中華 状元への道

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2015年 05月 02日

Hearts & Minds 絶対正義で不協和音は隠せない 

Hearts snd Minds鑑賞。


ベトナム戦争ドキュメンタリー。
1974年公開当時は日本では上映できなかったそうです。

ベトナム戦争の矛盾や悲劇を描いた映画は数あれど
こんなにも為政者の胡散臭さをビビッドに写したものを知りません。

兵士は国家の建前を信じるしかない。
信じたい。
演じるしかない。
壊れないために。

プロパガンダ映画をつくり国民を鼓舞し、
勇ましい言葉を奏でと絶対正義を語り、
捕虜が帰還したら英雄扱いし、
勝ったと断じ、パレードを行う。

北朝鮮と大差なし。

世相との大きなズレ、
矛盾に気づく兵士、家族
ほころびが見えるほど、空虚に正義を語る。

映画の最後、解放された戦争捕虜たちを慰労するパーティで
ニクソンがスピーチします。

短い言葉に凝縮された矛盾。
空恐ろしい。

Youtubeに作品全部がアップされていましたのでその場面を見てください。
1時間36分過ぎごろにあります。



クリスマス爆撃と呼ばれる絨毯爆撃を敢行したことが難しい決断であり、国民から支持されるかわからなかったとニクソンは語り、続けてこう発言します。

内容抜粋します。
After having met each one of our honored guests this evening, after having talked to them, I think that all of us would like to join in a round of applause for the brave men that took those B-52's in and did the job
今夜栄えある皆様と会って話をして、思いました。B52爆撃機に乗り込み、見事にやり遂げた勇敢な男達を、我々みんなも賞賛したいと。
映画はニクソンのスピーチのあと、爆撃場面にうつります。無差別絨毯爆撃。
二週間で20,000トンぶち込みました。
結局それが戦争終結につながるのですが、何かが変。違和感。胸がざわつく。

映画にはありませんがこのスピーチはこう続きます。
because as all of you know, if they hadn't done it, you wouldn't be here tonight.
なぜなら彼らが爆撃しなければ、貴殿達は今夜ここには来れなかったとみんなが知っているのだから。
そもそも自分たちで無理やり介入して始めた戦争を
終結させたってことは誇れるのか?

戦争は泥沼に入って、予想外に捕虜がたくさん捕らえられて
それを解放すべく、民間人も巻き込んだ圧倒的な爆撃を行うってのは正当化されるのか?

このスピーチに歓声をもって応える元捕虜たちは
この言葉で癒されるのか?

巨大な爆撃機で住民を殺戮して
それを大統領が讃える。

B52がB29だったら?
ハノイが東京だったら?
ニクソンがトルーマンだったら?
感じ方も違うかな?

こんなものの片棒を担ごうとしてないよね。

以上













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by zhuangyuan | 2015-05-02 22:22 | 文化、歴史 | Comments(0)
2015年 04月 18日

マレーシア映画で思う 多民族国家のアイデンティティって何?

「破裂するドリアンの河の記憶」鑑賞。
マレーシア映画です。

マレーシア料理を食べながら映画祭をご紹介いただき初体験。

漁港近くに住むの高校生の淡いラブストーリーに
レアアース工場建設問題が絡んでくる。

マレーシアの多様性が様々な場面で浮かび上がります。

冒頭のデート場面の言葉でびっくり。
いきなり普通話です。マレー語じゃないの?
マレー語だと市場が小さいのかな?

原題からして中国語。
「榴莲忘返」liulian wangfan
忘れがたきドリアンってな感じ?

