中華 状元への道

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カテゴリ:中国関連DVD、本( 121 )


2010年 05月 15日

ネットde読書会 《狼图腾》 第16章

Mandarin Note Marieさん主催のネットde読書会にデビューさせていただきます。

先日中国語オフ会に参加しましたところaripさんgodzillaさんけいさんがいらしており
ネットで狼图腾の読書会を行っていると聞きました。
そこでMarieさんに是非参加させてほしいとお願いしていれてもらいました。


この小説は北京に少しいたころ
読書好きの先生(推定45歳女性)が最高に面白いと推薦してくれました。

中文で長編小説を読むのは気合が必要ですが
この本は一ページ一ページに内容がつまっており
ながーい期間をかけて読んでもずっと楽しむことができました。

では担当の第16章に参ります。

【ストーリー】

春が来た。
草原では例年になく狼や黄羊が少なく
羊の赤ちゃんがたくさん育つ。

たくさんの羊を育てて食用羊肉を供給しなくてはならない。
羊の数が増えると草が足りなくなる。
そこで陈阵、乌力吉、毕利格老人の三人は新しい草原を探しにでかけます。

そこで世にも美しい湖を見つけます。
湖のほとりには最高の草原がありました。

狼や黄羊もいました。
ここに移ってきていたのです。

草原をみつけた3人は自分たちの草場に戻ってゆきます。


【自然の強さ、弱さ、美しさ、そして厳しさ】

この小説は自然と人間のバランスの大切さが主題になっていると思います。
この章にもそうした表現が多く見られます。

①強さ

読み始めるといきなりはじめから大自然にほおり込まれます。

春の日一雨降ったあと、熱い日差しを浴びた草原は濃厚な匂いを発し始めます。
何の匂い?

在漫长冬季冻毙的弱畜,
被狼群咬死肢解吃剩的牲畜都在腐烂,
黑色的尸液和血水流入草地。


長い冬に凍死した弱い家畜、
狼の群れに食いちぎられて余った四肢が腐乱して
出てきた黒い汁や血が草原に流れこんでくるのです。


陰惨さをともなう濃厚な匂いがこちらまで匂ってくるようですが
これが自然なんです。
美しいだけじゃないんです。
これが草原の活力を生み出します。

②弱さ

でもこんな草原もひとたびバランスがくずれると
たちまち砂漠化してしまいます。

草原太薄太虚,怕的东西太多:
怕踩、怕啃、怕旱、怕山羊、怕马群、怕蝗虫、怕老鼠、怕野兔、怕獭子、怕黄羊、
怕农民、怕开垦、怕人多、怕人太贪心、怕草场超载,最怕的是不懂草原的人来管草原……


草原は弱いんだよ、恐れなければならないものがたくさんある。

踏みつけること、咬むこと、乾くこと、
山羊、馬の群れ、イナゴ、ネズミ、野うさぎ、いたち、黄羊、
農民、開墾、人が多いこと、欲張りすぎること、草原のキャパを超えること

でも最も恐ろしいのは
草原を知らないものが来て草原を管理することだ。


草原を知るモンゴル族が
草原の論理で悠久の歴史を育んできた。
そこへ漢族が大量に押し寄せてきた。

バランスが...

③美しさ

雄大な自然の彩りをあらわす表現もたくさんあります。

绿山青山、褐山赭山、蓝山紫山,
推着青绿褐赭蓝紫色的彩波向茫茫的远山泛去,
与粉红色的天际云海相汇。

緑、青、茶褐色、赤褐色、紺色、紫の山々が
それぞれの彩りのうねりを遥かな山並に向かって漂わせ、
桃色に染まる空に浮かぶ雲海と混じりあっている。


そして遥かに見える草原に河が一筋流れています。

整条闪着银光的小河宛若一个个银耳环、银手镯和银项圈串起来的银嫁妆

銀色に輝いて流れる小川はまるで
小さな銀のイヤリング、銀の蝋燭やネックレスで着飾った花嫁のようだ。


そして流れ着く先には
夢でも見た事もないないような美しい天鹅湖が浮かび上がってくるのです。

映画を見ているような雄大な美しい風景に圧倒されますね。

④厳しさ

白鳥が飛び立った湖が静寂につつまれます。

河湾あたりをゆっくりと望遠鏡で眺めていると黄羊を見つけます。

有两只落水的黄羊正在费力地登岸,后半身浸在水里,
后蹄好像是陷在泥里,前蹄扒着岸,但已无力纵跃。
在这个河弯的草地上躺着十几只大黄羊,肚膛已被豁开…


水に落ちた二匹の黄羊は必死に岸によじ登ろうとしている。
後ろ半身は水につかり、後蹄は泥にすべり
前蹄は岸にしがみついているが、力尽きて飛び出すことができない。

ふと河湾の草地をみると
十数匹の大きな黄羊が横たわっていた。
腹を引き裂かれた状態で...


