中華 状元への道

zhuangyuan.exblog.jp
ブログトップ

タグ:歴史 ( 120 ) タグの人気記事


2011年 10月 02日

韓国と朝鮮 その呼び名

朝鮮語のすすめ 日本語からの視点 (講談社現代新書 614)

渡辺 吉鎔 / 講談社



先日、こちらの本を読みましたが購入する時にちょっと違和感がありました。
それは朝鮮語という言葉。
なんかすごく古臭いイメージがありました。
言葉が重い。政治色も。

この本のまえがきにも説明がありました。

韓国育ちなのに
「なぜ韓国語といわないのかと聞かれるかもしれない。」

「現在(1981年当時)日本の大学に設置されている朝鮮半島の言葉の講座は
1,2の例外を除くと朝鮮語と言う名称を用いており....
それに従わせてもらっただけで他意はない。」


「他意はない」というところを見るといろいろいちゃもんをつけてくる人が沢山いたんでしょう。

日本語と韓国語 (文春新書)

大野 敏明 / 文藝春秋


こちらの本にはこんな例もありました。
NHKが語学講座を始める際に「韓国語講座」か「朝鮮語講座」かもめスタートが二年遅れたそうです。
で結果「ハングル講座」という名称になったと。

そのせいでハングルという文字だけをあらわす単語が言葉全体をあらすかのように
誤解される原因になってますね。
ハングルと言う言葉も私は漢字語かと誤解しており
韓国語(ハングンマル)から来ているとおもってました。
正しくは「大いなる文字」という固有語だといいます。

じゃあそもそも「韓国」「朝鮮」ってのはどんな違いとそれぞれのこだわりがあのか?

この本に歴史の流れが載ってます。
簡単に言っちゃうとこんな感じ。

まずは今の大韓民国、これは大韓帝国が共和国として復活したもの。

大韓帝国ってのは皇帝をいだいているのですが
それまでの李氏朝鮮ってのは中国冊封国。国王しかいない。
中国皇帝に朝貢してる。

その中国(清)が日本に負けちゃった。
そこでいきなり帝国になっちゃった。

つまり朝貢国の朝鮮から脱皮すべく韓がでてきて大韓帝国。
独立国です。

でもこれが長くつづかない。
日韓併合。

日韓併合直後に勅令がだされて韓国から朝鮮にまた変わる。

韓国統監府は朝鮮総督府へかわるなど韓の文字が抹殺されたといいます。
つまり帝国じゃないんだよってこと。

こうして戦後の分断を迎える。

南には大韓民国。
北には朝鮮民主主義人民共和国。

北朝鮮は李氏朝鮮の復活。
大韓帝国時代はなかったことになってるそうです。

金日成が植民地からの独立を勝ち取る。
北にいわせりゃ南は相変わらずの米国植民地状態ってわけ。

そういやあ何かっていうと中国いってる将軍さまも
実は歴史を踏襲して朝貢国気分がぬけてないのかも。

それぞれにいろんな理屈がなりたつわけですが
今の日本でのイメージは韓流ブームと北朝鮮拉致問題で
ずいぶん差がついちゃったようですがどちらにせよ色が濃すぎる。

NHKがハングルってのをひらめいたのはかなりのヒットですね。
政治っぽさが抜けててよい。

ところで将来いっしょになったらどんな国名使うんでしょうね。
高麗民国なんていいかもね。
KOREAの語源でもあるんだし。


以上
[PR]

by zhuangyuan | 2011-10-02 18:37 | 言葉 | Comments(2)
2011年 07月 10日

語学テキストから見える 中国の裏

以前にも紹介しましたが今使ってる課本が凄い!