流恋忘返liulian wangfanもじりですね。
楽しくて夢中になって離れたくない。帰るのを忘れちゃう。


女の子は漁村に住んでます。父親は漁民。
家族では普通語。

少年は企業人の息子。
車中の会話は広東語(おそらく)
父親は海外を飛び回り、
息子は卒業後はオーストラリアに留学するのが決まってる。

学校で美人先生が教える歴史の授業は普通語。
クラスは華僑の子がほとんどですがマレー人もいます。
でも普通語。

マレー語の授業もあり。
みんな聞いてない。
ある場面のマレー人教師の話など字幕もない。

二人で家を飛び出してバスで遠くへ、遠くへ
女の子はタイ語に憧れてる。
サワッディー カー こんにちは
「愛してます」
チョーかわいい。でもちょっと悲しげ。
男は聞いてない。
深い意味があるのにね。

レアアース工場はオーストラリア資本、現場主任はインド人かな?
喋ってる言葉は何?マレー語?タミル語?
相手は歴史の先生。
レアアース工場に反対してます。


漁港の町もグローバル化の波を受けてます。
レアアース工場は世界の資源不足を補うため。

でも漁民としての生活は壊れてゆく。
世界に組み込まれてゆく。

でもその世界ってそんなに遠くじゃない。
メトロポリタンとしての首都クアラルンプールもすぐに行けちゃう。
繁栄する都市には莫大な資源が投入されている。

故郷を返せ。

でも故郷ってどこ?
漁民で中国語話すなら、大陸から海を渡ってきたはず。
でもおじいちゃんはキャメロン高原出身だって。
茶畑は最高の美しさ。
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でも気になるよね名前が。
Cameronって言うんだからイギリス統治時代の名残り。

少年の家族は広東から。
父は世界を飛び回り、自分もおそらく海外に住むでしょう。

歴史の先生の故郷の場面で映画は終わるが
そこの祭は中国式。

日本に住んでる日本人には考えられない多様さ。
それがそれぞれの心象風景に刻まれてる。
住んでるところにある自然、そこが家园。

この映画、女の子はみんなかわいいしきれい。
そしてシリアス。世界の大きな流れを意識し翻弄されつつも立ち向かう。
でもやはり小さな花びらのごとく激流に飲み込まれる。

あばれはっちゃくみたいな主人公の少年はいつも純朴。
着の身着のまま、戦ってるつもりが、独りよがりで幼稚です。

オトコってバカですよね。
頑張れ少年。
Stay foolish.

多民族国家のidentityはなんなのでしょうか?
国家ではないだろうな。
歴史?それも違う。
土地なのかな?
民族性を意識の外に置くと、それはイデオロギーに結びつく?
民衆を立ち上がれって。
激動の時代はこころも揺れ動く。

マレーシア映画、また観たい。
明日までやってるよ。

以上





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by zhuangyuan | 2015-04-18 18:01 | 文化、歴史 | Comments(0)
2015年 02月 15日

「薄氷の殺人」虚しく響く白日の花火

中国映画「薄氷の殺人」鑑賞。
ベルリン映画祭、金熊賞、主演男優賞。

バラバラ殺人
憂いを抱える謎の美女
落ちぶれた元刑事

この俳優、リアル過ぎちゃって素でやってるんじゃないのと思っちゃうほど。
みじめで不恰好、社会に折り合いつけようとしつつも武骨な男を好演。

主演女優は「藍色夏恋」のグイ・ルンメイ。
冬の女も似合う。妖しい透明感。守ってあげたい。

この映画、
原題は「白日焰火」
英語では「Black Coal, Thin Ice」
邦題は「薄氷の殺人」

そのまま訳せば、「昼間の花火」に「黒い石炭、薄い氷」
邦題が1番ダメ。
「薄氷の殺人」じゃあこの映画の歴史の転換を捉えたスケールが、
単なる謎解き殺人ミステリーに矮小化しちゃう。