そこには狼がいたのです。

静かな平和な湖畔も
厳しい自然の摂理の一部分なのです。

【五感に響く言葉】

この小説は感覚器官すべてを刺激するような表現がいっぱいです。

先ほど紹介した美しい山々が視覚を刺激し
春の山から匂い立つ屍が嗅覚をつきます。
狼に腹を割かれた黄羊を見ると感覚うずきます。
では聴覚は?

こんな表現があります。

一到夏秋,蚊子多得能吃牛。上了山一脚踩下去,
陈草团里能轰出成千上万的蚊子,像踩了地雷一样可怕。


夏や秋になると蚊が多くなる。牛を食うほど多くなる。
山に入り、一歩踏み込むたびに、古い草の中で千万の蚊がうなりをあげ
まるで地雷を踏んだかのように恐ろしい。


牛を食うほど多い蚊って凄すぎる。

五六只大天鹅忽地飞起来,带起了大群水鸟,
在湖与河的上空低低盘旋欢叫,好像隆重的迎新彩队乐团。
泉湖静静,湖面上漂浮着朵朵白羽。


5、6羽の白鳥が飛び立ち、水鳥の大群もあとを追い
湖や川の上空低く飛びまわり、賑やかな楽隊を迎えたようです。
湖面は静まり、真っ白な羽毛がふわふわ浮いています。


喧騒と静寂。

そして味覚

先ほど湖のほとりで横たわっていた腹を割かれた黄羊。
あれをどうしたか?

食べちゃったんです。

三人でバーベキューして。

これがチョー旨そー。

草地上篝火燃起,天鹅湖畔纯净的空气里,第一次飘散出黄羊烤肉的香气,
还有带着葱盐韭菜和辣椒面的油烟气味。


草の上で火をおこし、白鳥湖の透きとおった空気のなかに
黄羊を焼く香りがすうっと漂い
葱、塩、ニラと辛胡椒油まで一緒に匂いたつ。

陈阵不断翻动串在树枝上的羊肉条羊肉块,
羊肉鲜活得好像还在跳动抽搐。


陈阵は枝に刺した羊肉をひっくり返す。
肉は新鮮でぴくぴくしている。


陈阵就着嫩辣加盐的山葱野韭,吃了一串又一串黄羊肉,
又拿着老人的扁酒壶喝了一口又一口,
完全陶醉在狼食野餐的美味美景之中了。


陈阵は新鮮で塩をつけた山葱や野生のニラといっしょに、一本一本串焼きの羊をたいらげ
ビリク老人の酒瓶をとって一杯、また一杯、
狼食のバーベキューの旨さと景色の美しさに陶酔したのでした。


よだれが出ます。
お願いだからオレにもちょーだい。

これがたまらず古代の皇帝はモンゴルの草原に狩りにきたそうです。



【政治】


こんな自然のバランスも草原を知らない政治家たちの課す収穫ノルマで
もろくも崩れてゆくのです。

モンゴルを統べる長老も中央から来る漢族になす術がありません。
ただ悲しくつぶやく。

中国人口多,我估摸着,再过几年,咱们牧场的草场还是不够。
等我们这些老家伙退休以后,真不知道往后你们怎么办?

  毕利格老人瞪眼说:你还得跟上面多反映,不能再给牧业队压数了,
再加下去,天要黄了,地要翻个了,沙该埋人了。

  乌力吉摇头说:谁听你的?现在是农区干部掌权。
农区干部是比牧区干部文化水平高,汉话也讲得利落。
再说这会儿牧区干部一个个也都争着打狼,比牲畜数量,
不懂草原的本地干部,反而提拔得快。


「中国は人口が多い、オレが思うにあと数年もすれば、牧場の草場が足りなくなる。
俺たち老人が引退したら、お前たちがどうすればいいかわからないよ。」

ビリク老人は目をかっと開いていった。

「オマエは上層部に意見すべきだ。
これ以上牧畜隊にノルマを与えてはならないと。
このまま続けると、空は黄色くそまり、地面はひっくりかえり、人は砂に埋まるぞ」

ウリチは首を振りつついった。

「誰もあなたの話をきくもんか。
今は農業地区の幹部が権力を握っている。
彼らは牧畜業幹部より文化水準が高いし、漢語もきちんと話す、
それに牧畜業幹部でもここのやつらは狼猟の数を競っているような
草原をわかっちゃいない本土の幹部が、抜擢されていゆく。」