中国語テキストの言えない中身

ケンカみたいな中国語

「漢語口語 習慣用語教程」

中国語の口語表現を学ぶのですが
豊かな言語表現を通り過ぎて、どす黒い中国世界の闇が透けて見えるのです。

単元ごとに新出口語表現を学び、その使用例を勉強します。
先週の早朝勉強会で音読した例文はこんなものです。

こんな文章を朝っぱらから音読している図をイメージしていただけると奇妙なものですよ。
少なくとも中国ではできない。


例释
10.大做文章 Make a big deal out of something

可是,有一些人拿少数工人罢工闹事大做文章,他们的目的就是搞垮·我们。

だけど、わずかな工員がストライキを起したことをあげつらって騒ぎを起したいやつがいる。
奴らの狙いは俺達を陥れることだ。


共産党員間の権力闘争。
わずかな敵失でも見逃さない。

12.放出风儿来 Spread information

曹家的人早就放出风儿来说,他们家有亲戚在公安局工作,他们谁也不怕。

曹家の人たちは早くから自分達で噂を流していた。
「親戚が公安局にいるから誰も怖くない」って


公安。ここがバックについてりゃ何にも怖くないんです。
殺人だって無罪放免。実際に自慢してる奴がいました。

こんな事件もあたりまえ。
ネットで大流行「僕のパパは李剛だ!」

13.给(某人)颜色看看 Teach someone a lesson

他嘿嘿一笑,说“开除吴顺,就是要给他一点颜色看看,让他们知道谁厉害。”

彼は鼻で笑って言った、「呉順を除名しろ!奴に思い知らせてやれ、誰がホントに怖いかってことを」


誰がホントの権力者か。これを知らないとさあ大変。
虎の尾を踏まないように。


14.一箭之仇 Take revenge

他一上台就免去一下老杨的职,报了儿子被开除的一箭之仇,
这件事子全公司引起了不小的震动。

彼は就任するなり、老楊を首にした。息子が除名された仇を討ったのだ。
この事で会社全体がざわついた。


権力地図が変わったのです。
これから始まる粛清。
ああコワっ!


この教科書は外国人にホントの中国文化をおしえてくれます。

以上
[PR]

by zhuangyuan | 2011-07-10 18:06 | 学習 | Comments(0)
2011年 05月 29日

ハングルvs事大主義

ハングルの誕生 音から文字を創る (平凡社新書 523)

野間 秀樹 / 平凡社



世宗の大偉業としてハングルが誕生したわけですが
誰もが賛成であったわけでないのです。

ハングルを実質的に作った集賢殿という研究機関にも猛反対する人がいたと。

崔萬里。

彼の反対の論理はこうです。

「我が朝、祖宗より以来、至誠にして大に事へ、一に華制に遵ふ。」


だって昔っから中華の制度でやってきたでしょって。

「唯だ蒙古、西夏、女真、日本、西蕃の類、各々其の字有るのは、是れ皆夷狄のみ」


自分たちの文字持っているのは野蛮国ばっかりである。

字をつくるなんてこんなことが中国の都に知れたら大変だ。
中国文化のエバンジェリストたる朝鮮が中華を捨てるなんてとんでもない。
文字を統べるなんて大それたことをできるのは唯一中国皇帝だけであると。

正に事大主義であります。

ただここは礼儀の国、朝鮮。
儒教思想のなかで朝鮮王に命令されて逆らえるのでしょうか?

でもこの崔萬里にとっては世宗なんてピーナッツ。
たかが衛星国の一王様、悠久の歴史を前にすればなんてことはない。
中華すなわち世界のことわりは優先なわけです。

現実的にも当時の朝鮮知識人にとっては漢字はすべてに値する。
漢字がなければ知識はないわけで、
知識がなければ特権もないわけです。

既得権益者としての存在意義を根底から否定される出来事なのです。
そういう意味では世宗のハングル創製ってのは一種の革命といえますね。

この革命からずっと後世に野蛮国日本の言葉を強要されたのですが
当時の屈辱はこうした歴史を知るとよくわかります。

その後紆余曲折をへて立派に国の文字として定着しました。
今ではかつての支配者日本のおばちゃまたちの心までハングルが征服しているのです。


以上
[PR]

