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中華 状元への道

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2010年 09月 26日

中国では名前は呼んじゃダメ?

先日、早朝中国語学習会で、中国での名前の呼び方について話題になりました。

中国人は家族をフルネームで呼ぶと。

以前見たドラマのDVDで「中国式離婚」というのがありましたが
仲の悪くなった夫婦の間で呼び合うフルネームが恐ろしかった。

ケンカのとき

「宋建平!」 song jianping

と名前を言うだけ
夫婦別姓だけに寒くなる。

子どももフルネームで呼ぶケースが多いです。

一般的な呼び方については下記ページがよくまとまっています。
名前を呼ぶ


そこで思い出したのがこちら

三国志 きらめく群像

高島 俊男筑摩書房



中国おたくの高島俊男先生が三国志時代の中国人の呼び方について
解説してくれてます。

日本では劉備のことを劉備玄徳と呼びますが
中国ではこんな呼び方は絶対しないといいます。

劉備玄徳

劉は姓

備は名

玄徳は字(あざな)

この中で名は特に大事なものだから通常は使用しないと。
wikipediaの人名の欄にはこうあります。(ここの解説はかなり面白い。)
。かつては、真の人名は霊的な人格と不可分のものとし、本名を実際に他者が口にして用いることに強いタブー意識を持つ社会は多かった(諱または忌み名)


そこでその代わりに字(あざな)をつけて呼び名として用いる。

ということは
呼ぶとすれば

劉備もしくは劉玄徳となる。

親しい間柄や幼なじみなんかは字(あざな)をもちいるそうです。

親しくもない馬超が劉備を「玄徳」と呼んで、関羽が激怒したといいます。

また字(あざな)でさえ、そんな感じですから、名前なんか読んじゃった日には大変です。

高島さん曰く

曹操のことを「操」と呼び捨てする奴がいれば
それは間違いなく負けてつかまってこれから殺される敵将だけだと。


確かに今でも名前だけで呼ぶケースあんまりないですよね。
名前だけで呼んだらまずいんでしょうか。

小王だとか老李だとか苗字に小とか老をつけて呼びますけど
名前にはないですね。

親が子を呼ぶ場合でもあんまりないんでは?

今は字(あざな)があんまりないんでしょうからややこしいですね。

ちなみに私の中国語の先生は息子さんに本名とは別に呼び名をつけてました。

瀛瀛

日本のことを东瀛と呼ぶことにちなんだそうです。
風流ですよね。

ところで私は小さな頃から名前でしか呼ばれていませんで
苗字で呼ばれることが殆どなかったんですが
日本ではいつから名前を呼ぶのがありになったんですかね?

すくなくとも神聖で穢すことのないものとして
自分の名を考えたことはありません。

でもネットだと本名はあんまり使わない。

もしかしたら今後はネット上の名前が字(あざな)の代わりになるのかも。

以上

by zhuangyuan | 2010-09-26 17:01 | 文化、歴史


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