白日焰火。
華やかなはずの花火が昼間に虚しく鳴り響く。
これに勝る題名はない。
観終わってずっしりきますよ。
この意味が。

舞台は1999年の哈尔滨(ハルピン)、石炭輸送の場面から。
猟奇殺人事件は迷宮入りし、時は2004年へと飛ぶ。

この1999年から2004年ってのが大事。
改革開放の成果が現れ、中国経済が徐々に世界経済に組み込まれてゆき
この時期に大爆発する。

石炭なんてまさに象徴的。
旧時代に置き去りにされてた石ころが
発展のエネルギーとしてもてはやされ、全国各地に供給されてゆく。
轟々と音を立てながら。

底辺で蠢く人々を尻目に時代は大きく変わってゆきます。
時代に乗れない犠牲者たちに構わずに。
主人公や謎の美女も置いていかれてるサイド。
というか刑事は職を失い元刑事に。

1999年と2004年は違う世界なんです。
ハルビンの町並みは一見変わらなく見える。
上海、北京のような発展はない。
でも人々の生活には大きな変化が出ている。
金が回り出してる。
同時に不公平感の軋みが鈍い音を出し始めてる。
ミシッ、ギシッ。

理不尽。
1999年はひたむきな努力の先にささやかな充足を得られると思えた。
みんなも貧乏だしね。
2004年は金を持った成功者がすぐそばに居て、時代に乗れない焦燥感が募ってくる。
でも同時に勝者たちも時代に乗った先の虚無感を感じ始めてる。

私、この時期、しょっちゅう中国行ってました。
経済大発展を音を近くで聞いてました。
わかるんです、この雰囲気。

金ができて垢抜けない街が上滑りの背伸びをし始める。
昼間の花火のように浮かれる
工場、出世競争、レジャー、歓楽街。
それぞれの世界で表面と裏の乖離がひどくなってゆく。
バラバラの死体はメタファー。

真っ暗な中、氷の上を不格好に走る。
何を追いかけてるのかも忘れて、何度も転びつつ。
経済成長ってそんなもの?

欧阳菲菲 『向往』って曲が流れる場面がありますが、それこそが今の中国を表してる。

この映画メタファーの連続で鑑賞後にどんどん味わい深くなってゆく。

私,この映画どハマりいたしました。


以上


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by zhuangyuan | 2015-02-15 07:10 | 中国関連DVD、本 | Comments(0)
2015年 01月 19日

映画で世界を覗いみよう

2014年はよく映画を観ましたよ。

DVDも入れたら145本、劇場は55作品。
ハズレがほとんどありませんでした。
子供のリクエストで選んだのもけっこう面白いんですよね。

私のテーマは映画を通して世界の多様性を知ること。
45カ国も覗いちゃいました。
2時間で各国文化の襞にふれられるってお得。

昨年観た劇場映画ベスト10をやっちゃいます。
順番は観た順。順位はつけられません。


「新しき世界」

韓国映画
こんなすっげえヤクザ映画は初めて。
えげつないアクション。
潜入捜査の果ては?
何が「新しき」なんだか知りたい方はぜひ。
中国ヤクザも恐ろしいよ。

「ほとりの朔子」

二階堂ふみかわいい。
夏を舞台にえぐい大人たちと純粋な若き恋を描く。
大人ってのは裏があるねえ。
片田舎に短い物語が意外にも世界に広がってゆくのです。

「もうひとりの息子」

湾岸戦争のどさくさで赤ちゃんが入れ替わった。
イスラエルとパレスチナ。

イスラエルって大都会。
でも壁を隔てると...
いろんな壁を勝手に作る大人たち。
少年たちの顔がいい。生きる力。


「Act of Killing」

インドネシアの将軍が語るつい最近の虐殺。
拷問の様子を得意げに語るうちに、徐々に。
色彩が怖い。


「チョコレートドーナツ」

号泣観客多数。
アメリカでのマイノリティ差別。
ついこないだのことです。
最後の熱唱だけでもぜひ。
'I shall be released' written by Bob Dylan
私は毎朝これで目覚めています。


