中華 状元への道

zhuangyuan.exblog.jp
ブログトップ

<   2007年 09月 ( 5 )   > この月の画像一覧


2007年 09月 30日

蒼頡

蒼頡たちの宴―漢字の神話とユートピア
武田 雅哉 / / 筑摩書房

読了。

この本は新井一二三氏の本で紹介されててずっと読みたいと思っていたものです。
蒼頡(そうけつ)といったて普通のひとは全く知らないと思いますが
漢字を発明したとされる人です。

言葉なんてなんとなくコミュニティで発生していって
文字だってなんとなく始まりそうな気がしますが
漢字は発明者がいるのです。

表音文字は決め事ですからいいものの
表意文字を発明するってのはちょっとすごい。
しかもそれが4000年も5000年の生きながらえて世界の五分の一で通用する。

それはどんな人だったのか?
4つ目だったのです。眼球が四つってことです。
そうでなければこんなすごいこと出来ない。

この漢字が中国全土に広がり、さらには日本も含めた中華圏まで浸透し
文字を見れば話す言葉の異なる人たちがお互いに理解できてしまう。
こんな現象は大航海時代に中国にやってきたヨーロッパ人からみたら
びっくり仰天のことだったとのこと。
宇宙人の交信を見ているようだったそうです。

でもこの漢字もいいことばっかりではなく
あまりにも沢山ありすぎて、難しいため、国民国家の時代には適応せず
文盲率が高くて国力が上がらない。

そこで近代ではいろんなnew蒼頡が出てきて漢字と格闘し
簡素化を図ったり、表音文字化をたくらんだりして、敗れ去ってきたのです。
日本語使ったら一番よかったかもしれません。
表意文字と表音文字のミックスで貴族から庶民まで文盲率は高くなかった。
ひらがなは読めます。

漢字の欠点の克服という意味では現中国共産党政権は
発音の共有化と文字の簡素化で大進歩をもたらしたんじゃないでしょうか。

偉大なるピンイン、普通語、简体字。

技術の進歩を背景に中国が道路でつながり一つになって
朝から晩まで同じテレビをみて
学校で習ってれば同じ言葉をしゃべれます。

しかもこれからはPCとネットの世界ですから
キーボードをトントンたたけば難しい漢字だって簡単に書けちゃいます。
それに加えて電子辞書もありますからピンインで素早く引けちゃいます。

これで4つ目が発明した漢字怪獣を倒せるかもしれない。
いや飼いならせるかもしれない。

私は倒さないで飼いならしてほしいのです。
なぜならこの中国大発展の時代に漢字は欧米人に対する壁になるでしょう。
我々漢字を操る日本人は圧倒的に有利です。
だっていまから小学校にもどって一から漢字を覚えるようなものです。
気が遠くなります。

以上
[PR]

by zhuangyuan | 2007-09-30 17:49 | 中国関連DVD、本 | Comments(0)
2007年 09月 22日

華僑はつらいよ

先日中国から日本企業のお客さんがきました。
その会社を通じて中国企業グループの在インドネシア工場と取引がありますが
そのインドネシアの担当者が融通が利かなくて困っているとのこと。

「今度状元さん一緒にインドネシア訪問してください。
彼は華僑ですから中国語もしゃべれますよ。」

その担当者の名前はインドネシア人っぽい名前だったので
地元の人かと思っていたのでびっくりしました。

インドネシア華僑は現地経済を牛耳っていますが現地人優遇のプリブミ政策のもと排斥対象となり、
中国語はなるべくしゃべらず、名前も変えている人がほとんどだそうです。

インドネシア華僑が人口比率3%でありながら現地経済のほとんどをコントロールしています。
3%って簡単にいいますが650万人です。すごい。
そこで、たまに現地人の不満が爆発し、暴動なんかに発展します。
98年アジア危機の最中にも
華僑に対する暴動
がありました。その時は多くの華僑が海外に逃げ出しました。この記事よると3万人が
逃げたとの事。

前に北京で中国語学習していたときにもクラスにインドネシア華僑の娘がいました。
彼女は少し前まで福建省の大学で勉強していたそうですが
今はネシアに戻っているそうです。
何故福建にいたかというと暴動から逃れて皆でもともとの先祖の出身地福建に
帰ったそうです。その時その大学の周りには一緒に逃げてきた人たちが
3000人いたそうです。3000人とはすごい数です。

