book batonで紹介しました「日本の弓術」を読み終わりました。
あるドイツ人が日本で弓術を習い、鍛錬し弓術の極意を感じ、その過程を
ドイツで講演しました。
曰く 弓術はスポーツでなく、精神的な経過であると。
的を狙うな撃とうとするな精神を統一し無となり宇宙と一体化せよ。
自然と矢は放たれ、的に吸い込まれてゆく。
そこで初めて我に気づく。
弓術は禅と武士道を基礎にしているとのこと。
武士道精神のもっとも純粋は象徴は朝日の光の中に散る桜の花びらである。
寂然として内心揺るぎもせず生から己を解き放つことができる。
うーん、私ピンチに立つと内心揺るぎっぱなしです。
このドイツ人(オイゲン・ヘリゲル)只者じゃない。
もっとすごいのは弓術の師匠との間を通訳した人がすごいとおもう。
外国語を極めるとはこういうことをいうのだと感じました。
翻訳者が語っていますが
弓道において百発百中は意味がない。
孔子の射は百発成功であったと。
孔子は弓に依って正しき心の把握に成功した。
その正しき心が天地に充満する有様に観者は神々しさに感激したそうです。
さすがここでも孔子の登場です。
以上