「そこのみて光輝く」

炭鉱の街の貧困。
男闘呼組高橋、助演男優賞あげたい。
あんなやな奴そうはいない。
いやいるかも?あんな小権力者。

「マダム イン ニューヨーク」

夫や娘はグローバル。奥様はローカル
親戚の結婚式でニューヨークへ。
語学を頑張る人好き。
言葉ができない人を小馬鹿にするやついるんだよね。
負けるな。
マダムは美しすぎる。


「ジャージーボーイズ」

クリント イーストウッドはどんなジャンルでもいける。
成功の影にはいろいろあるよね。エンターテイメントの世界は特にね。
踊り出したくなる。音楽っていいなあ。

「0.5ミリ」

天才発見。安藤サクラ。
とっくに発見されてるんでしょうけど。
介護映画でこんなに面白いとは。
楽しい、悲しい、エグい。

「イロイロ ぬくもりの記憶」

シンガポールの発展を裏で支えるフィリピン人家政婦と少年の交流。
原題は「爸妈不在家」
外国でひたむきに働く人を尊敬します。
雇ってる夫婦もそれぞれ苦労してる。
でも皆優しいんだよね。本当は。経済成長って簡単じゃない。
ダメ父ちゃんも辛いんです。


これで10作品。

でも1番衝撃を受けたのは名画座で観た
「スカーフェイス」

テレビで何度か観てるのに大画面の迫力は圧倒的。
キューバから大量に犯罪者が流入。
というかカストロが送り込む。
今やそんなキューバもアメリカと国交回復するなんて。



それにしてもアル・パチーノかっこよすぎる。
一緒に行った息子の脳裏に鮮明に刻まれたようです。
トニーモンタナ。

「ねえ、パパ、アル・パチーノとエクスペンダブルズってどっちが強い?」

以上
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by zhuangyuan | 2015-01-19 07:19 | 中国関連DVD、本 | Comments(3)
2014年 06月 22日

罪の手ざわり うめき声が聞こえる


「罪の手ざわり」鑑賞。

オフィス北野なんですね。
どおりでよく人が死ぬ。
でもなぜかリアリティがある。

この映画賛否両論あり。
私の周りは否のほうが多いかな。

私は好きです。
4人の男女を通じて急変する社会の歪みを映し出す。

炭鉱で働く男。
幼なじみが村長とつるんで大富豪。

妻子ある出稼ぎ男。
稼ぎは強盗。

不倫する受付嬢。
影にいながら矜持あり。

仕事を転々とする若者。
淡い恋も虚しく。

詳しく知りたい方はBaidu(百度)の解説を。
オチまですべて書いてある。
観る前みちゃったらどうすんの?
ただし中国語。


実際に起きた事件を題材にしているとのことですが
一つ一つはニュースになり、大きな事件として取り上げられたんでしょう。
私が知ってたのは女子の事件だけ。

でも今もいつでもどこでも起こりうるのです。
そして実際起きているでしょう。

国有財産がいつのまにやら民営化され
巨大な資産が個人のものに。
その恩恵に浴さず、従来のまま抑圧されて、閉塞から抜け出ないひとたちはいる。
なんであいつは?
なんで俺だけ?
この不正義は人民のためではないだろなんて鬱屈がたまってゆく。
そしてドカンと爆発。

お金がなくても、愛を得られなくても、健気に生きる人がいる。
経済発展で、周りには浮かれた成金が増えてくる。
金のチカラに惑わされた奴ら。
金に任せて、人の尊厳を引き千切る。
それは矜持が許せない。

大発展の影で
もちろん何もかもうまくゆかなくて
自分の存在が無価値に思えて絶望なんてこともよくあるに違いない。

世の中の秩序が大きく変わるとき
軋みや歪みが顕在化する。

格差なんて簡単な言葉で表わせない不合理。
ものすごい成功を見せられる。
ものすごい不正も目の当たりにする。
でも自分は波に乗れずに、翻弄され、漂うのみ。

貧困な変化のない時代は
絶望と同時に、諦観がある。
階級社会はさらに簡単。

あきらめ。
天の定め。

今の世の中では
諦めきれない。
嫉妬が渦巻く。
恨みが満ちてゆく。

現代社会は
移動も簡単、情報も溢れてる。

変われるのに閉塞から抜けだせない。
今日もどこかでうめいてる。

俺はなぜここにいるのだ?
俺はなぜあの時に。
俺だけなぜ?