でも近頃は治安も安定したのでまたネシアに戻りつつあるそうです。

この話を来社した方に話すと
「インドネシアの華僑バッシングは何度もありますよ。
60年代の暴動のときは30万人虐殺されてますからね。」

「30万人? すごい数字ですね。
でもそこまでやられて国外に逃げて、なんでまたネシアに戻るんですかね?
別に中国に居ついたっていいじゃないですか。」

「この件は一回、ネシアの華僑に聞いたことがありますよ。
ネシアはちょろいそうです。ホントぼろ儲けできるって。のんびりしてますから。」

南の国はフルーツがたわわになっていて食に困らない。
ですから世界を見渡しても北のほうから来たほうが圧倒的に強い。
ハングリーですから。

だから3%の人口で経済を握れるんですって。
プリブミ政策なんのその、現地人優遇だったら現地人を表にたてて
裏でガッポガッポ。大統領の資金源だって皆華僑系政商です。
でも命の危険を顧みず金金ってのも…。

確かにネシアは腐敗が多いと聞きます。
シンガポールは華僑の国ですが彼らはネシアとも取引が多いとのこと。

インドネシアとの商売が多いお客さんに聞きました。
「関税高いのに売れるんですか?」

「そんなもん払うわけないだろ。
船に荷物1000トン載っけても、書類は100トンで通関するんだよ。
みんなポンヨウラ!朋友了!」
袖の下払えば皆お友達だそうです。

以上
[PR]

by zhuangyuan | 2007-09-22 17:50 | 文化、歴史 | Comments(0)
2007年 09月 17日

小説 朝鮮総督府

出張に行くときはいつもどんな本を持っていくか悩みます。
移動時間を有効に過ごせるかの鍵になるからです。
でもほとんどの場合、さんざん悩んだすえ持っていっても
出張中の移動は疲れて寝ていてほとんど読まないなってことがしょっちゅうです。

先日韓国に行った際は、出発前日に古本屋で見つけた「小説 朝鮮総督府」(柳周鉉 徳間文庫)を持っていきました。
買う前に逡巡しました。どうせ日帝の悪口オンパレードで読んでていやになるだろうと。
しかも長い。700ページくらいある。原書は2000ページあるらしいです。
でもあとがきを読むと1967年に韓国で発行されベストセラーになったとありました。
そんな昔の本が今でも文庫(1995年発行)で出ているのならそれなりに価値があるのだろうと買ってみました。
一方的な記述であったとしても少なくとも韓国の方が日本時代をどう評価しているかの一端は
把握できるだろうと考えました。

昨日読み終わりました。
興味深い本でした。予想に反して日帝憎しで凝り固まった記述ではなく、
日本統治も評価すべきは評価し、当時の半島情勢への批判もありバランスのとれたものでした。

独立へ向けての運動や彼らのなかの恋物語なんかは全然興味が沸かなかったのですが
歴代朝鮮総督の施策や評価、日本政界とのからみなんかがよく描かれていて
飽きさせませんでした。

もちろん小説ですから脚色がかなりあるのでしょうが
歴代総督の性格なんかが浮き出てくるようで面白い。

これまでは朝鮮総督というと伊藤博文くらいしか個性を感じる人は
いませんでしたがこれを読むと
寺内正毅、斉藤実、宇垣一成、南次郎なんてメンバーの表情まで思い浮かびます。
写真が巻頭にあるのもいいですね。
同じ総督でも統治の仕方は千差万別なんです。

朝鮮総督を務めたのはみんな大物なんですよね。首相や軍部大臣を務めた人ばかり。
大物であるにも関わらず、私の頭にこれまで印象はまったくなし。
それは受験勉強の弊害で暗記暗記で名前は知っていますが中身は全くわからない。
日本史は得意で一問一答形式は参考書まるごと暗記してました。
今考えれば意味がない。