by zhuangyuan | 2011-05-29 22:41 | 文化、歴史 | Comments(2)
2011年 01月 22日

犬を仕留めて喰らふ

先日、早朝勉強会の仲間(先輩?)に本を貸していただきました。

王様の漢方

牛 波 / 講談社



書名の通り、漢方のお話。

いつも失敗ばかりしているあやしげな社長が「中国訪問漢方ツアー」を立ち上げる。

参加したのはダイエット目的のモデルやらEDのヤクザ、性同一性障害の美男子などなど。
北京で中医の大夫にそれぞれが処方してもらい悩みを解決してゆく。

これはシリーズ化したらいくらでも面白いのが書けるんじゃないかな。
漫画もいいな。
映画にはなってるのですが漫画のほうがいろいろ想像力で書けるのでいいかも。
東京都の条例に引っかからないくらいに抑えてね。

中医である李仁がところどころでウンチクを披露してくれるのが興味深い。

こんな話もありました。

犬肉の話。

中国では犬を食べることは有名ですが
ここで出てくるのはその犬を捕まえる人の話。

その名も「坐狗人」(犬に座る男)

この言葉を百度で検索してみますと
この小説が引用したであろう文章がでてきました。

捕まえるなんて表現じゃ収まらない必殺仕事人です。

老北京的狗肉作坊(古きよき北京の犬肉割烹)

まず昼間のうちにどこの家に毛並みの良い犬がいるかを目星をつける。

然后傍晚出门,身披老羊皮袄,趁住户尚未关门,
“坐狗人”先在住户门前丢一块熟马肺,将狗引出

そして夕方、羊の皮を被ってでかける。
家の門が閉まる前に坐狗人は門の前に熟した馬の肺をほおっておき
犬をおびき出す。


馬の肺を持っていくのもいやですね。
でもなんで羊の皮を被るのか。

狗闻香前来,趁其低头吃食之际,
以右手掐狗脖子,左手按住狗后垮,都用反把,用力坐于狗腰,
狗即一声不出,腰断身亡,惨不可言

犬が匂いに誘われて出てくる。
頭をかがめて喰らおうとする正ににその時、
右手で犬の首を絞めつけ
左手で後ろ足を押さえて
反動を付けて力いっぱい犬の腰に座る
犬は吼えることもできない
腰が折れて絶命する
悲惨で言葉にならない。


ここからが更に怖い。

随后将狗的两只前爪搭在肩上,背于身后,上罩羊皮袄,拾起马肺回家,其手段迅捷为常人所不及。

その後、犬の前足をつかみ、肩に担ぎ、背負う
それを羊皮で隠し、馬の肺を拾って帰路につく
その手並みたるや迅速極まりなく常人の及ぶところではない。


そこから皮を剥いで肉と毛皮に分けて
さらには料理しちゃうんですがちょっとグロテスクなのでやめときます。

あとは原文を覗いてみてください。

解放前の中国の下層階級の間では冬の犬肉はたいそう人気があったんですって。

人様のお家で飼われてるのを仕留めるってのが恐ろしいですねえ。

以上
[PR]