そのうめきを晴らすための映画です。

成功者もひとつ時代を間違えていれば
生まれる場所が違ったなら
がんじがらめの閉塞にうめいていたかも。

以上







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by zhuangyuan | 2014-06-22 21:38 | 中国関連DVD、本 | Comments(2)
2014年 01月 05日

サウジのお転婆娘

少女は自転車に乗って鑑賞。

最近、中国語学習ブログが映画鑑賞ブログになってる。
まあいっか。

というわけでこれはサウジアラビア初の女性監督が描くイスラム女性社会の物語。
なんて書くと重い感じですが、女性を過度に虐げられた存在にはせずリアリティを感じます。
男子禁制の女子小学校に通うワジダちゃんが男の子に勝つために自転車を手に入れるために奮闘するお話。

サウジでは女性は自動車のみならず、自転車まで乗っちゃダメ。
主人公のワジダちゃんが良い。純朴なだけじゃなくけっこうワル。
コンバース履いてピアスつけて、黒いスカーフだってたまにとっちゃうよ。
赤毛のアンかハイカラさんを彷彿させる。お転婆娘って言われてる。
だいたいアラビア語でお転婆って概念が存在するのだろうか?原文はどんな意味なのだろう?
でもお転婆って訳は、屈託のないワジダちゃんに合ってる。
原題はそのままWadjdaっていうのも頷ける。この名前も含意があるのかな?

この映画を女性視点からみたコメントは他にもたくさんwebでアップされてますので割愛します。
ひとつだけ怖い言葉をご紹介。母親がいう一言「言うこと聞かないとお嫁にやっちゃうよ!」

ここでは別の視点から。イスラム国家サウジもグローバル化に抗えない姿がたくさん見えて面白い。
いい家に住んでるけど、フロー収入は多くなさそう。なぜなら第二夫人を養えない程度でブルーのつなぎ着てる。
石油大国も人口急増で楽な仕事以外もやらないといけないみたい。

運転手はインド人の不法滞在。車はGM。インド人は雇われだが基本オンナをバカにしてる。

父ちゃんは家でプレステみたいなゲームやってる。

みんなサッカー大好き。
売ってる製品はメイド イン チャイナ。自転車はそうじゃないといいな。
町のおじさんたちもポップスが好き。

そういえばサウジのお客さんを日本で案内したとき
秋葉原で中古のパックマンゲームを買ったので驚いた。
小さいころ遊んでたって。

アブダビのお客さんはお祈りの時間にiPhoneでメッカの方角しらべてた。

仕事でサウジアラビアに数日間滞在したこともありますが、入国前のイメージと全く違って、
話した相手は皆非常に合理的。上のクラスは米国留学経験を持つ人が多く英語も達者。

砂漠のテントで大会議?


そんなサウジが王政敷いて宗教警察持って統制しようったってなかなか難しいでしょうね。
その証拠にこの映画にも王族も出資したといいます。

宗教的因習もその発生時点においては、その必然性と合理性があったのでしょうが、
このグローバル化では変化せざる得ませんね。

そもそもワジダみたいな子が育つってことが変化のあかし。
ちなみに物語の主人公としてのワジダだけでなく
オーディションに現れた女優の卵もワジダそのもので
コンバースにヘッドホンでジャスティン・ビーバー聴いてたって。
少女は自転車に乗って


オススメですよ。

以上
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by zhuangyuan | 2014-01-05 19:13 | 文化、歴史 | Comments(0)
2013年 09月 23日

インド映画はスゲエ!