自然と人の営みのバランスが人口爆発で壊れてゆく。

そしてそれは元には戻らない。

そんななか草原をそしてその守り神たる狼を
守ろうとする三人は新しい牧草地を見つけて隊に戻ってゆくのでした。

17章に続きます。
5/24Marieさま、よろしくおねがいします。

以上
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by zhuangyuan | 2010-05-15 13:07 | 中国関連DVD、本 | Comments(6)
2010年 05月 03日

日本切腹、中国介錯

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

加藤陽子 / 朝日出版社



この本はオススメです。
日露戦争から第二次世界大戦までの歴史の流れを
東大教授がエリート高校生にやさしく?興味深く講義します。

なんで今どきこんな題名の本がベストセラーになるんだろうかと
不思議におもっておりましたが読んで納得。
近年読んだ戦争本で一番興味深かった。

デリケートな問題にズバッと自らの見方を提示する勇気に感服しました。

世界史のうねりのなかで
日本が、日本人がどうやって戦争へと進んでいったのか。

意外だったのは明治の世から日本はけっこう民主的であったということ。
つまり一般国民の世論が政治に影響を与えていたんです。

選挙や国会があったって
外国からの輸入のまねっこで機能してないんだろうと考えてましたが
時の政治家は国民の意向を気にしながら政治をしていたみたい。

先の大戦時の軍部だって
いまじゃ独裁政権みたいにいわれているけど
当時はやっぱり国民がバックアップしていた。
貧しい民の声を代表していたし、食い扶持にもなっていた。

戦前に軍部のスローガンはこうでした。
「農山漁村の疲弊の救済は最も重要な政策」

既存政党は金持ちの味方でだめなんです。

つまり国民が戦争を選んだんですよね。
けっして一部の軍部の暴走だけでは片付けられない。

そんなこんなでまず朝鮮半島にでて
そのまま中国まで進むわけなんですが
緒戦の好調はともかくずぶずぶにはまり込んで
あげくは南進して、
最後は太平洋までいっちゃってボロ負け。

当時政権が固まってない中国なんかは楽勝だって気分だったんでしょうが
なかなかどうして簡単にはいきません。

それもそのはず、緒戦の負けは戦略だった。
なんてお話もあるそうです。

「日本切腹、中国介錯論」

中国の大学者、胡適が1935年に書いたそうです。

日本は必ず中国に侵略してくる。
中国だけでは勝てない。
アメリカとソ連に応援してもらおう。

でもどうやって?
日本軍を正面から受け止めて2,3年負け続ける。

そして徐々に後退する。
そのうちに日本軍は大動員せざるえなくなり
満洲からも本土に動員される。

するとソ連が機をみて、満洲に攻め入る。

アメリカはというと
中国で膨大に出る犠牲で国際世論におされて出てくる。
もちろん居留民の保護と権益を守るためでてくる。

これを言ったのが1935年なのに注目。
日中戦争(1937)のおきる前ににこんなことが論じられていたのです。

中国恐るべし。
民衆を大量に犠牲にすることを前提にしている。

そしてまんまと乗せられて
そのまんまの結果がでたのです。

そんなときピュアな親中派はどう思っていたのか?

真珠湾攻撃に成功して米英に宣戦布告したことに喝采したのです。

竹内好のことば。

「宣戦の大詔が下った日、日本国民の決意は一つに燃えた。
爽やかな気持ちであった。」

「わが国は東亜建設の美名に隠れて弱いものいじめをするのではないかと
今まで疑ってきたのである。」

「大東亜戦争は見事に支那事変を完遂し、これを世界史上に復活せしめた。」

つまり弱いものいじめでなく
強いもの=アメリカに立ち向かったことで
中国への罪悪感がふっとんで爽やかな気持ちになったのでした。

全部作戦に乗せられてたのだけなのに...。


以上
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by zhuangyuan | 2010-05-03 16:41 | 中国関連DVD、本 | Comments(2)
2009年 10月 25日

科学者の夢

731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く (新潮文庫)

青木 冨貴子 / 新潮社



731。

読みたくないけどちょっと知りたい。
怖いもの見たさで読了。

七五三ではないですよ。

満洲にあったいわゆる細菌戦部隊、731部隊のことです。
正式には関東軍給水防疫部。

悪魔の飽食 新版―日本細菌戦部隊の恐怖の実像! (角川文庫 も 3-11)

森村 誠一 / 角川グループパブリッシング



悪魔の飽食で一気に世に知られるようになりましたが
その後はウソだホントだといろいろ騒がれております。

なにしろ戦争に負けるとすぐにハルビン近くにあった研究所を燃やして破壊して
資料もほとんど焼いてしまい所員も全て撤退。
電撃的に撤退。ソ連攻め入った8/17にはもういなかったと。

