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2015年 06月 27日

ダライ・ラマの言葉は英語を通じて世界に届く

ドキュメンタリー映画「ダライ・ラマ14世」鑑賞。

観音菩薩の化身
輪廻転生

ダライ・ラマ13世の死後、その生まれ変わりとして14世となる。
現人神。

人は彼を神と呼ぶ。

でもねダライ・ラマ猊下は言うんですよ。

It's non-sense.
そんなわけねえだろって。

中国共産党政権は彼を悪魔と呼びます。
もちろんこっちもナンセンスだよって。
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I'm just one human being.
僕は人間ですからね。

とは言うものの中国共産党政府はダライ・ラマを恐れているに違いない。
彼の類稀な包容力とリーダーシップが信者を束ねた時の脅威。

彼の講話を聞いたら皆心酔してしまう。
近くに寄ったらあったかくなりそう。

即物的な政治闘争だけで勝ち上がった中国指導者には得体の知れない恐怖感を与えるにでしょう。自身への後ろめたさも加わってね。

百度Baiduのダライ・ラマ14世の説明を抜粋しておきますね。ダライ・ラマ14世
中国政府の見解がよくわかります。
达赖喇嘛流亡海外,依靠西方反华势力,利用“宗教领袖”的外衣,四处奔走游说,散布种种谎言,欺骗国际舆论。
ダライラマは海外に亡命し、西側の反中勢力を頼り、宗教リーダーのカッコをして、四方遊説に駆け回り、嘘ばかり撒き散らし、国際世論を騙している。

ところでこの作品、もっと公開館数多くてもいいんじゃない?
メディアへの露出もすくないよね。
なんでだろ?

中国のほうが儲かるからね。
中国の爆買いばかり話題にしてる。


こんな環境でもダライ・ラマは人を惹きつけてやまない。
ダライ・ラマの強靭さは発信力にあると思う。
流暢な英語で平和を説く。

映画の中で言っている。
日本人よ、英語を勉強して世界を知れと。
そして世界を体験してこいと。

この言葉が一番ぐっと来た。

チベット亡命政権ダルムサーラではチベット語の習得はもちろんのこと
語学としての英語教育を徹底してるという。

チベット語では哲学的なことも全て表現できると言いつつ
英語を勉強させる。世界を知るために。発信するために。

平和な未来なんて空から落ちて来はしませんよ。
般若心経唱えててもダメなんだよ。
自分でとことん学んで掴み取れって。

チベットの僧院でも常に学習。
高僧が言っていた。

慈悲の心と怒りの葛藤。
毎日凌ぎあっている。
慈悲の心が勝る時、悟りが得られると。

私まだまだ学習が足りませぬ。
怒りが勝ってる。
執着しちゃう。

外国語を学んで旅に出よう。

以上

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by zhuangyuan | 2015-06-27 09:19 | 中国関連DVD、本 | Comments(0)
2015年 05月 09日

文革を描く大物監督には冷たい毒がある「妻への家路」鑑賞

映画「妻への家路」鑑賞。

題名からいったらスルーですが陳道明主演で张艺谋監督なら観るしかない。

原題は「归来](帰来)
例のごとく元のほうがよい。
「妻へ」がついちゃうとテーマがちっちゃくなっちゃう。

この予告編のほうがシンプルで深い。

右派として収容された夫の帰りを待ち続ける妻。
巩俐(コンリー)
老けた演技にドキッと。

夫は一度は脱走して妻に会いに来る。
妻と再会もすんでのところで阻まれる。
密告したのは娘。

純粋ないたいげな少女も、迷いつつも時代の価値観に従わざるを得ない。
親をも売るのがイデオロギー。

文革が終わり、20年ぶりに家路につく夫が出会ったのは
記憶障害になった妻。

愛し続け、待ち続けた夫が認識できない。
さらに待ち続ける。
夫を拒否し続ける。
娘とも疎遠になっている。

悲しすぎる。
淡々と時だけが刻まれてゆく。
強い心をもった不器用な人間は時代の変化に器用に対応できない。
信じるものは常に信じ続ける。

器用に立ち回っている人もたくさんいるんです。
それは善悪では語れませんが、文革中も指導的立場で
文革が終わって四人組が追放されて価値観が反転しても、
なおもうまく立ち回りその地位にとどまる。
監督はそれをデフォルメせずに淡々と描写する。

