中華 状元への道

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2013年 09月 23日

インド映画はスゲエ!

インド映画「きっと、うまくいく」鑑賞。
インド興行成績歴代第一位。
評判は高かったものの三時間という長さに躊躇していましたが
長さをまったく感じさせないハラハラドキドキ、波乱万丈ストーリー、
始まって数分で、これはものが違う、最後までいけると感じさせられました。
予想通りに最後まで突っ走り、笑いあり、涙あり(三回泣きました。)のスーパーエンターテイメントでした。

エリート工科大学の寮に住む三人組みの青春ストーリー。

インド映画にはナヴァ・ラサという9つの感情表現が必ず組み込まれているといいます。
(1) シュリンガーラ (恋情)
(2) ハースヤ (笑い・ユーモア)
(3) カルナ (悲しみ)
(4) ラウドラ (怒り)
(5) ヴィーラ (勇敢)
(6) バヤーナカ (恐怖)
(7) ビーバッサ (嫌悪)
(8) アドブタ (驚き)
(9) シャーンタ (平安)
インド舞踊③9つの感情表現-ナヴァ・ラサ

大人気映画だけあってこの9つの表現のデフォルメがすごい。
そんじょそこらの学園物とは比較にならないスケールの大きな物語
学生の日常を描くことでインドの歴史、現在の問題が浮かび上がってくる。
いやインドのすべてと言っていいかも。
もしかしたらグローバル社会共通の問題までも。

経済発展と格差
拝金主義
過度な競争社会
エリート社会
抑圧される若者
自殺問題
成功者と落伍者
媚びへつらい
嘘と不正
因習と近代化のきしみ
貧困
家制度
婚姻慣習
男女差別
社会保障
密集した都市
大自然
インフラ未整備

これだけ書くとなんか悲惨な話に思えちゃいますが
これらを全部うっちゃってしまう成功ストーリーです。
若者たちの明るい前向きな、力強い生命力で、リズム良く突っ走ってゆくのです。
俳優がうますぎ。ランチョー最高!
ちょい役もいい味出してます。
性格や出自の違いを良く演じてる。
さすが世界に輝くボリウッドのナンバーワン映画。

私もインド亜大陸の面々とは仕事で絡みがありますが
みんなキャラが立っていてインドって人を見てるだけで深さを感じます。
学生時代に旅行もしましたが一口では語られない複雑さがあります。
二度だまされもしました。
一度はこちら
インドで生き抜く
二度目はまた今度

そのころもインドは映画が盛んだと聞き
デリーで劇場に行ってみました。
その映画は劇場を紹介されていったのですが
面白いといわれた作品は前の週に終了しておりました。
仕方なくその週の映画を見ましたが、これが大ハズレ。
暗い画面のB級ホラー。何人死んだか?言葉もさっぱりわからずじまい。

踊るマハラジャもぴんと来なかったし、
それ以来の食わず嫌い。

この映画でインド映画への見方が完全に覆りました。
もしかしたらオールタイムベストかも。

劇場で見ることを薦めます。
歌と踊りもいい。サントラほしいな。
自然描写もサイコー。

"Aal izz well !"



以上
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by zhuangyuan | 2013-09-23 17:13 | 中国関連DVD、本 | Comments(2)
2013年 09月 16日

台湾にとってアイデンティティとは

ドキュメンタリー映画台湾アイデンティティ鑑賞。
予告編を見て、ぜひ行こうと思っていたにもかかわらず、つい見逃してしまったのですが
アンコール上映をやってくれました。ポレポレ東中野

台湾には仕事で何度か行っていますが
年配の方の日本語がかなり上手いです。
しょっちゅう電話も頂きます。
メールなんて使わず達筆なファックスを頂きます。

そして日本が好き。
というより尊敬してくれる。応援してくれる。
あるお客さんの伯父様はテレビはNHKしか見ないと。
日本政府から勲章もらったとか行ってたな。
台湾はともかく日本と深い。


台湾アイデンティティ。題名がよい。
アイデンティティとは自分は何者であるかということですが
台湾はこれが非常に複雑。

新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論

小林 よしのり / 小学館


でも李登輝元総統が言っています。
日本と台湾の何か違うか?日本ではアイデンティティを考える必要がないと。

少し前までは、1つの中国だとか、二つの中国だとか、いや台湾だとか
日本の新聞にも、政治用語が踊ってました。
国民党が政権奪還してからは、大陸中国の経済発展もあいまって
政治的には、大陸の圧勝といった感があります。

ただ個人のアイデンティティは政治経済ほどに簡単には割り切れない。
この映画に登場する人々は皆、日本人として生まれている。

ことさらに日本に対する愛を語るわけでもなく恨みを語るわけでもなく
淡々と自分自身や家族の激動の半生を語る。
美しい日本語で。

日本人の定義がなんだか知らないが
日本語と文化を背景した生き方考え方をする人々ということなら
まったく違和感がないどころか、純日本人とさえいえるかも。
私は会ったことはないけれど、理想の日本人。
面構えがよい。
仕種が立派。
凛としている。
目がきれい。

日本人として生まれ
戦争を生き抜き
敗戦
国民党の圧制に苦しみ、
投獄され
もしくはシベリアに送られ
さらにはインドネシアで独立戦争を戦う

ひとりひとりの口から、
戦前戦後の政治の季節に日本、台湾が翻弄される姿が浮かびあがってくる。
激しい経験を訥々と語る中に、共通しているのは近しい人たちへの愛情。
父親、妻、戦友...
獄中から幾度となく送られる日本語の手紙
焼け跡で再会する将来の妻
抑留中に思うあの娘...

自分が自分であること。
それは親しい人たちとの結びつきで意識される。

1つの言葉を通して共有したその時代。
それを語れる人たちが台湾ではすでに90歳になる。

ぜひ台湾で上映してもらいたい。
日本を想う人に届いてほしい。

台湾人生

酒井 充子 / 文藝春秋


こちらも購入。

以上
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by zhuangyuan | 2013-09-16 20:35 | 文化、歴史 | Comments(2)