そこにあったのは
ネズミ、リス、ウサギ、モルモットなど実験用生物が走り回り
病気の牛や山羊、羊が徘徊し
数百匹のサルもうろついていたとのこと。

おそろしや。

よって真実は誰にもわからない。
すべては隊長石井四郎の頭の中。


今回のこの本は
その隊長石井四郎が戦犯とならずにGHQから免責されたことを
新発見の自筆ノートをもとに暴きだしています。

東京裁判の正当性はともかくとして
「人道に対する罪」だとか「平和に対する罪」とかいうのであれば
彼をまっさきに戦犯にすべきでしょうが
結局政治なんてものはきれいごとでは済まずに裏には「高度な判断」が存在し
巨悪は生きぬくわけです。

細菌戦なんていうといまいちイメージがわきませんので
どうしてそうまでもしてGHQやらソ連やらが731部隊のデータを欲しがったのからわかりません。

アメリカだってソ連だって当時の大日本帝国より国力があったわけですし
原爆造れる金と技術があったら細菌兵器なんてわけないでしょ。
それがどうしてそんなに欲しがるの?
石井四郎ってそんなに天才なの?

この本読んでるとそうでもなさそう。
ほら吹きの政治屋でバイタリティはすごいけどそんな優秀な科学者のイメージはない。

とすればやっぱり
彼らが欲しかったデータはマルタの実験データしかないのではないでしょうか?

マルタつまり人体=生体の実験です。

実際にどれだけの規模で行われたかはわかりませんし
証言はされてますが証拠はどれだけあるかはわかりません。

でもこれがあったからこそ
石井のデータも重宝されたんでしょう。

米ソの大国も生体実験を大々的にやってデータ集めることはできなかったでしょうから。
本当の効果はやっぱり実際に使ってみなきゃわからない。

どんだけの病原菌でどれだけ効果があるか?
最小のコストで最大に効果を挙げるには?
制御するにはどうするか?

生体実験って科学者の永遠の夢なんでしょうね。
「人類発展のための礎にするために」なんて自分で理由つけて。

これをやった人のデータがあったら
それが戦犯であろうとなんだろうと欲しくて欲しくてたまらない。

科学者でなくとも
生粋の軍人であるマッカーサーも未来の兵器である細菌兵器の魅力にとりつかれていたと。

「ルーテナント・ジェネラル・イシイはどこか?」

これがマッカーサーが厚木に降り立って初めて発した言葉であるとのこと。

以上
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by zhuangyuan | 2009-10-25 10:43 | 中国関連DVD、本 | Comments(0)
2009年 09月 26日

食べていいもの悪いもの

日本人の知らない日本語

蛇蔵&海野凪子 / メディアファクトリー



最近売れてるこの本を衝動買い。

日本語学校に勤める作者が各国から来た生徒からの質問にタジタジ。
ことばってむずかしい。

鳩、蚊、鴉、猫

これらの共通点はなんでしょう?

わかりませんよね。

答えは
漢字にその動物の鳴き声が入ってるってこと。


九 クー
文 ブンブン
牙 ガー
苗 ミョウ

猫の説明がちょっと変ですが
ちょっと驚き。

猫のミョウは中国語から来たとなっていますが
普通語ならmiaoです。

ミアオのほうが猫らしい。
英語ならmeowでミアウと発音しまうのでそのまんまです。

この問題を著者が日本語教室で出したとき
中国人の生徒はこう答えたそうです。

「すべて食べたらおいしい」

猫も食べるのか?とびっくりしてたずねると
日本人も食べてるだろと切り返されたと。

スーパーで猫の缶詰売ってるでしょって。
猫の餌を勘違いしてるんです。

さすが中国人。
4本足なら机以外、二本足なら親以外、とんでるものは飛行機以外
何でも食べるわけですから。

でもまあ食のタブーってのは国によって様々ですから
日本だってクジラではずいぶんとたたかれてます。
マグロだってそろそろ食べられなくなるかも。

英国では馬もゼッタイダメなんですって。
馬は紳士のお友達。

ことばと文化 (岩波新書)