蒋介石が毛沢東になっても
文革がはじまっても
鄧小平になっても
うまく泳いでいくやつはいる。

でも素直で純粋でひたむきなほど時代に潰される。
振り落とされる。

ネットで映画評を見ていると
チャンイーモウの文革に対する批判が伝わってこない、
権力におもねってるなんてものがありました。

私には逆にあまりに冷酷で厳しい批判だと感じました。

だって記憶障害になっているんですよ。

待ち続けた理想の夫は帰ってきた。
でも何か違うんです。
妻への愛は変わらないし
誠実な姿勢も変わらない。
でも何かが。

社会に対する批判精神はどこいった?
思想教育されて奉仕労働させられて
時代が変わって解放、帰郷。
解放されれば良いのか?
怒りがどこへ消えた?
天の差支配への諦観でいいのか?

帰ってくる夫がきっと持っている信念。
それを信じる妻。

はたまた記憶障害の妻は現代中国人民のメタファーか?
経済的には豊かになったけど、社会にはびこる不公正。
不公正を打倒し、理想の革命社会を求めたはずなのに
打倒すべきかつての対象よりさらに醜い格差。
この現状に声を上げない人民は
あるいは記憶障害なのか?

张艺谋おそるべし。

以上









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by zhuangyuan | 2015-05-09 20:49 | 中国関連DVD、本 | Comments(0)
2015年 02月 15日

「薄氷の殺人」虚しく響く白日の花火

中国映画「薄氷の殺人」鑑賞。
ベルリン映画祭、金熊賞、主演男優賞。

バラバラ殺人
憂いを抱える謎の美女
落ちぶれた元刑事

この俳優、リアル過ぎちゃって素でやってるんじゃないのと思っちゃうほど。
みじめで不恰好、社会に折り合いつけようとしつつも武骨な男を好演。

主演女優は「藍色夏恋」のグイ・ルンメイ。
冬の女も似合う。妖しい透明感。守ってあげたい。

この映画、
原題は「白日焰火」
英語では「Black Coal, Thin Ice」
邦題は「薄氷の殺人」

そのまま訳せば、「昼間の花火」に「黒い石炭、薄い氷」
邦題が1番ダメ。
「薄氷の殺人」じゃあこの映画の歴史の転換を捉えたスケールが、
単なる謎解き殺人ミステリーに矮小化しちゃう。

白日焰火。
華やかなはずの花火が昼間に虚しく鳴り響く。
これに勝る題名はない。
観終わってずっしりきますよ。
この意味が。

舞台は1999年の哈尔滨(ハルピン)、石炭輸送の場面から。
猟奇殺人事件は迷宮入りし、時は2004年へと飛ぶ。

この1999年から2004年ってのが大事。
改革開放の成果が現れ、中国経済が徐々に世界経済に組み込まれてゆき
この時期に大爆発する。

石炭なんてまさに象徴的。
旧時代に置き去りにされてた石ころが
発展のエネルギーとしてもてはやされ、全国各地に供給されてゆく。
轟々と音を立てながら。

底辺で蠢く人々を尻目に時代は大きく変わってゆきます。
時代に乗れない犠牲者たちに構わずに。
主人公や謎の美女も置いていかれてるサイド。
というか刑事は職を失い元刑事に。

1999年と2004年は違う世界なんです。
ハルビンの町並みは一見変わらなく見える。
上海、北京のような発展はない。
でも人々の生活には大きな変化が出ている。
金が回り出してる。
同時に不公平感の軋みが鈍い音を出し始めてる。
ミシッ、ギシッ。

理不尽。
1999年はひたむきな努力の先にささやかな充足を得られると思えた。
みんなも貧乏だしね。
2004年は金を持った成功者がすぐそばに居て、時代に乗れない焦燥感が募ってくる。
でも同時に勝者たちも時代に乗った先の虚無感を感じ始めてる。

私、この時期、しょっちゅう中国行ってました。
経済大発展を音を近くで聞いてました。
わかるんです、この雰囲気。

金ができて垢抜けない街が上滑りの背伸びをし始める。
昼間の花火のように浮かれる
工場、出世競争、レジャー、歓楽街。
それぞれの世界で表面と裏の乖離がひどくなってゆく。
バラバラの死体はメタファー。

真っ暗な中、氷の上を不格好に走る。
何を追いかけてるのかも忘れて、何度も転びつつ。
経済成長ってそんなもの?

