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2015年 04月 29日

野獣たちが集う工房で

ルオーとフォーヴの陶磁器パナソニック汐留ミュージアム
Web内覧会に行ってきました。

「フォーヴ」って誰?って聞かれるんですよね。と館長さん。
すみません、教えて下さい。

「フォーヴィズム」のフォーヴのことでした。
それなら聞いたことある。

「野獣派」と呼ばれる絵画グループ。
なんかグーンと興味が湧いてきました。

陶磁器というと地味なイメージですが
この展覧会は違いますよ。

野獣たちが同じ工房に集まって腕を競いあう。
壺や皿の上に一発勝負の絵付けをするんです。

楽しいでしょ?

第一の部屋は工房の主人マテさんの作品
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イスラム風だったり、中国風だったり。
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真面目なマテさんは下絵もきっちりと。
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色を出す技巧をいろいろ試してみたそうですが
いまいちイメージどおりの色がでない。
そこで若手の画家たちに色を塗らせてみようってのが

第2のお部屋

マティス、ヴラマンク、ドランなど


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みんなも一発勝負の焼き物に夢中になっちゃって
5年間も集中して工房に通ったそうです。

各者各様でこんなに違うのかと嬉しくなっちゃいます。
私はヴラマンクが気に入っちゃいました。

生き生きとした色彩が壺や皿に踊ります。
若さが溢れてる。

そして第3の部屋はルオー


マテさんと同い年で一番ながく工房に通ったといいます。
他のみんなは工房がセーヌ川の氾濫で水没しちゃって疎遠になっていったと。

セーヌ川のお話を学芸員さんがされたとき
作品にリアル感がずっと増したような気がしました。
ファンタジーを生み出す工房が自然に寄って壊される。
そして人も離れてゆく。
100年前がふと近く感じられました。

最後に残ったルオー作品は他の野獣たちとは異質なものでした。
魂の込め方が違うようなマチエール。
濃厚。

いいもの観ましたよ。

以上


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by zhuangyuan | 2015-04-29 21:31 | 文化、歴史 | Comments(0)
2015年 04月 18日

マレーシア映画で思う 多民族国家のアイデンティティって何?

「破裂するドリアンの河の記憶」鑑賞。
マレーシア映画です。

マレーシア料理を食べながら映画祭をご紹介いただき初体験。

漁港近くに住むの高校生の淡いラブストーリーに
レアアース工場建設問題が絡んでくる。

マレーシアの多様性が様々な場面で浮かび上がります。

冒頭のデート場面の言葉でびっくり。
いきなり普通話です。マレー語じゃないの?
マレー語だと市場が小さいのかな?

原題からして中国語。
「榴莲忘返」liulian wangfan
忘れがたきドリアンってな感じ?

流恋忘返liulian wangfanもじりですね。
楽しくて夢中になって離れたくない。帰るのを忘れちゃう。


女の子は漁村に住んでます。父親は漁民。
家族では普通語。

少年は企業人の息子。
車中の会話は広東語(おそらく)
父親は海外を飛び回り、
息子は卒業後はオーストラリアに留学するのが決まってる。

学校で美人先生が教える歴史の授業は普通語。
クラスは華僑の子がほとんどですがマレー人もいます。
でも普通語。

マレー語の授業もあり。
みんな聞いてない。
ある場面のマレー人教師の話など字幕もない。

二人で家を飛び出してバスで遠くへ、遠くへ
女の子はタイ語に憧れてる。
サワッディー カー こんにちは
「愛してます」
チョーかわいい。でもちょっと悲しげ。
男は聞いてない。
深い意味があるのにね。

レアアース工場はオーストラリア資本、現場主任はインド人かな?
喋ってる言葉は何?マレー語?タミル語?
相手は歴史の先生。
レアアース工場に反対してます。


漁港の町もグローバル化の波を受けてます。
レアアース工場は世界の資源不足を補うため。

でも漁民としての生活は壊れてゆく。
世界に組み込まれてゆく。

でもその世界ってそんなに遠くじゃない。
メトロポリタンとしての首都クアラルンプールもすぐに行けちゃう。
繁栄する都市には莫大な資源が投入されている。

故郷を返せ。

でも故郷ってどこ?
漁民で中国語話すなら、大陸から海を渡ってきたはず。
でもおじいちゃんはキャメロン高原出身だって。
茶畑は最高の美しさ。
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でも気になるよね名前が。
Cameronって言うんだからイギリス統治時代の名残り。