鈴木 孝夫 / 岩波書店


こちらによると
馬を食うことで日本人が残酷であるとされるとのこと。
イギリスでは法律で禁止されていると。

酉年だから鶏が食えないって人もいます。

イスラムでは豚がダメですが
以前困ったことがありました。

バングラデシュの大企業の二代目お坊ちゃまが来日した際、
接待しなければならず、店をセットしました。

牛ならよかろうと思い、老舗のしゃぶしゃぶやに行きました。
奮発して一番高いコースに。

掘りごたつ式の座敷に料理の説明にきました。
「本日はありがとうございます。
前菜は黒豚のトンカツでございます。」

牛のしゃぶしゃぶの前菜にトンカツとは完全に想定外。

イスラム教徒の彼に
説明してから誤りました。

ところが彼は問題ないとむしゃむしゃ。
米国留学から帰ったばかりの彼はイスラム禁忌なってのはお国以外では
あまり気にしていないようでした。

インドネシアの社長さんが来たときもびっくり。
ネシアもイスラム国家ですからと思い考えあぐねていると
来日直前に彼はインド人で菜食主義者であることが判明。

日本料理で野菜だけってのを探そうとしましたが
結局いいチョイスがなく断念。
最終的にはベジタリアン専門もインド料理に決定。
下見も済ませて本番に備えました。

ところが当日オフィスに電話があり
来日をドタキャンされました。

食は何かと難しい。

以上
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by zhuangyuan | 2009-09-26 21:21 | 中国関連DVD、本 | Comments(8)
2009年 09月 19日

活き抜く

またDVDを観てしまった。

「活着」

活きる 特別版 [DVD]

ハピネット・ピクチャーズ



近所のTSUTAYAが100円キャンペーンをやっており
子どもにポケモンを借りたついでにこれも。

あっという間に一週間がたち
観ずに返すのももったいないので子どものお絵かき教室の合間に鑑賞。

以前中国語教室の先生が言っておりました。
中国の現代史を知りたい人にオススメの映画が二つあると。

「霸王别姬」(さらば わが愛)
「活着」(活きる)

前者にはいたく感動いたしましたので
こちらもいつかはと考えていました。

私は歴史ドラマが好きです。

人間は大きな歴史のうねりに逆らえない。
翻弄されながらもなんとかかんとか生きつづける。

ただ現代中国の場合、このうねりが凄すぎる。
時代ごとに大きな津波がやってきてそれまでの価値観を一掃してしまう。

国共内戦
解放
大躍進
文革

昨日までの勝ち組が一気に叩きのめされる。
誰が決めてるわけでもないのに
ある日突然権力者が悪者にされて引き摺り下ろされる。

市井の人々は大勢に逆らわずに身を任せざるをえず
受動的でありながら能動的であることを演じ
いつのまにかその冷酷な体制変革運動に加担してゆく。

主人公の福貴は勝ち組でも負け組でもない。
どちらかといえば負けかな。
でもそれが生き残れた理由。

現代中国では勝ち組であるほど危険。
時代の変わり目に権力構造が変わり
善悪の基準が変わる。
そして消される。

福貴は負けながら生き延びる。
そして日々を一歩一歩進むなかで小さな幸福をかみしめて活きる。

激動のなかにあってこそ
日々の喜びがあるのでしょう。

いまの日本、変化がなさすぎる。
緩慢に死してゆくような。

普通にすれば生きられる。
だから何か変化を自分で起こさないとつまらない。

活きることに全力で立ち向かってゆく時代のほうが幸せかもしれません。

以上
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by zhuangyuan | 2009-09-19 17:51 | 中国関連DVD、本 | Comments(3)
2009年 09月 12日

 『南京!南京!』

「状元さん! 『南京!南京!』のDVD手に入ったんですけど観ます?」
と上海出身のお客さん。

もちろん観ます。
観たかったんです。
どんなにひどいものか確認するために。

『南京!南京!』とは今年中国で上映され大ヒットした映画で
いわゆる南京大虐殺をテーマにしています。

一人の青年日本人兵の立場から事件を見たものです。

日本兵の苦悩も描いており、日本人寄りの映画だと批判されたといいます。

鑑賞後の疑問。

どこが?
どこがどう日本人よりなわけ?

確かにこれまでのステレオタイプの日本兵の描きかたと違って
俳優がイケメン君です。
チビでもデブでもメガネでも出っ歯でもない。
ちょび髭もない。

けっこう優しい。
暴力的でない。
賢そうでもある。

苦悩もしている。
でもそれって当たり前でしょ。
誰だって戦争行って戦ってれば苦悩するでしょ。

こうした苦悩を描くことに注目させておき
中立性を保ったような姿勢をとっていると見せかけ
肝心のいわゆる南京大虐殺はそのまま史実として肯定する。

民間人虐殺
婦女暴行頻発
捕虜虐殺
安全区蹂躙
軍主導慰安所設営

なんでこれで中国大衆が怒るんだろうか?
最初不思議に思えましたが
この重要な部分ははなから史実であると信じているわけで
議論の余地はないわけです。
でもいつも不細工で残酷だった日本人のイメージが違うことがゆるせない。