欧阳菲菲 『向往』って曲が流れる場面がありますが、それこそが今の中国を表してる。

この映画メタファーの連続で鑑賞後にどんどん味わい深くなってゆく。

私,この映画どハマりいたしました。


以上


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by zhuangyuan | 2015-02-15 07:10 | 中国関連DVD、本 | Comments(0)
2014年 11月 08日

北京の空気は今週だけキレイ

昨日台湾からお客さんがあり、中国の鉄鋼生産が話題にのぼりました。

今世界の鉄鋼価格は大きく下落してるんですが
原因はみんなわかってる。
中国の作り過ぎ。

世界生産の半分を中国だけでつくっちゃう。
でもって世界の鉄鋼人はいつも中国の生産量を気にしてる。
しかも毎週毎週チェックしてる。

その生産量が今、急に減少してるんです。

なんで?

APECが北京で開催されているからです。

といっても普通はわからない。
どうつながるのか?

大気汚染の関係です。
鉄鋼生産をガンガンやって空気汚してる。
環境なんてコストかかりますから配慮しません。
60年代の日本並みでしょう。

でも国際会議が開かれてみんなが北京に集まって
空気汚いなんて評判になったらメンツ丸つぶれ。

それで生産停止しろってなことになるわけです。

《措施》规定,APEC会议期间,一类重点控制区域内(北京周边100公里范围内)除火力发电企业减少排放污染物30%以外,钢铁、焦化等涉气企业全部停产
措置は下記規定している。APEC会議期間、第一重点管理区域内(北京周辺100キロ範囲内)において電力をのぞく全企業が廃棄物30%削減する以外に、鉄鋼やコークスなど空気を汚す企業はすべて停止とする。

期間中だけ止めても意味ないだろというのは目的を理解してない人の台詞。
メンツだけが問題ですからね。

お客さんはついこの間、北京近くの鉄鋼集積地、河北省唐山訪問したそうです。

どんなに空気がひどいか写真を見せてくれました。
もやもやです。

それでも12日間止めてすぐ戻しちゃう。

「どうせ鉄鋼余ってるんだから減産継続する可能性があるのでは?」
と聞いてみると
「それはないね。だって止めたら大量の人が失業して社会不安になるからね。
ただでさえ、昨今の鉄鋼不況で唐山市では一日一社倒産しているなんて話もでてるよ。」

失業と環境どっちが大事?

環境はこっちにも降り掛かってきますからどうにかしてもらいたいな。
在中国アメリカ大使は環境汚染が理由で帰国しちゃったって話もあるそうです。


空気だけじゃなくって水も大変なことになってるって。
お客さんいわく

ヒラリークリントンは訪中時に中国の水を使いたくないので
シャワーのための水までコンテナで運んできたという。

ほんまかいな。

以上



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by zhuangyuan | 2014-11-08 18:25 | 時事 | Comments(0)
2014年 08月 17日

アルバニア独裁者が予見した中国の今

国会図書館でアルバニア検索してみたら、こんなの出ました。
「アルバニアが見た中国の野望」佐藤優 中央公論 2010年7月号

佐藤優はさすが変人。1986年にロンドンでロシア語研修してる時にエンベル・ホッジャの回想録買ったとあります。エンベル・ホッジャはアルバニアの当時の独裁者です。マニアック。

