人気ブログランキング | 話題のタグを見る

中華 状元への道

zhuangyuan.exblog.jp
ブログトップ
2011年 05月 22日

ハングルのヒミツ

韓国語レッスン。
「ハングルは15世紀に世宗によって作られました」
なんて基礎的なことから始まり

「子音字は発生器官をかたどって作られました。」

なんていってこんな図をもって説明されます。

ハングルのヒミツ_d0018375_2026211.jpg


ハングルのヒミツ_d0018375_683854.jpg


ㄱ 軟口蓋音
ㄴ 舌音

なんて

「どんな音がどんな発声をされるかは
死体を解剖して確かめたそうですよ。
世宗の生涯をあつかったドラマにありました。」

うげっ!
そこまでしなくても。

ちょっと興味があったので動画探してみました。
中文字幕ですがよかったら。
解剖するのはウイグル人のようです。

大王世宗 第85話 

そのおかげでハングルってホントよく出来てる。

当時は漢字しかなくて自国のことがよく表現できなかった。
そこで大王は文字をつくったのです。

「訓民正音」というのを世に出しひろめたわけです。
序文で大王が語ります。

ハングルがないのでもちろん漢語で。

訓民正音解例 世宗序 (趙義成の朝鮮語研究室)

國之語音,異乎中國,與文字不相流通,故愚民,有所欲言,而終不得伸其情者多矣。予為此憫然,新制二十八字,欲使人人易習,便於日用耳。

国の語音,中国に異なり,文字と相ひ流通せず,故に愚民,言はんと欲する所有れども,終(つ)ひに其の情を伸ぶるを得ざる者多し。予此れが為に憫然たりて,新たに二十八字を制(つく)り,人々をして易く習ひ,日用に便たらしめんと欲するのみ。


愚民のためにつくったわけですね。
漢文は特権階級のものだったわけです。


創成者の序にはこうあります。
(鄭麟趾後序)

故智者不終朝而會,愚者可浹旬而學。以是解書,可以知其義。以是聴訟,可以得其情。字韻則清濁之能辨,樂歌則律呂之克諧。無所用而不備,無所往而不達。雖風聲鶴唳,鶏鳴狗吠,皆可得而書矣。

故に智者は朝を終えずして会し,愚者は浹旬(せふじゅん)にして学ぶべし。是を以て書を解さば,以て其の義を知るべし。是を以て訟を聴かば,以て其の情を得べし。字韻は則ち清濁之(これ)を能く辨じ,楽歌は則ち律呂之れ克(よ)く諧(かな)ふ。用ゐて備はざる所無く,往きて達せざる所無し。風声,鶴唳,鶏鳴,狗吠と雖も,皆得て書かくべからん。


賢いひとは午前中に学べちゃうし
馬鹿でも10日もあればokですって。

ちょっとプレッシャーを感じます。

でも覚えちゃえば風の音だって犬の鳴き声だって書けちゃうって。

正直今はハングル聴いても正確にはディクテーションできません。
でもせっかく大王が作ってくれたんですから頑張らないといけませんね。

まずは積読してあったこの本から始めます。
ハングルの迷宮にはまりそう。

ハングルの誕生 音から文字を創る (平凡社新書 523)

野間 秀樹 / 平凡社




以上

by zhuangyuan | 2011-05-22 21:02 | 言葉


<< ハングルvs事大主義      中国原発事情  安全第一? >>