小さな真実を表に出すことで
大きなウソを素通りする意図が見て取れます。

しかもこういう映画を
中国の一線級の監督がイケメン俳優と美人女優で固めて大衆を再洗脳する。
あなおそろしや。

DVDをくれたお客さんにも同じ意見を申し上げました。
もちろん議論はいたしません。
かみ合うわけありませんし、歴史の検証も出来ません。
私は心情的なかった派です。

ちなみにお客さんは
「これは歴史にのこる名作であると絶賛していました。」

南京陥落後も残留兵士が死力をつくして戦ったというのが感動的であったとのこと。
だからこそ安全区で便衣兵を見つけるのにひっちゃきになったと。

確かに当時の国民党軍は幹部は兵隊置いて一目散に逃げ出し
残った軍もほとんど抵抗なしに降参したって思ってました。

こんな批評もネットにありました。
这部电影完全突破了以往种种关于南京惨案的历史著作和文艺作品中的那种对中国人存在的刻意抹杀,对“无能的中国人”的错误描述;为世界观众了解这段历史,提供了一种崭新的视角,也是在南京灾难中,中国人的民族形象的全新书写。

この映画は、従来の南京事件に関する歴史的著作や文芸作品のように中国人の存在を消したり
無能な中国人という間違った描写したりすることを乗り越え
世界の観衆にこの歴史について、斬新な見方や、南京事件でおいての中国民族の新しい
イメージを提供できた。


そういう見方もあるわけね。

ちなみにこの映画でもっとも印象に残ったのは
最後にある日本軍の南京攻略祝勝パレード。

鮮烈な印象を残します。

和太鼓が荘厳と鳴り響き
阿波踊りのように身をかがめ、静かに厳かに声を合わせて粛々と進む。

異民族に占領された。

これを観るだけでも価値がある。
陸川監督侮れず。

以上
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by zhuangyuan | 2009-09-12 18:19 | 中国関連DVD、本 | Comments(7)
2009年 08月 09日

あの頃の東京

私、開高健のファンでありますが
彼が東京について書いたルポがあると知りました。

「ノンフィクションと教養」というムックでいろんな人が推薦してました。
ノンフィクション 勝手にベスト10

ずばり東京 (文春文庫 (127‐6))

開高 健 / 文芸春秋



東京オリンピックを迎える前の
煮えたぎるような暑くて熱い東京の諸相を描いています。
ベトナム行く前ですね。
開高さんも若かったオリンピックの年に34歳。

この頃の東京は今の中国にそっくり。
勢いがあります。
猛烈なペースで都市建設を行い、先進国目指して突っ走っている。
多少のゆがみなんて関係なし。

東京には田舎からの出稼ぎがあふれてる。
山谷で待ってればトラックに拾ってもらえて職にありつける。
宿も安いよ。
そして朝8時から夜7時まで建設現場で働きづめ。

たまには怪我もしますよ。
どっちかっていったら怪我して労災もらえたらめっけもの。
わざと怪我したふりして三年もベッドで仮病を続けたなんてつわものもいたそうです。

カネを貯めなきゃ田舎には帰れない。
出たときと同じ服では軽蔑される。
そんなんではあぜ道であっても挨拶してもらえない。
東京でがっぽり稼いで豪華に着飾って凱旋する。
そうしてはじめて尊敬される。

まさに中国の農民工の姿です。
時代の地響きが聞こえるようです。

一方都会の農民たちは
道路建設や公団住宅のための立ち退きで大金持ちに。
東京にどんどん人が集まってきて土地不足で大暴騰。
農家は農業やめてアパート経営。
農協に集まった成金長者がほとんど農業やっていないことも。

そんな成金農家の全国ナンバーワンは練馬区の農家だったそうです。
わが町練馬です。これにはびっくり。

もうひとつの成金である産業界もルポしてる。
資本主義の総本山、工業倶楽部。
会員である経営者たちの姿はというと

英国紳士然としているが
哲学なし、信念なし、道義なし、ものを考える能力もなければ、時間もなく、意見は秘書任せ、
やってるのは人と会って忙しがっているだけ。
ゴルフも宴会も車も豪邸もすべて会社の金。