アルバニアは鎖国してたんですが流石は独裁者、国際情勢への洞察力は深く鋭い。

エンベル・ホッジャはスターリン主義一筋で、修正主義フルシチョフも米国に日和った毛沢東も許さないのです。

1978年に既に今日の中国を見抜いてる。

毛沢東思想は、マルクス主義でなく帝国主義の系譜だ。
世界資本主義と反動の所産である人種主義的な世界観を根底としている。

その人種とは肌の色ではなく、
「大支配人種」と「被差別と平民からなる人種」
そして支配人種は存続されなければならない。

中国が帝国主義になるためには
資本主義基盤を整備し、経済を強化するとともに
核戦力を充実させることが鍵だといいます。

そのためには
アメリカとも組みますよって。
だって一番強いやつだから。

まさに今の中国を言い当ててる。
ソ連とも中国とも、どっぷり組んで、見極めて、日和るやつとはすっぱり離れる気骨の独裁者ならではの見立てだったわけです。

アルバニアは歴史的にビザンチン帝国だとかオスマントルコ、ソ連だとか世界の巨大帝国に振り回されてきましたので
帝国主義の発芽はすぐわかっちゃうんでしょう。

当時アメリカはここまでの中国の野望を見通せなかったんでしょうね。
鄧小平は宣言した上で成し遂げたのですが、ホッジャは裏まで分かってた。

で、その未来を予見した独裁者を擁したアルバニア自体がその後どうなったかは
月末行って見てきます。

以上








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by zhuangyuan | 2014-08-17 11:22 | 文化、歴史 | Comments(0)
2014年 08月 09日

オランウータンをこっそりペットにする奴ら

先日、ボルネオ旅行に行きました。
目的の一つがオランウータンを観ること。

サンダカンに到着して、まず立ち寄ったのがセピロク・オラウータン・リハビリテーションセンター。
群れや親とはぐれてしまったオランウータンをリハビリし、森に返して上げるための施設です。
オランウータンは絶滅危惧種ですので少しでも個体を守らなくてはいけません。

プランテーションによる森林伐採で住むところを失い個体数が激減しています。
オランウータンは森を動きまわり、餌をとり、他の群れと交配し子孫を増やしてきました。
それが伐採によって分断され孤立し数を減らしてきました。

でも親とはぐれちゃうってのはどういう状況なんでしょうか?

現地にいらした動物博士に聞いていみました。

「密猟ですね。」
「密猟っておっしゃいますが密猟してどうするんですか?動物園に売るんですか?」
「動物園には売れません。絶滅危惧種ですから厳しく管理されています。個人がペットとして買うんです。
台湾なんかが多いんですよ。お金持ちには色んな趣味の人がいます。」
「???!!」
ペットとして飼われているのは見つけ出して、助け出し
セピロクで野生に返すこともあるといいます。

まさかペットとは!
オランウータン飼うってすごいな。
まあよく考えたらマイケル・ジャクソンもチンパンジー飼ってたな。

Performing orangutans have always been extremely popular in South East Asia, and the similarities between infant orangutans and human babies have always made them popular household pets. In the 1980’s and 1990’s, the illegal trade was focused mainly in the affluent country of Taiwan, where demand for orangutan pets was high, and to where an estimated 1,000 orangutans were illegally imported between 1985 and 1990 (WWF)
The Illegal Trade in Orangutans
東南アジアではパフォーマンスするオランウータンがメチャ人気があります。
オランウータンと人間の赤ちゃんがそっくりなので家でペットとして飼われます。
80年代、90年代にはリッチな国、台湾での違法取引が注目されました。台湾ではオランウータンの需要が多く
1985−1990までで1000匹が違法に輸入されました。

台湾の金持ちの間ではオランウータンがステータスシンボルだそうです。

台湾的宠物市场约计走私进口了近千只的红毛猩猩婴儿。不过,因为在自然状况下,新生的红毛猩猩会随时紧紧地抱在母亲胸前,(中略)就必须先除去它的母亲和另外2到3只共同活动的成年或半成年的红毛猩猩。另外,因为这是犯法的走私行为,这些动物往往都被成堆地塞在很小的盒子中,在长时间缺食、缺水和四肢缺乏伸展空间的情形下,3/4左右的个体在运送途中就因为饥饿、脱水或相互攻击、撕咬而死亡,真正到达台湾宠物爱好者手中的个体可能还不到200只。
宰杀保育类野生动物
台湾ペット市場で千匹近くのオランウータンの赤ちゃんを密輸した。しかし、自然の中ではオランウータンの新生児は母親の胸に抱かれれています。(中略)よって母親や一緒の群れの2,3匹の大人を取り除く。密輸は違法あので動物たちは小さな箱に閉じ込められ、長い間食事も水もなく、手足をのばす空間もなく、輸送途中で3/4が飢餓や脱水、お互いお争いで死亡する、実際台湾のペット愛好家に届くのは200匹にも満たない。
とんでもねえ話です。

