼は別人として入国してきたそうです。
偽造パスポートで。

いろんな世界があるものです。

以上

by zhuangyuan | 2006-11-07 22:21 | 時事


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