ぼろくそです。
こうした人たちが歴史を振り返ったときに名経営者とあがめられているのです。

経済成長がすべてを成功にみちびき美化してしまうのでしょう。

こうして東京オリンピックを迎えたのです。
北京もいまこんな感じなんでしょう。

オリンピックの工事で死んだ人の数が挙げられています。

高層ビル   16人
地下鉄工事  16人
高速道路   55人
モノレール   5人
東海道新幹線 211人
合計       303人

こうして轟音とともに高度成長が達成されたのです。
そして何がのこったか。

がむしゃらに進んでいるときが一番いいかもしれません。
その後の日本はこんな感じ。
夢破れて40歳

以上
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by zhuangyuan | 2009-08-09 17:28 | 中国関連DVD、本 | Comments(2)
2009年 06月 07日

子ども向け自虐史観

小学三年生の娘が図書室で本を借りてきました。

かぎばあさんのファミリーレストラン (フォア文庫)

手島 悠介 / 岩崎書店



本好きになるのは喜ばしいことです。

どんな内容の本かちらっとみてみると
びっくりしました。

「かぎばあさん」のお話のあとにもう1話、べつの話が載っていたのです。

「三つの花の物語  一つの負い目と二つの悔恨」

挿絵には沈鬱な表情をした老人の横顔が三つ。
嫌な予感。

小学生の本で負い目と悔恨かよ。
戦争ものか?
いわゆる東京裁判史観でしょうか?

野口優太さんは、台湾の「高雄」というところに生まれました。


やっぱりそうです。
内容はこんなふう。

①負い目

優太君は5歳のとき台湾でマラリアにかかります。
軍港だった高雄には南方に兵隊を送る基地だった。
そこで南方の病気にかかりました。

病院には当時二人のマラリア患者がいましたが
一つしか薬がなく、台湾人の男性が犠牲となり
優太君が助かった。

植民地の子を犠牲にしてしまった。
これが負い目。

②悔恨-1

小学校三年生のころ
陸軍二等兵であった父親と公園に入った。

そこで小さな台湾人の男の子が珍しいセミを手にしていた。
剣をさげた父親の威を借りて、セミを奪い取った。

その時の優太君は日本鬼子(リーベングイズ)だった。

③悔恨-2

また小学校三年生のころ
高雄が空襲で危険になり
母親の経営する店の店員勇さん(台湾人16歳)といっしょに疎開した。

ある日、駆逐艦「高雄」の詩をきっかけに
勇さんに「高雄」の由来を尋ねた。
台湾人である勇さんは京都の高雄をしらず
執拗に問いただす優太君に対して答えられず泣き出してしまいました。

その後、優太君は家族とともに疎開をつづける一方、
うぶで良家出身の台湾人である勇さんは志願兵として
日本軍にはいり、南方にでてゆく。

純粋な台湾人を犠牲にした日本と
彼にした仕打ちに対する悔恨。


解説によるとこの主人公は著者のことらしいのですが
ちょっとフィクションがかかり過ぎているように思えます。

①負い目に関して、マラリア薬が一人分しかなく犠牲者がでたことは
母親から聞かされたそうですが、そんな負い目を強いるようなことが事実としたら
子どもに伝えるでしょうか?

②悔恨-1では兵隊である親の前で小さな子からセミを奪ったとのことですが
そんな行為を日本人の親が許すはずがありません。
当時ならガツンを一発入魂されていたでしょう。

③私は勇さんに清清しさを感じます。

こうした負い目や悔恨を小学生に学ばせることで何が得られるのでしょうか?
自分自身の自己満足に過ぎないのでは?

以上
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by zhuangyuan | 2009-06-07 21:25 | 中国関連DVD、本 | Comments(6)
2009年 03月 23日

若き日の毛沢東

昨日、毛沢東の話を書いていましたら
ずいぶん前に買った本を思い出し、引っ張りだして読んでみました。

中国はどこへ行くのか―毛沢東初期詞文集 (岩波現代文庫)

岩波書店



毛沢東の若いときの文章をまとめたものです。
1920年までのものですから共産党結党以前の毛沢東が20代のころです。

「はじめに」の部分に、昨日ちらっと触れました毛沢東の書斎のことが出てました。
ニクソンと会談したのは書斎だったんです。
ということは写真もあるはず。
d0018375_21484398.jpg

U.S.Diplomacy

昨日の記事でふれた文章で読書なんかやめろと言ったは1930年ですが
1920年ごろには形骸化した古典教育を批判しています。

民衆の大連合という文章が紹介されていますが
ここでは原文で見てみましょう。

诸君!我们是学生。我们好苦,教我们的先生们,待我们做仇寇,欺我们做奴隶,闭锁我们做囚犯。

諸君、我々は学生である。我々はなんと苦しいことか、教師たちは我々を敵とみて、
我々をいじめて奴隷として、閉じ込めて囚人とする。


我们的国文先生那么顽固。满嘴里“诗云”“子曰”,清底却是一字不通。他们不知道现今已到了二十世纪,还迫我们行“古礼”守“古法”,一大堆古典式死尸式的臭文章,迫着向我们脑子里灌。