寺内正毅は米騒動とか斎藤実は2・26で死んだとか
宇垣内閣は軍部大臣現役武官制で流産とか
記憶はしていますがその背景とか人となりとかは全然しらない。

寺内は明治初期の混乱そのままに武断政治を持ち込み
弾圧弾圧また弾圧、勢い余って日本からの指示も無視して寺内王国を築こうとしたそうです。

そこで3.1運動なんかが起きてしまうのですが
その後登場するのが斉藤実。相当の人格者で、武断を捨て、文化統治を行います。
すべてを包み込み朝鮮の発展をすすめ、押さえつけるのでなく、心を奪う戦略。
経済も相当発展します。

日本の朝鮮統治でよく批判されるは創氏改名、皇民化政策、言葉を奪った文字を奪った。
これは皆、南次郎総督の時代です。
日本も戦争が煮詰まってきちゃってそういう時代の要請があったんでしょう。

大きな歴史のうねりを朝鮮総督府から描いた稀有の小説でした。
日本統治については批判とそれに対する反論がいろいろありますが
こうした問題は観点がいろいろあるわけですからよかった悪かったといっても始まらない。
経済発展の基礎を作ったのも事実でしょうが
それを利用したのも事実です。
李朝末期がどうしようもなかったのも事実でしょうが
併合されちゃったほうは生活がよくなったとしても納得はいきません。
会社だって吸収合併されて業績あがったって前の会社に愛着があり
新経営陣には不満や不満がいっぱいでしょう。
それが外人ならなおさら。
それが国家単位なんですから。

ともかく朝鮮半島は当時の日本にとって、
政治でも経済でも軍事でも最重要地域の一つであり、
金と人と知恵をつぎ込んできた。
そのわりにはあまり省みられないのはいかなるわけでしょう。

もうちょっと知りたくなりました。

以上
[PR]

by zhuangyuan | 2007-09-17 14:38 | 中国関連DVD、本 | Comments(0)
2007年 09月 09日

狙撃手

私は出張で海外に行った際、ホテルでよくCCTVを見ます。
今回も何気なく見ていると警察の制服を着たスポーツ刈りの青年がインタビューを受けていました。

なにやら犯人逮捕の英雄として特集されているそうです。
凶悪犯人を追い詰め、逮捕に至るまでの様子を語っています。

どうやら最後には犯人を狙撃したようです。
犯人の隠れ家を探り出し、取り囲み、犯人が出てきたところをズドン!
手に汗握る緊迫の場面をインタビューしていきます。

日本だったらこんな番組は考えられない。
犯人を狙撃した警官を英雄として報道することもない。
そもそも警官は銃を撃たない。
先日も拳銃を持って妻を人質にして立てこもったシャブ中ヤクザを包囲するものの
説得に終始して挙句、一名が殉死。
あまりにもシャキッとしない結末でした。

興味深く番組を見続けていると、もっと驚きました。
実写映像になり、彼がうつぶせになりライフルの照準を合わせている姿が写されました。
そしてなんと犯人を狙撃するところまで写すのです。

ズドン! ひざがガクッと落ちる犯人。体勢を立て直しびっこを退きながら逃げようとします。

すごい番組だ。大体なんで凶悪犯人を追い詰めている警察隊にテレビカメラがはいっているのか不思議です。

でも再現ドラマでなく、実写ですから迫力あります。
日本の警察24時かなんかの番組で酔っ払いや暴走族捕まえるのとはわけが違います。

彼は唐鋼という名前なんですがネットで調べてみると
武装警察として戦功がすばらしく沢山賞ももらっている有名人のようです。
共産党新聞にまで記事になってました。

他曾因战功突出,一次荣立个人一等功,两次荣立个人三等功,荣获第八届中国武警十大忠诚卫士提名奖,当选贵州省第三届十大杰出青年卫士、贵州省第八届十大杰出青年、黔西南州第四届十大杰出青年,两次被总队评为优秀共产党员,两次被评为优秀“四会”教练员、优秀基层带兵干部。


なんだかわけわかりませんがいっぱい手柄をたてて表彰されているようです。

こんな狙撃場面を取るために番組やって
ホントに狙撃しちゃってちょっとやりすぎじゃないの?
やらせとはいいませんが狙撃が前提とはね。

以上
[PR]

by zhuangyuan | 2007-09-09 22:20 | 時事 | Comments(2)
2007年 09月 07日

暗闇の惨事

本日韓国出張からも戻りました。
台風で一日帰りが延びました。

JALってのは対応が悪くてだめですね。
昨日の19:30発で21時半ごろ羽田に着く便でしたが、
前日からの天気予報で夜に関東直撃とのニュースが繰り返されてましたので
まずだめだろうと思ってました。
しかし予想に反して予定通り離陸しますとのこと。
そしてチェックインし出発を待ちます。