少年の家族は広東から。
父は世界を飛び回り、自分もおそらく海外に住むでしょう。

歴史の先生の故郷の場面で映画は終わるが
そこの祭は中国式。

日本に住んでる日本人には考えられない多様さ。
それがそれぞれの心象風景に刻まれてる。
住んでるところにある自然、そこが家园。

この映画、女の子はみんなかわいいしきれい。
そしてシリアス。世界の大きな流れを意識し翻弄されつつも立ち向かう。
でもやはり小さな花びらのごとく激流に飲み込まれる。

あばれはっちゃくみたいな主人公の少年はいつも純朴。
着の身着のまま、戦ってるつもりが、独りよがりで幼稚です。

オトコってバカですよね。
頑張れ少年。
Stay foolish.

多民族国家のidentityはなんなのでしょうか?
国家ではないだろうな。
歴史?それも違う。
土地なのかな?
民族性を意識の外に置くと、それはイデオロギーに結びつく?
民衆を立ち上がれって。
激動の時代はこころも揺れ動く。

マレーシア映画、また観たい。
明日までやってるよ。

以上





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by zhuangyuan | 2015-04-18 18:01 | 文化、歴史 | Comments(0)
2015年 04月 05日

宗教いろいろ ハラルに断食、狐はコンコン

ハラルフードって知ってます?

簡単に言うとイスラムフード。
要は豚肉とお酒はダメ。

厳格に言うと家畜の捌き方だとか使用する油だとかイスラムの教えに則ったルールがいろいろあるようです。

「世界屠畜紀行」(内澤旬子)にはこんなことも。
「家畜を絶命させる時、祈りを唱えて、4本足をメッカに向けて固定して、頸動脈を切る」

先週はマレーシアの政府機関の方と一緒でした。
事前に食事はハラルにせよと要望がありました。

以前ムスリムの方への食事で失敗したことあります。
バングラデシュのお客をしゃぶしゃぶに連れてったらお通しにミニ豚カツが出てきました。
アブダビのお客さんにポテトサラダ食べさせたら見えないくらいのハムが入ってて怒られました。

今は円安もあり外国人観光客は過去最高に達してますし
先のオリンピックに向けてハラル対応レストランは増えています。

東京には選択肢がたくさん。
マレーシア料理、インド料理、和食も最近はハラル認証がでてきました。

不安だったのは工場での食事と宿泊先での食事。

工場ランチはお弁当。
仕出し弁当でハラルにしてくれと頼みましたら以外にも難なくOK。

意外と旨い。
おそらくマレーシアやインドネシアからの研修生なんかが工場地帯にも来るので用意してるんでしょうか?

夜の1日目は和食。
海鮮系。
出汁もお酒や豚は無しにしてほしいと頼むと対応可能とのこと。
みりんもダメだよね。

2日目は創業70年の焼き鳥屋。
問い合わせるとタレにお酒が入ってますと。
「じゃあ塩にしてよ。」
塩もお酒の入ったタレに漬けてから焼きます。
ハラルって難しいね。

で最後に出した結論は?
「まぁいっか。」

みんなで美味しく頂きました。
これが日本のサラリーマンが愛するジャパニーズ サテだと。

でもってホテルに帰ると新たな問題が。

もう一人のお客さんはシンガポールから見えてましたが
翌日の食事は食べないと言い出します。

何か気に障ることでもあったかな?
と思いきや、
「明日は断食の日だから」と言います。

彼は敬虔なカソリックです。

その日はGood Fridayだと。

キリストが十字架に架けられた日だそうです。
カソリック教徒はその日に断食する。

なんで処刑された日がグッドなんだろうか?
God's Fridayから来たみたい。
まあイースターで復活するんですからまあいいかな。

まあともかく断食。水だけオッケー。
でハラル弁当はキャンセル。

「状元さん、カソリックチャーチこの辺にある?お祈り行きたいな。」

その日の早朝散歩していると近くに立派な教会がありました。
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おお、偶然見つけたにしては上出来だ。
でも説明を読んでみると残念ながら東方正教会(オーソドックス)のものでした。
大正2年に建てられたと。

カソリック教会もググってみると見つかりましたが時間がとれず、
結局行くことはありませんでした。

時間があった時のために近所のオススメ観光地をフロントで聞きました。

豊川稲荷。
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宗教対決を挑むわけにはいきませんのでやめにしました。

難しいねえグローバル化。

以上








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by zhuangyuan | 2015-04-05 12:30 | | Comments(2)