by zhuangyuan | 2011-01-22 16:28 | 中国関連DVD、本 | Comments(8)
2010年 11月 28日

トイレは流せ 

シンガポールに出張にいっていました。

景気がよさそうでしたねえ。
いつ行ってもなんか皆楽しそうで
町並みも美しいし自然も多いしいいところばかり。

小さい国で資源もないのに世界有数の金持ち国家。
なにがすごいって政治がすごい。

ガバナンスがしっかり利いてる。
リー・クアンユーの開発独裁以来ビシッと統制して
国家の進むべき方向に向かって戦略的に進んでる。

リー・クアンユーは87歳の今でもバリバリの現役らしく
息子に首相をやらせつつも影響力を保っているとのこと。

その他東南アジア諸国と違って汚職もすくないらしい。
大臣の給料は世界最高レベルに高く、利権を貪るよりも国に奉仕する体制になってると。

言論統制や治安取締りも相当厳しいそうです。

シンガポールはいろんな民族や宗教の集まった国ですが
そのバックグラウンドが異なる集団をビシッと管理するには
そこそこ強権で締めないとまとまらないのでしょう。

以前、日本人駐在員の奥様ゴルフコンペで政府の悪口を言ったご夫人が
それをキャディーに聞かれてちくられたそうです。
結果は翌日強制帰国。

いまはそこまで厳しくはないそうですがまだまだ残ってると。
お世話になったシンガポール歴30年強の方も
自宅で政府の悪口をいうと、奥様に声を潜めるようにと注意されるそうです。

お客さんとの食事の際には
企業グループの会長さんがこんなジョークを話してくれました。



シンガポールのリー・クワンユーはマレーシアのマハティールを常に張り合って
なにかと競争意識を持っていたそうです。

ある日二人は釣りの勝負することになったそうです。
勝負はマハティールの圧勝。
マハティールはどんどんつり上げるのに
リー・クアンユーは全然釣れない。

そこでリー・クアンユーはコツを聞いたそうです。
「どうしてそんなに釣れるの?」

マハティールは答えて曰く
「そりゃそうだよ、そちらの魚は口を開けていないからね。
こちらの魚は口を開いているから釣れるのさ。」


いっしょに席を囲んでいた一同は大爆笑。
しかし私はおかしさがわからなくて笑えない。
会長さんは英語で話しましたが
簡単な話なので言葉が理解できないわけではありません。
ただ意味がわからない。

ジョークの笑えるツボを尋ねるなどという野暮なことをしてしましました。

つまりシンガポールは言論統制を厳しくしているので国民がついてこない。
マレーシアは言論の自由があるので国民に人気があることを揶揄するジョークだったわけです。


なるほど面白い。

まあでも公共の場で大きな声でこんなジョークが言えるんですから
いまはそんなに厳しくないんでしょうね。


食事が終わってからお客さんがいいました。
「トイレにいったら、ちゃんと流しなさいよ。
罰金取られるよ!」

なかなか厳しい社会です。


帰国時、飛行場でトイレをながしましたが故障中。
どきどきしながらそそくさと立ち去りました。

ごめんなさい。


以上
[PR]

by zhuangyuan | 2010-11-28 21:22 | 文化、歴史 | Comments(4)
2010年 10月 30日

現代中国は大正時代の日本?

最近の世論調査では中国に対する不信感が過去最高レベルになったと
報道されています。
中国「信頼できず」84%

過剰報道のゆえだとは思いますが
なんでそんなに皆中国が嫌いないのか?

今読んでる本にそのヒントがありました。

輿論と世論―日本的民意の系譜学 (新潮選書)

佐藤 卓己 / 新潮社



経済拡大至上主義に邁進する現代中国に「田中角栄の日本」を見ているのかもしれない。


どういうことか?

日本は戦後高度成長を成し遂げ繁栄を手にした。
その象徴が田中角栄。

貧しい庶民からのし上がり、首相まで上り詰める。
そして列島改造。土建政治。
土地投機、狂乱物価。

戦後の成功には「影」部分があった。
そのスケープゴートにされたのが田中角栄であったといいます。

彼の姿こそ、敗戦の焼け跡から復活し成功を遂げた日本人の
辿ってきた姿であるのに、成功するや、自らを返り見ずに徹底的にたたいた。

この本では田中政治にノーをたたきつけた福田赳夫の言葉を引用しています。
日本は今日世界第一位の石油輸入国ですよ。
こういう日本がだね、今後も急速な経済成長を続けようとするなら、
世界の資源配分のなかでの日本の取り分は、加速度的に拡大されざるを得ない。」


これに続き福田の話は、国際摩擦、物価上昇、格差拡大、環境汚染、世界の日本批判と続くのです。

なんかどこかで聞いたような?