すると出発15分前に機長からアナウンスがありました。

「JAL〇〇便の機長をする予定でありました△△です。
東京地方に台風が接近しており安全に航行することが不可能と判断し欠航といたします。」

早く言えよって感じです。

しかもその後の職員からの説明で
「本日は欠航が相次いでおり、既に欠航が決まっている他社に
ホテルを押さえられており、皆様にホテルを用意できません。
親戚か友人のある方はそちらにおとまりください。
ご自身でホテルを手配した方は10万ウォン負担いたします。」

なんかホテルがとれない言い訳を作るために直前に発表したのかと
疑ってしまいます。

結局ホテルをお客さんに手配してもらい今日帰ってきました。

ついてない私でしたが二日前にはさらに倒霉なできごとがありました。

ある田舎街の街に一つしかない高級ホテルに泊まっていました。
お客さんと食事してお酒を飲んでホテルに帰りました。

夜中にトイレに行きたくなって目が覚めました。
明かりをつけようとしましたが
ライトのスイッチに明かりがなく真っ暗でスイッチが見当たりません。

まあトイレくらい暗くても行けるだろっとおもい
ベッドの端から降り立ち上がり一歩踏み出そうとすると
ガーン!?☆★
後ろにひっくり返りました。
何が起こったかわけがわかりませんが。
額がものすごく痛い。
そして、ポタッ ポタッ と音が聞こえます。

何とか立ち上がり洗面所のライトを探し明かりをつけます。
すると額から血を流しているではありませんか。

部屋の壁の角に激突したのです。

タオルで拭きますがなかなか血がとまらない。

とりあえずホテルフロントに電話し
救急箱を所望します。
しかし救急箱ってなんだっけ?
韓国語わかんないし、英語は?
emergency boxかな?
電子辞書を引くとfirst aid boxとのっていました。

しかしどっちも通じない。
相手が英語もだめなんです。
日本語はどうだと聞くと、「スコシダケ」との答え。

血がでてるというと。
シーツ代えましょうか?とかいう間抜けな返事。

なんとかやっとわかってもらって15分後にやっと救急箱をもってきてもらいました。
しかし持ってきただけですぐに去ってしまいました。

中を見るとすべてハングル。英語表記なし。
さらに怒って電話してI can not read korean!!と人を呼び手当てしてもらいました。

応急処置のあと少し寝て
朝を迎えましたが血がとまりません。

フロントで再度手当てをしてもらっていると
医者に行くべきだとのこと。
お客さんと約束があるからいけないといいましたが結局説得されていきました。

小さなビルの中にある小さな医者でここでも言葉が通じない。

傷口を見てもらうと、そっちの部屋に移ってベッドに寝ろとのこと。
うそっ?手術?
時間がないというと10分で終わるとのこと。
でいきなり寝かされて縫合されました。

短い手術でしたがいろんなことが頭をめぐりました?

衛生環境は大丈夫なのか?
金儲けのためにする必要のない手術するんじゃないの?
だいたい金は足りるのか?
手術の腕はどうなんだ?
傷残るんじゃないの?
でも整形美女の国だから大丈夫かな?
などなど。

でももう遅いのです。始まっているのですから。

ok finish.eight point.

ええ八針かよ!傷口結構開いてたんだと改めて認識。

会計時に、どんな手術をしたか英語でくれといいましたが
全く通じず金だけ払わされたので
receiptくれといっても通じず、最後に漢字の筆談しました。
「領収書」やっと通じました。

今回の経験で言葉の重要性を改めて感じました。
外国での病院経験はオーストラリアとグアムで二回ありましたが
英語なのでok。
そういえば中国でも腰痛で中医にかかりました。
こちらはこっちの説明はできましたが、あちらの説明は半分くらいわからなかった。
でもなんとかなりました。

韓国語もヨン様オバちゃまに混じってはじめなきゃだめかな?

以上
[PR]

by zhuangyuan | 2007-09-07 22:09 | 言葉 | Comments(6)