さらにいろいろ見てみると更にとんでもないことがたくさん。
密猟者は殺した母親の頭蓋骨を土産物屋で売るそうです。
いまだに食用でオランウータンをハンティングケースもあるそうです。

ただでさえプランテーションで彼らの生活を破壊しちゃってるんだからやめようぜこういうの。

以上




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by zhuangyuan | 2014-08-09 22:13 | 時事 | Comments(0)
2014年 06月 22日

罪の手ざわり うめき声が聞こえる


「罪の手ざわり」鑑賞。

オフィス北野なんですね。
どおりでよく人が死ぬ。
でもなぜかリアリティがある。

この映画賛否両論あり。
私の周りは否のほうが多いかな。

私は好きです。
4人の男女を通じて急変する社会の歪みを映し出す。

炭鉱で働く男。
幼なじみが村長とつるんで大富豪。

妻子ある出稼ぎ男。
稼ぎは強盗。

不倫する受付嬢。
影にいながら矜持あり。

仕事を転々とする若者。
淡い恋も虚しく。

詳しく知りたい方はBaidu(百度)の解説を。
オチまですべて書いてある。
観る前みちゃったらどうすんの?
ただし中国語。


実際に起きた事件を題材にしているとのことですが
一つ一つはニュースになり、大きな事件として取り上げられたんでしょう。
私が知ってたのは女子の事件だけ。

でも今もいつでもどこでも起こりうるのです。
そして実際起きているでしょう。

国有財産がいつのまにやら民営化され
巨大な資産が個人のものに。
その恩恵に浴さず、従来のまま抑圧されて、閉塞から抜け出ないひとたちはいる。
なんであいつは?
なんで俺だけ?
この不正義は人民のためではないだろなんて鬱屈がたまってゆく。
そしてドカンと爆発。

お金がなくても、愛を得られなくても、健気に生きる人がいる。
経済発展で、周りには浮かれた成金が増えてくる。
金のチカラに惑わされた奴ら。
金に任せて、人の尊厳を引き千切る。
それは矜持が許せない。

大発展の影で
もちろん何もかもうまくゆかなくて
自分の存在が無価値に思えて絶望なんてこともよくあるに違いない。

世の中の秩序が大きく変わるとき
軋みや歪みが顕在化する。

格差なんて簡単な言葉で表わせない不合理。
ものすごい成功を見せられる。
ものすごい不正も目の当たりにする。
でも自分は波に乗れずに、翻弄され、漂うのみ。

貧困な変化のない時代は
絶望と同時に、諦観がある。
階級社会はさらに簡単。

あきらめ。
天の定め。

今の世の中では
諦めきれない。
嫉妬が渦巻く。
恨みが満ちてゆく。

現代社会は
移動も簡単、情報も溢れてる。

変われるのに閉塞から抜けだせない。
今日もどこかでうめいてる。

俺はなぜここにいるのだ?
俺はなぜあの時に。
俺だけなぜ?

そのうめきを晴らすための映画です。

成功者もひとつ時代を間違えていれば
生まれる場所が違ったなら
がんじがらめの閉塞にうめいていたかも。

以上







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by zhuangyuan | 2014-06-22 21:38 | 中国関連DVD、本 | Comments(2)
2014年 01月 26日

華僑に学ぶ金儲け

一生お金に困らない「華僑」の思考法則

大城 太/日本実業出版社

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私のいる業界は華僑が多い。 東南アジアはどこの国行っても貿易相手はほとんど華僑。
名前も現地風になってるのでわかりにくいですが大体、中国語喋れる。
とは言っても普通語でなく広東語や福建語、潮州語。海を渡って行ったんです。

彼らの行動様式とこの本の法則をみると符合するところがたくさん。
日本の華僑も同じなんですね。

 まず相手を利する。反対に借りを作る。相手の非を責めない。
こうして人間関係をディープにしてゆくのです。
そして仲間は絶対裏切らない。

 対する私がそれに対応できるかというとこれが難しい。
企業組織の1サラリーマンの身ですと、
この人間関係ですべきことはわかりつつも、
行動で示せるのはごくわずか、
結局は企業論理とベクトルがあう時だけなのです。