そうです今の中国です。

福田赳夫の言葉の日本を中国と入れ替えてもずばり当てはまります。

日本の世論は過去の自分を忘れ、現代中国を徹底批判しているのです。

中国の急速経済発展は日本の高度成長の辿った道です。
ただ大きく違う点があります。

軍隊です。

日本の高度成長には軍の拡大はなかった。

この点からいくと私は今の中国ってのは昭和の軍拡にいたる過程での
大正時代の日本に似てるんじゃないかと思うんです。

大帝没後―大正という時代を考える (新潮新書)

長山 靖生 / 新潮社



大正はどういう時代だったのか?

日露戦争に勝利した後、日本は八大強国となり、西欧列強に肩を並べる。
しかしそれとともに明確な国家目標を失い時代閉塞にはいる。
農村疲弊と都市化による経済格差拡大、資本主義発展に伴う労働問題の発生など
問題が山積していたといいます。

豊かになった社会で若者は親の財産を受け継ぎ、無気力化してゆく。
維新時代に父たちが戦って得た爵位や財産をメンタリティのことなる息子世代がうけづぐ。

大衆消費社会が出現し、消費者たる若者の影響力が大きくなる。

学校制度もととのい高学歴者が増えてくる。
しかし職がなく、高等遊民が問題となる。

大正青年たちは「古い家」を蔑ろにるすが自立はせずにむしろ家制度に依存していたといいます。
家の財産をつかいつくしたあげく、国家というシステムに依存するようになったといいます。

個人の欲望肥大化が国家の欲望肥大化に繋がっていったと。

こうして国家が肥大化し昭和へと向かってゆくのです。

人口増加で食糧、資源需要増加→海外進出
消費社会の拡大→退廃的社会へ
格差拡大で社会の鬱憤がたまる。→軍が貧しい層を吸収

ここからはこちらが参考に。

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

加藤陽子 / 朝日出版社



そうです拡大拡大で世界から孤立し戦争への道を突き進んで行くのです。

国共内戦、文革、改革開放を経て、現在の繁栄を手にした中国。

金持ちは第二世代、第三世代へと移り、無気力になり、
一方で貧しい若者たちは鬱憤がたまり、
爆発させどころを探している。

こんな問題がありつつも経済は急速拡大を続け
資源需要は増大し、海外へと食指が動く。

国際的に批判を浴びる。

その時、軍は?

大正から昭和への日本の道を進まぬことを願います。

以上
[PR]

by zhuangyuan | 2010-10-30 15:03 | 文化、歴史 | Comments(0)
2010年 10月 03日

大日本帝国崩壊 その時満洲では?

「大日本帝国」崩壊―東アジアの1945年 (中公新書)