インド映画「きっと、うまくいく」鑑賞。
インド興行成績歴代第一位。
評判は高かったものの三時間という長さに躊躇していましたが
長さをまったく感じさせないハラハラドキドキ、波乱万丈ストーリー、
始まって数分で、これはものが違う、最後までいけると感じさせられました。
予想通りに最後まで突っ走り、笑いあり、涙あり(三回泣きました。)のスーパーエンターテイメントでした。

エリート工科大学の寮に住む三人組みの青春ストーリー。

インド映画にはナヴァ・ラサという9つの感情表現が必ず組み込まれているといいます。
(1) シュリンガーラ (恋情)
(2) ハースヤ (笑い・ユーモア)
(3) カルナ (悲しみ)
(4) ラウドラ (怒り)
(5) ヴィーラ (勇敢)
(6) バヤーナカ (恐怖)
(7) ビーバッサ (嫌悪)
(8) アドブタ (驚き)
(9) シャーンタ (平安)
インド舞踊③9つの感情表現-ナヴァ・ラサ

大人気映画だけあってこの9つの表現のデフォルメがすごい。
そんじょそこらの学園物とは比較にならないスケールの大きな物語
学生の日常を描くことでインドの歴史、現在の問題が浮かび上がってくる。
いやインドのすべてと言っていいかも。
もしかしたらグローバル社会共通の問題までも。

経済発展と格差
拝金主義
過度な競争社会
エリート社会
抑圧される若者
自殺問題
成功者と落伍者
媚びへつらい
嘘と不正
因習と近代化のきしみ
貧困
家制度
婚姻慣習
男女差別
社会保障
密集した都市
大自然
インフラ未整備

これだけ書くとなんか悲惨な話に思えちゃいますが
これらを全部うっちゃってしまう成功ストーリーです。
若者たちの明るい前向きな、力強い生命力で、リズム良く突っ走ってゆくのです。
俳優がうますぎ。ランチョー最高!
ちょい役もいい味出してます。
性格や出自の違いを良く演じてる。
さすが世界に輝くボリウッドのナンバーワン映画。

私もインド亜大陸の面々とは仕事で絡みがありますが
みんなキャラが立っていてインドって人を見てるだけで深さを感じます。
学生時代に旅行もしましたが一口では語られない複雑さがあります。
二度だまされもしました。
一度はこちら
インドで生き抜く
二度目はまた今度

そのころもインドは映画が盛んだと聞き
デリーで劇場に行ってみました。
その映画は劇場を紹介されていったのですが
面白いといわれた作品は前の週に終了しておりました。
仕方なくその週の映画を見ましたが、これが大ハズレ。
暗い画面のB級ホラー。何人死んだか?言葉もさっぱりわからずじまい。

踊るマハラジャもぴんと来なかったし、
それ以来の食わず嫌い。

この映画でインド映画への見方が完全に覆りました。
もしかしたらオールタイムベストかも。

劇場で見ることを薦めます。
歌と踊りもいい。サントラほしいな。
自然描写もサイコー。

"Aal izz well !"



以上
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by zhuangyuan | 2013-09-23 17:13 | 中国関連DVD、本 | Comments(2)
2013年 09月 16日

台湾にとってアイデンティティとは

ドキュメンタリー映画台湾アイデンティティ鑑賞。
予告編を見て、ぜひ行こうと思っていたにもかかわらず、つい見逃してしまったのですが
アンコール上映をやってくれました。ポレポレ東中野

台湾には仕事で何度か行っていますが
年配の方の日本語がかなり上手いです。
しょっちゅう電話も頂きます。
メールなんて使わず達筆なファックスを頂きます。

そして日本が好き。
というより尊敬してくれる。応援してくれる。
あるお客さんの伯父様はテレビはNHKしか見ないと。
日本政府から勲章もらったとか行ってたな。
台湾はともかく日本と深い。