それでも責められない。それが逆に辛い。
それも術のうちなんでしょうけど。

 この本で一番腑に落ちたのは、ルールより人間優先ということ。
ルールつまり法律は熟知し利用しつつも、
全てしたがうわけでなく、自己都合で守らないこともしばしば。

発展途上国の政府役人なんてだいたい華僑に転がされてます。
「あの国は関税高いけど、まず俺に売ってくれ、あとはなんとかするよ。」
信じる信じないは度胸が必要ですが、それで回っているのが現実。

法律なんて時の為政者が既得権益保護のために勝手に作って
支配構造を固定するためのものだという認識。
そんなの守ってたら一生貧乏人ってな意識。

先日、日本にいる中国の友人が言ってました。
現代中国で金持ちは全員法律を破ることで金持ちになったと。
日本は既得権益を脅かす層が迫力ないんで固定されちゃう。
長い歴史のなかでずっとそんな中華社会で生きてきたんですから、
華僑にとっちゃ平和は性善説島国なんてファミリーが繁栄するぐらいちょろいもんでしょうね。

 この本はそんな華僑の思考法則を惜しみなくだしてくれてます。 オススメ。 以上

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by zhuangyuan | 2014-01-26 09:23 | 中国関連DVD、本 | Comments(2)
2013年 01月 06日

ミャンマー落武者伝説 

アヘン王国潜入記 (集英社文庫)

高野 秀行 / 集英社



前回の記事でミャンマーの奥地で明朝の末裔がアヘン作ってる?とさらりと触れました。
私がこの本で一番興味を持ったのはこのこと。

ミャンマーでは世界で唯一、中国人が少数民族として認定されているそうです。
華僑じゃないんです。少数民族です。

彼らはコーカン族(果敢族)と呼ばれ、明朝の末裔を名乗っている。
平家の落武者伝説のようでわくわくしてきます。

明が清に攻められた時に最後の皇帝永暦帝とともに流れ着いた。
果敢族:流落缅甸的明朝汉人遗民(コーカン族:ミャンマーに落ちた明朝漢族の末裔)

300年経った今でも南京出身といっているとか。
原来最早来果敢定居的那些跟随明永历帝南逃至此的兵将,因南明王朝原在南京定都,所以不管他们后来跑到哪里、祖籍何乡,几百年后统统对外说“祖上来自南京府”。

永暦帝が南に逃げたときについてきた果敢の兵や将軍は、南明王朝が南京に都があったので
どこに逃げようとも故郷はというと、数百年後でも対外的には先祖は南京府から来たというのだ。


平家っていうより南朝の天皇についていた兵士の末裔って感じかな?

それが今でも存在感を持っているのが凄い。

近代に入ってからはゴールデントライアングルのアヘンを押さえていた。
なんでそこにアヘンがあったの?
それはアヘン戦争後のイギリスが絡んでるって。

1852年,英殖民者侵占缅甸,中国开始失去对这片土地的控制权。英国人发现这里的土壤气候适合罂粟生长,派人传授种植技术,并指定东印度公司垄断收购。

1852年にイギリスの植民者がミャンマーに侵入し、中国はこの土地の支配権を失い、
イギリス人はこの土地の土壌や気候がケシの生長に適していることがわかり
栽培技術を伝授した。そして東インド会社が独占購買した。

悪いやつらです。巨悪。

イギリス支配後、第二次大戦後には日本が絡んでくるのです。
因为对缅甸抗日保土有功,1947年在缅甸立国的“班弄”会议,土司杨文炳作为“果敢族”的代表参加了民族加盟缅甸联邦政府的签字仪式,缅政府总算正式承认300年来不被接纳的果敢族为其境内合法少数民族。

ミャンマーでの抗日に貢献したために、1947年ミャンマー立国時の班弄会議において
土司である杨文炳がコーカン族代表として民族加盟ミャンマー連邦政府設立儀式に参加し
ミャンマー政府より300年来承認されなかったコーカン族が合法的少数民族と認められた。


そして今なお、存在感を示し、ミャンマー政府と戦闘したりしているようです。
果敢战争

ここには中国政府も絡んでるのかな?