加藤 聖文 / 中央公論新社



大東亜戦争、太平洋戦争敗戦といいますと1945年8月15日。
ポツダム宣言受諾して、玉音放送。
ミズーリ号で調印してマッカーサー上陸。

ってだけで終わったわけではありません。

当時日本の勢力は広大でありました。

在外軍人300万人。
在外居留民310万人。

満洲、樺太、朝鮮、台湾、東南アジア、南洋群島。

各地での敗戦時の諸相をまとめてくれてます。
ふと忘れがちですが各地にそれぞれの敗戦があり
権力の移譲が行われたわけです。

でも敗戦時に政府は本土防衛ばかりに頭がいっていて
版図の隅まであんまり考えてなかったとのこと。

「居留民は出来うる限り定着の方針を執る」

なんて指示をだして事実上切り捨て。
事実朝鮮半島には1876年日朝修好条規以降定住して二代、三代目が
かなりいたそうです。

台湾人や朝鮮人に対しては、ちょっと前まで帝国臣民とかいってたくせに
負けるとすぐに保護は連合国に丸投げ。

満洲は植民地でなく国であったのですが
事実上日系が重要ポジションを占め
満人は大臣などに名を連ねるものの権限はなかった。

ただここは4000年の歴史中国。
支配者が代わることなんてへっちゃら。
なれたものです。

満系が主導権を握って非常事態にのぞもうとした。

満州事変の時に、張学良側の地方有力者が関東軍に協力したのと同じ行動原理だと。
ソ連侵攻で右往左往する日系を尻目に
すでにポスト日帝を見据えて行動していたと。

さすが中国したたかです。

満州国国務院総理つまりトップの張景恵もなかなかの男です。

もとは張作霖の仲間の馬賊。
その後に張学良につき、国民党に合流。

満州国ができたらすぐ参加して
総理まで上り詰める。

著者いわく

彼にとって満州国の滅亡は自身の滅亡につながるものではなかった。

ここまでいくとカッコいいですね。

まあでも彼はソ連に拘束されちゃって
戦犯として中国でも収容所にいれらちゃった。

でも息子は満洲時代に共産党に入党して新中国で立派に生き残って成功する。

歴史の有為転変をくぐりぬける術をわかっているのです。

そこいくと近代化でちょっとつけあがった青二才の日本が
中国まで出て行くのはちょっと分不相応だったのかもしれません。

あと千年くら歴史をつまないといけませんね。

以上
[PR]

by zhuangyuan | 2010-10-03 20:37 | 中国関連DVD、本 | Comments(4)
2010年 09月 26日

中国では名前は呼んじゃダメ?

先日、早朝中国語学習会で、中国での名前の呼び方について話題になりました。

中国人は家族をフルネームで呼ぶと。

以前見たドラマのDVDで「中国式離婚」というのがありましたが
仲の悪くなった夫婦の間で呼び合うフルネームが恐ろしかった。

ケンカのとき

「宋建平!」 song jianping

と名前を言うだけ
夫婦別姓だけに寒くなる。

子どももフルネームで呼ぶケースが多いです。

一般的な呼び方については下記ページがよくまとまっています。
名前を呼ぶ


そこで思い出したのがこちら

三国志 きらめく群像

高島 俊男筑摩書房



中国おたくの高島俊男先生が三国志時代の中国人の呼び方について
解説してくれてます。

日本では劉備のことを劉備玄徳と呼びますが
中国ではこんな呼び方は絶対しないといいます。

劉備玄徳

劉は姓

備は名

玄徳は字(あざな)

この中で名は特に大事なものだから通常は使用しないと。
wikipediaの人名の欄にはこうあります。(ここの解説はかなり面白い。)
。かつては、真の人名は霊的な人格と不可分のものとし、本名を実際に他者が口にして用いることに強いタブー意識を持つ社会は多かった(諱または忌み名)


そこでその代わりに字(あざな)をつけて呼び名として用いる。

ということは
呼ぶとすれば

劉備もしくは劉玄徳となる。

親しい間柄や幼なじみなんかは字(あざな)をもちいるそうです。

親しくもない馬超が劉備を「玄徳」と呼んで、関羽が激怒したといいます。

また字(あざな)でさえ、そんな感じですから、名前なんか読んじゃった日には大変です。

高島さん曰く

曹操のことを「操」と呼び捨てする奴がいれば
それは間違いなく負けてつかまってこれから殺される敵将だけだと。


確かに今でも名前だけで呼ぶケースあんまりないですよね。
名前だけで呼んだらまずいんでしょうか。

小王だとか老李だとか苗字に小とか老をつけて呼びますけど
名前にはないですね。

親が子を呼ぶ場合でもあんまりないんでは?