台湾アイデンティティ。題名がよい。
アイデンティティとは自分は何者であるかということですが
台湾はこれが非常に複雑。

新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論

小林 よしのり / 小学館


でも李登輝元総統が言っています。
日本と台湾の何か違うか?日本ではアイデンティティを考える必要がないと。

少し前までは、1つの中国だとか、二つの中国だとか、いや台湾だとか
日本の新聞にも、政治用語が踊ってました。
国民党が政権奪還してからは、大陸中国の経済発展もあいまって
政治的には、大陸の圧勝といった感があります。

ただ個人のアイデンティティは政治経済ほどに簡単には割り切れない。
この映画に登場する人々は皆、日本人として生まれている。

ことさらに日本に対する愛を語るわけでもなく恨みを語るわけでもなく
淡々と自分自身や家族の激動の半生を語る。
美しい日本語で。

日本人の定義がなんだか知らないが
日本語と文化を背景した生き方考え方をする人々ということなら
まったく違和感がないどころか、純日本人とさえいえるかも。
私は会ったことはないけれど、理想の日本人。
面構えがよい。
仕種が立派。
凛としている。
目がきれい。

日本人として生まれ
戦争を生き抜き
敗戦
国民党の圧制に苦しみ、
投獄され
もしくはシベリアに送られ
さらにはインドネシアで独立戦争を戦う

ひとりひとりの口から、
戦前戦後の政治の季節に日本、台湾が翻弄される姿が浮かびあがってくる。
激しい経験を訥々と語る中に、共通しているのは近しい人たちへの愛情。
父親、妻、戦友...
獄中から幾度となく送られる日本語の手紙
焼け跡で再会する将来の妻
抑留中に思うあの娘...

自分が自分であること。
それは親しい人たちとの結びつきで意識される。

1つの言葉を通して共有したその時代。
それを語れる人たちが台湾ではすでに90歳になる。

ぜひ台湾で上映してもらいたい。
日本を想う人に届いてほしい。

台湾人生

酒井 充子 / 文藝春秋


こちらも購入。

以上
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by zhuangyuan | 2013-09-16 20:35 | 文化、歴史 | Comments(2)
2009年 09月 19日

活き抜く

またDVDを観てしまった。

「活着」

活きる 特別版 [DVD]

ハピネット・ピクチャーズ



近所のTSUTAYAが100円キャンペーンをやっており
子どもにポケモンを借りたついでにこれも。

あっという間に一週間がたち
観ずに返すのももったいないので子どものお絵かき教室の合間に鑑賞。

以前中国語教室の先生が言っておりました。
中国の現代史を知りたい人にオススメの映画が二つあると。

「霸王别姬」(さらば わが愛)
「活着」(活きる)

前者にはいたく感動いたしましたので
こちらもいつかはと考えていました。

私は歴史ドラマが好きです。

人間は大きな歴史のうねりに逆らえない。
翻弄されながらもなんとかかんとか生きつづける。

ただ現代中国の場合、このうねりが凄すぎる。
時代ごとに大きな津波がやってきてそれまでの価値観を一掃してしまう。

国共内戦
解放
大躍進
文革

昨日までの勝ち組が一気に叩きのめされる。
誰が決めてるわけでもないのに
ある日突然権力者が悪者にされて引き摺り下ろされる。

市井の人々は大勢に逆らわずに身を任せざるをえず
受動的でありながら能動的であることを演じ
いつのまにかその冷酷な体制変革運動に加担してゆく。

主人公の福貴は勝ち組でも負け組でもない。
どちらかといえば負けかな。
でもそれが生き残れた理由。

現代中国では勝ち組であるほど危険。
時代の変わり目に権力構造が変わり
善悪の基準が変わる。
そして消される。

福貴は負けながら生き延びる。
そして日々を一歩一歩進むなかで小さな幸福をかみしめて活きる。

激動のなかにあってこそ
日々の喜びがあるのでしょう。

いまの日本、変化がなさすぎる。
緩慢に死してゆくような。

普通にすれば生きられる。
だから何か変化を自分で起こさないとつまらない。

活きることに全力で立ち向かってゆく時代のほうが幸せかもしれません。

以上
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by zhuangyuan | 2009-09-19 17:51 | 中国関連DVD、本 | Comments(3)
2009年 05月 05日