国文の先生はなんとも頑固で、口を開けば、詩に云うだとか、子曰くだとか、言う割には
一字だって理解していない、
もう二十世紀だというのがわからないようで、古礼を行えだとか、古法を守れだとか迫り
死にかけたたような古臭い古典を、我々の脳みそに詰め込もうと迫る。


旧態依然とした保守思想を押し付ける様子がよくわかります。
だからこそ本を読むな
行動しろ!
となるわけです。

私の曽祖父は教育者をしていたのですが
明治の末期に学校の旧態依然とした教師と生徒の秩序や
素読を中心とした教条主義に反発して
生徒をつれて山に繰り出したりして自由な教育を打ち出しました。
そんなことで当時の教育界と対立し二度学校を追放になったとききました。

ちいさなころそんな逸話をわくわくしながら聞いていました。
よってなんだか毛沢東に親近感がわいてきました。

以上
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by zhuangyuan | 2009-03-23 22:18 | 中国関連DVD、本 | Comments(2)
2009年 01月 26日

歴史の街 北京でなにしてる?

北京に赴任している弟が旧正月休みで帰国しており久しぶりに会いました。

お土産はビールの王冠とDVD。

二つとも5歳の息子のためにおねがいしてました。

息子はビールの王冠を集めてます。
夏にハワイに行ったときに海岸沿いの公園で拾ったのが始まりで
ずっと集めています。
ところが最近は日本には家庭用にはビンビールがあまりない。
コンビニでは缶ですし、居酒屋では抜いてでてきます。

そこで中国でもらってきてくれと頼みました。
青島Tsingtaoビール

ちなみになぜ中国で青島ビールが有名なのかといいますと
チンタオのある山東はドイツの租借地だったからです。
その後日本が権益を握っちゃうのですが。
山東出兵とかいって。

DVDは
ジャッキー・チェンとジェット・リーが競演したアクション映画、

ドラゴン・キングダム プレミアム・エディション [DVD]

ジェネオン エンタテインメント



息子は最近アチョーがすきで
ハワイに行った飛行機では寝ずに三回みてました。

でもってDVDを買ってくれをせがまれるわけですが
中国のDVDの安さを知っている私としては日本でDVDなんて馬鹿らしくて買えません。
そこで中国盤を買ってきてもらいました。
もちろん中国語。
どうせアクションだけみてるんだからokでしょう。

でも今日観ながらつぶやいてました。
「オレ、日本で買ってきてほしかったなあ。ぜんぜんわかんない。」

そんなわけで弟とひさしぶりに会話をしたのですが
彼曰く、中国語はほとんどできないとのこと。

オリンピックの少しまえに赴任したので4,5ヶ月経過しますが
職場では英語と日本語で、しかも毎日晩くまで残業。
街にでるのは宿と職場の往復くらいだとのこと。
土日も会社にいくことがたびたびだといいます。

弟は某有名メーカーに勤めていますが
大企業につとめるとやっぱり滅私奉公会社優先になっちゃうのでしょうか?

せっかく激動の世紀に北京にいるわけですから
仕事なんかしなくてよいから歴史と文化をまなべと説教していまいました。
仕事は要領。自分でやるな、人にやらせる仕組み考えろといっときました。

故宮も万里の長城も颐和园も行ってないんだそうです。
行ったのは鳥の巣と王府井。

そりゃねえだろ。
オレと代わってくれよ。

まあでも過ぎたことはしょうがない。
これからまだ先は長いでしょうからいまから楽しんでください。

この休日中に「蒼穹の昴」を読んで気分をもりあげるようアドバイスしておきました。

蒼穹の昴(1) (講談社文庫)

浅田 次郎 / 講談社



私はこれで中国が好きになりました。

読む前も中国になんどか仕事でいってましたが
空港と工場とレストランの行き来だけで殺伐としたイメージしかなかった。
しかも共産党のイメージも強かった。

でも浅田次郎を読んでぐうっと引き込まれていきました。
せっかく悠久の歴史の街にいるんですから楽しまないと。

3月にはゼロ歳の赤ちゃんと奥さんも北京に暮らしに加わるとのことなので
ますます大変ながら貴重な日々を楽しんでください。 

ついついひがみ混じりの苦言をいってしまいました。

私への冯小刚の年岁片 「集结号assembly」DVDたのしみに見させてもらいます。

以上
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by zhuangyuan | 2009-01-26 22:38 | 中国関連DVD、本 | Comments(0)