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中華 状元への道

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2010年 08月 14日

いにしえの韓流

最近は韓国がらみの読書が多いですが
こちらは一風変わった伝奇小説。
主題は朝鮮通信使。

「魔岩伝説」 荒山徹著

魔岩伝説 (祥伝社文庫)

荒山 徹 / 祥伝社


荒山徹の本は数冊読んでますが
時代小説で必ず朝鮮が出てくる。
忍者だとか魔術だとかに興味はないのですが
資料を基にした逸話が面白いです。

徳川幕府が再開した朝鮮通信使は莫大な費用がかかるにも関わらず
将軍交代ごとに行われた。

そこには徳川幕府最大のヒミツが!
その謎をさぐるべく遠山の金さんが立ち上がる。

なんでやねん と思うのですが

遠山左衛門尉景元が朝鮮通信使を迎えるべく対馬に赴いたのは史実らしい。
このどこまでのが史実でどこからが作り話かよくわからないところが楽しい。

さて朝鮮通信使ですが
ずいぶんと傲慢な態度で来日したとのこと。

なにせ中華文明の伝え手として
中国がお父さんなら朝鮮はお兄さんとばかりに
文化、文明を未開の奴らに教えてやるよって態度で臨んでたと。

小説の中にも日本の朱子学者の言葉が抜粋されてます。

「韓客は緒人を蔑視し...」
「文鎮代わりに脚を投げ出し踵にて紙をおさえるなど、狼藉至極」
「我が邦の学の暗きの虚に乗じ...」

接待する対馬藩もあまりの朝鮮勢の振る舞いに切れて

「朝鮮人に道理もなく打擲(ちょうちゃく)されたなら、これを討ち果たせ」と命じたそうです。

文民統治が基本の儒教国家、朝鮮からみたら当時の武士政権なんて野蛮そのもの
未開の奴らは見下ろして対応。

さらに当時は中国ですら遊牧民族満州族に支配されている。

ということは

朝鮮こそ中国なのだと。

迎える日本もそれに迎合する勢力があるわけです。

徳川幕府の学問、朱子学者、林大学頭の一族。

いつの時代にも優勢なもに盲従する勢力があるものです。

まあ朱子学自体が上下の規律を保つためのものでしょうから
しょうがない。

で小説のほうは
こんなにしてまで朝鮮通信史を続けるには誰にもいえない謎があるはずってことで
最後に謎が明かされるのです。

なぞはともかく
歴史においては先輩だと思ってる朝鮮です。

その朝鮮を併合してしまったんです日本はだからこそ100年たっても
恨みがなくならい。

短命政権の人気のない首相が歴史をしょってるみたいに勘違いして
談話発表したって意味ないでしょ。

以上

by zhuangyuan | 2010-08-14 22:00 | 韓国


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