アメリカン・スピリッツ Gran Torino

映画「グラン・トリノ」を観て来ました。
子どもと妻は妻の実家にお泊りでその隙に一人で堪能してきました。
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久しぶりにどうしても観たいと思った映画でした。
まずはじめに町山智浩さんがラジオで紹介していた。
イーストウッドの『グラン・トリノ』はデトロイトへの挽歌
今年見たNO.1だと興奮して紹介していました。今年といっても二月現在ですけど。

その次は
ラオスで戦争取材を長年つとめた竹内正右氏が講演の最後に紹介していた。
モン族の歴史に触れた映画でぜひ観るべきだと。
『モンの悲劇』暴かれた「ケネディの戦争」の罪

最後に映画宣伝をしている妹から「男の映画」だから是非観ろとメールがありました。

確かに男の映画だった。
アメリカの男の映画。

クリント・イーストウッド扮するポーランド系のコワルスキーは
朝鮮戦争従軍経験のある元フォードの工員。
自分で作った1972型グラン・トリノを毎日ピカピカに磨き上げる。

当時アメ車は輝いていたんでしょう。
NO.1であるアメリカの象徴みたいな感じで。

そのアメリカは今、どんどんだめになってる。
彼の息子はデトロイトの街をでてゆき、なんとトヨタのセールスマン。

古きよき、強きアメリカは過ぎ去り、白人は街を出てゆき
街の隣人は新移民たる黒人、ヒスパニック、アジア人ばかり。
そんな世界に背を向け、理想のアメリカ像を内にもとめ、外には気持ちを閉じている。

そんな彼の愛車、グラン・トリノを隣に住む、モン族の息子が盗みにくる。
モン族の悪友にそそのかされたすえの行為でした。

そこからこのモン族との交流が始まります。

朝鮮戦争でアジア人を何人も殺した彼は人種差別主義者ですが
だんだんとモン族の少年に引かれていきます。

ストーリーはこのくらいにしますが
イーストウッドがこの映画で一番言いたかったのは
アメリカの衰退ではなく、アメリカン・スピリッツとは何かということではないのでしょうか?

ポーランドではあるが白人アメリカ人として戦争を勝ち抜き
国ではアメリカの繁栄を支えてきた。

彼だって最初から豊かさを享受できたはずはない。
なんらかの理由で母国を追われてアメリカに移民した先祖が苦労を重ねて勝ち取った豊かさ。
たぶん差別だってされただろう。

でもそんな豊かさを息子たちの世代、すなわち現代の白人富裕層は
当たり前のものとして受け止め、何と戦うわけでなく、のうのうと生き、金のために親にすがってきたりする。

その点、ベトナム戦争で米国に味方したため、戦後迫害されアメリカにわたってきた
モン族の少年は必死に生きようとしている。
美国在老挝发动的秘密战争 アメリカのラオスでの秘密戦争

そんな彼にアメリカってのを教えてやる。
白人だってアジア人だって、ヒスパニックだって関係ない。
自由のために戦って、個として独立を勝ち取り、豊かになってゆくこれがアメリカなんでしょう。
そしてこれができるのがアメリカ人なんだ。
昨日の富にすがってのうのうと生きてはいけないのだ。
サブプライムに苦しむアメリカに真のアメリカン・スピリッツを思い出させようとしたんじゃないでしょうか。

以上
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by zhuangyuan | 2009-05-05 20:00 | 文化、歴史 | Comments(0)