今は字(あざな)があんまりないんでしょうからややこしいですね。

ちなみに私の中国語の先生は息子さんに本名とは別に呼び名をつけてました。

瀛瀛

日本のことを东瀛と呼ぶことにちなんだそうです。
風流ですよね。

ところで私は小さな頃から名前でしか呼ばれていませんで
苗字で呼ばれることが殆どなかったんですが
日本ではいつから名前を呼ぶのがありになったんですかね?

すくなくとも神聖で穢すことのないものとして
自分の名を考えたことはありません。

でもネットだと本名はあんまり使わない。

もしかしたら今後はネット上の名前が字(あざな)の代わりになるのかも。

以上
[PR]

by zhuangyuan | 2010-09-26 17:01 | 文化、歴史 | Comments(6)
2010年 09月 23日

中秋節に、「唐山大地震」鑑賞

昨日は中国語教室にいきましたが
いつもの個人レッスンでははく水曜日はサロンが開かれます。
私は初参加。

そのとき旬な話題やネット、映画などを楽しみながら自由に話すというもの。
運よく中秋節にあたり月餅や甘酒風味の汤圆もいただいてお得な気分でした。

昨日はこの夏公開された中国映画史上最大のヒット作「唐山大地震」を鑑賞。

監督は大御所、冯小刚。

恥ずかしながらこの映画が公開されていることすら知りませんでした。

なんで地震の映画が最大のヒットを飛ばすのかと不思議に思いましたが
さすがは大御所監督、家族愛をテーマにして中国の時代の変遷を描いています。

この日は時間の関係から途中までの鑑賞で残りは来週。


唐山大地震は1976に発生しています。
主人公は小学校にも上がらない双子の姉弟。

地震で父を失う。
弟は片手を失うも一命をとりとめ母と暮す。
姉は死んだと思われその場に取り残される。

別れ別れになった双子の生涯を描きます。

私1970生まれですから主人公たちと同世代。
彼らは中国で壮絶な時代の変化に生きていたのです。

1976年は文革最後の年、周恩来が死に、唐山大地震が起き
さらには毛沢東が死にます。

解放後の大きなエポックの一年です。

そこに激甚災害が起きたのです。

当時中国では報道統制がしかれ
地震に関する報道は初期の一部を除きシャットアウトされたそうです。

というのも文革中で内政が非常に不安定。
さらには隣国ソ連との緊張関係がありました。

そんな時に国内に同様が走り
また地震により政治の機能不全がおきればもしかして?

内乱もあるかも
ソ連もくるかもと。

海外からの援助も一切ことわったそうです。

でもって実際の被害状況が公開されたのはなんと地震発生の三年後だったそうです。
30年前の”通海大地震”がやっと報道許可


そして被害者の数は24万人。
凄まじい数です。

これを統制でシャットアウトできた時代なんですね。
近年の地震でも中国は報道統制をしいてますが
完全規制は無理でしょうね。

いまだったら

’地震なう’

なんて感じでどんどん情報が公開されるのでしょう。



以上
[PR]