国際政治バランスの変化で米国と接近しているミャンマー。
簡単には読み解けそうにありません。

以上
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by zhuangyuan | 2013-01-06 18:07 | 文化、歴史 | Comments(3)
2012年 11月 23日

中国コピー商品 梁山泊説

先日、朝日新聞書評欄に余華のエッセーが紹介されていました。

ほんとうの中国の話をしよう

余 華 / 河出書房新社


余華といえば

活きる 特別版 [DVD]

ハピネット・ピクチャーズ


この本はキーワードで中国を評論しようというもの。
書評にあげられていたのは「山寨」という言葉。

もともと山奥の防御用建造物をさすが、今は政府に管轄を外れたものをさす。
・・・・この言葉をかぶせればコピー版や海賊版も社会心理において合法的、合理的なものに化すという。


この紹介だけではぴんときませんでした。
ネットで検索しても「パクリ商品」などという軽い言葉しか出てこない。
もっと深みがある気がする。

そこで原文をあたってみました。「十个词汇里的中国」(10のキーワードで読む中国)
(もちろんただで。)

最近このブログが中国語学習目的であったことを忘れているようですのでちょうどいい機会でした。

中国にはケータイだったり、ブランド品だったり、DVDだったりと、
ありとあらゆる偽物、コピー品が氾濫していますが
その頭に山寨とつけるとなんだか かっこいいらしい。
偽物k-タイなら山寨手机、
コピーDVDも盗版じゃなくて山寨版。

山寨というと砦です。
腐敗した皇帝を倒すための反乱軍の砦。
水滸伝の梁山泊みたいなものです。

中国ではこの逆賊ってのが天命を得ると皇帝までのぼりつめちゃうって例が
いくらでもあるから、この砦にこもって戦う、奴らってのも、けっこうかっこいい。

毛沢東だってそんなようなものですよね。
農村から都市を包囲してゲリラ戦しかけて天下をとった。

今の中国はすっかり経済大国になっちゃって
貧富の格差が拡大して大変なことになってます。
そんな状況下で共産党と国有企業が甘い汁をすって管理しようったって
言うことなんて聞かねえよっていうのが山寨精神なんでしょう。

WTOだとか最近はTPPだとかコピー商品取りしまりとかでやかましいですが
そんなものは勝ち組が支配の構図を固定化したいだけです。
えらそうなお題目掲げたって結局は既得権益の保護ですね。

山寨たちは逞しいのです。

山寨现象是草根文化向精英文化发出的
挑战,也是民间对官方发出的挑战,弱势人群对强势人群发出的
挑战。

(山寨現象は草の根文化がエリート文化にしかけた挑戦なのだ
もしくは民間が官に対して起こした挑戦ともいえる
弱いものたちが強いものたちに向かっていっている)


かっこいいなあ。

。社会矛盾的普遍和尖锐,引发了世界观和价值观的混乱,
然后催生了山寨现象。山寨现象可以说是多种多样的社会情绪日积月累以后,
突然间释放了出来,然后不断演绎成了反权威、反主流和反垄断的闹剧似的社会革命。

(社会矛盾が普遍化し、激しくなり、世界観や価値観が混乱を来たし
山寨现象が発生してきた。山寨现象は社会の多種多様な不満が鬱積し
突然吐き出され、反権威、反主流派、反独占に立ち上がっているような
社会革命といえる。)


中国の今をときめく民営企業だってもとは違法すれすれでやってたわけです。
共産党だって思いっきり違法だった。

今はおれ達も豊かになってやるって山寨から立ち上がっているのです。

北京五輪のとき、政府は聖火ランナーを官が選抜し、走るルートも厳密に規定したそうですが
このときも山寨聖火ランナーが登場したとのこと。誰もが国を愛しているのだから、選ばれなくっても
おれ達だって権利があるんだと田舎の農民たちが立ち上がった。

村民手拿自制的简易火炬互相传递,每一个村民都有资格参加,
无须经过政府有关部门的批准。他们神情自豪,他们对祖国的热爱丝毫不亚于正版的火炬传递者

村民たちは手製の簡易聖火つなぎ、村民みんなが参加の資格をもち
政府部門の許可も必要もない。彼らは誇りにあふれた表情で、
祖国への愛は、正式な聖火ランナーに少しも劣ることはなかった。


ともすると中国人民は強力な政府に押さえつけられていると思われがちですが
民の草の根はこちらでも思うより良いずっとずっと強靭なのです。

そしていつか天下がひっくり返る。


以上
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by zhuangyuan | 2012-11-23 21:06 | 言葉 | Comments(1)