by zhuangyuan | 2010-09-23 23:54 | 学習 | Comments(4)
2010年 09月 20日

ネットde読書会 「狼图腾」 第33章

この章は悲しい悲しい物語。

別の草原に移ることになった陈阵たち。
当然、飼っている小狼もつれてゆくのですがいうことを聞かない。

熊可牵,虎可牵,狮可牵,大象也可牵。蒙古草原狼,不可牵。

熊や虎、ライオンや象はひかれても、モンゴル狼はひかれない。


引越しの牛車につなぎひっぱろうとしますが徹底抗戦します。

龇牙咧嘴,凶狠咆哮,身子的重心后移,四爪朝前撑地,梗着脖子,狼劲十足,寸步不让

牙をむき出し、大口を開き、獰猛に吼え、重心を後ろにうつし、四足をつっぱり、首を硬くし、
力いっぱいで一歩も譲らない。


こんな表現も使われます。

桀骜不驯   強情で言うことをきかない。

宁死不屈   死んでも屈しない

犟得过牛 牛より強情

不屈不挠   不撓不屈

絶対いうことを聞かないのです。

つながれるかつながれないか

これが犬と狼をわける境界線なのだといいます。

ただそれでも牛車は進むのです。

だんだん狼も体力を消耗し弱ってきます。

倔强的小狼被拖了四五里,它后脖子的毛已被磨掉一半,肉皮渗出了血,四个爪子上厚韧的爪掌,被车道坚硬的沙地磨出了血肉。

屈強な小狼も4,5里引きずられ、首の後ろの毛は摩擦で剥げ落ち
皮膚には血が染み出し
四つの爪に掌は、硬い車道の砂に擦られて血が滲んでいる。


そしてついには血を吐きます。
それでも従わないのです。

じゃあ置いていけば? と张继原。
でもそれは出来ない。と陈阵。

人に育てられ牙の尖りをなくした狼は野生に返せはきっと淘汰されるのです。
モンゴルの草原を愛し崇拝しつつも知青たちは自然の摂理を犯してしまっている。

これ以上引きずることを続けるのに耐えられなくなった陈阵は
燃料の牛の糞を捨ててしまい、牛車の上に小狼を乗せる場所をつくります。

抵抗しつつも無理やり籠の中に押し込められた小狼は
今度は完全に打ちのめされてしまいます。

它异常惊恐地站在不断摇晃的牛车上,越来越害怕,吓得几乎把自己缩成一个刺猬球。
小狼不吃不喝,不叫不闹,不撕不咬,竟像一个晕船的囚徒那样,忽然丧失了一切反抗力。

小狼は揺れ続ける牛車の上で異常に恐怖に慄き、どんどん恐れを感じ、
ついにはハリネズミが丸まるように縮こまってしまった。
飲まず食わずで、吼えも騒ぎもせず、噛み付きもせずに
まるで船酔いした囚人のように突然一切の抵抗力を失ったのです。


悲しすぎる描写です。

狼は草原では負けるものがいないのですが
ひとたび草原から離れ、閉じ込められると途端に力を失ったのです。

これはまるでギリシャ神話のアンタイオス(安泰)のようだといいます。
アンタイオスは大地では無敵ですが大地から足を離すと力がでないといいます。

ギリシャ神話のこの英雄はモンゴル狼を指すのではないかと思いをめぐらすのです。

ソ連共産党史ではこの故事をあげ
大地を人民にたとえて、人民を離れると党は力を失うと訓戒をあたえたそうです。

ともかく知青たちは狼を愛するあまり狼を飼い、
逆に狼を壊してしまったのです。


いっぽう彼らの营盘ではもっとスケールの大きい破壊が進んでいたのです。

一部勢力が上層部へのへつらいで成績を上げたいばかりに狼をどんどん殺す。
草原のバランスを無視して。

しかもその方法がだんだんエスカレートしてゆく。
鋼製ワナを仕掛けたり、毒をまいたり。

目先の利益だけを追い、自然のバランスを壊してゆく。
いまでいったら地雷埋めて、毒ガスまくみたいなものでしょうか?
後世のことは一切無視。

知青や長老たちは嘆くのです。

再这么打下去,额仑草原的人就上不了腾格里,额仑草原也快完了。

このまま狩りを続けてゆけば
コロン草原の人は天国にはいけない、
コロン草原もすぐになくなってしまう。


 陈阵无法平复这位末代游牧老人的伤痛。谁也阻止不了恶性膨胀的农耕人口,阻止不了农耕对草原的掠夺。

陈阵この遊牧民の末代である老人を癒すことはできないのだ。
農耕人口の悪性膨張を誰も止められないし
農耕民族の草原に対する略奪も止められないのだ。


悲しい物語はつづきます。


以上
[PR]

by zhuangyuan | 2010-09-20 23:04 | 中国関連DVD、本 | Comments(7)