中華 状元への道

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カテゴリ:中国関連DVD、本( 121 )


2011年 04月 03日

日中マスコミ 酷さ比べ

中国のマスゴミ ジャーナリズムの挫折と目覚め (扶桑社新書)

福島 香織 / 扶桑社



元産経新聞中国駐在記者、福島香織女史。
高山正之氏をして、「彼女が記者でいる限り、産経新聞は健全だ」と言わしめた逸材。

やめちゃった産経新聞がどうなってるかはさておき
中国マスコミのあきれた現状を明らかにしてくれます。

中国において報道機関とは、あきまでも現状維持に寄与する形の宣伝が第一義の使命だといいます。

古くは文革時の
「公開の場での自己批判・つるし上げ」
「抵抗勢力排除」
「権力闘争」

共産党は笔杆子(ペン),枪杆子(銃)の二つで権力を奪取した歴史があり
マスコミによる宣伝工作は非常に重要な位置づけとされているとのこと。

まあでもこれに関してはそういうもんだと思ってみれば
それはそれで悪影響はすくないかも。

日本の大手マスコミは正義ぶって政権批判しつつも
裏でつながって大衆操作をしますからこっちのほうがややこしいかも。


最近の中国マスコミの傾向としては
けっして政府批判はしないものの権力者の腐敗を暴く人民本位の記事が増えているといいます。

ただしここは中国、これを利用し金儲けする記者があとをたたないと。

シンプルに言うと「たかり」です。

例えば炭鉱事故。
事故を起した事業主は事を大きくしたくない。

エネルギー不足の中国では大儲けできます。
安全無視して利益優先。
地方政府ともつるんでます。

そんな彼らの事故後の記者会見では、軽食や飲み物、お車代までついてくる。
どうか穏便にって。

そんなことが続くとエスカレートして自ら見返りを要求する記者もでてくる。
記事に書かれたくなかったら...

お車代に広告費なんでもありつまり口止め料です。
中国語で封口費というんですって。

甚だしきは
あまりにゆすりが酷すぎて、殺されちゃった記者もいるそうです。

ちょっとここで想像してみた。

日本の記者がこんなゆすり記者ばかりだったら?

原発事故で放射能がいっぱい漏れてたって
事業主に賄賂つかまされて報道しないなんてことも。

「もう一本足してくださいよ。プルトニウムのことは書きませんから。
ヨウ素だけにしときますよ。」なんて。


中国ってやっぱひどいなあ、なんて思ってたら、ふと気づいた。
日本も同じだと。

個人記者は善良だろうけど
大会社はみんなつるんでる。

組織としてグル。
政官財に報道も。
エスタブリッシュメントが強固に結びついてる。

今回の東電事故であきらかになりつつありますね。
3.11に東電会長はマスコミ大手トップと費用持ちで中国旅行してたらしいし。

そいうや官房機密費をマスコミに配ってたなんて話もあったなあ。

中国の封口費なんて可愛いものですね。
悪い奴が見えやすい。

もしかして福島香織さん中国のマスコミを批判するふりして
日本のマスコミを批判してるのかな?
指桑骂槐?



そんな中国、
今はtwitterもどきの「微博」がそんな現状を打破できるかと期待されているそうです。

善良な個人がメディアをもって既得権益に穴をあける。

とりあえず私も登録してみた。
「新浪微博 我的首页」

请关注一下。


以上
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by zhuangyuan | 2011-04-03 11:29 | 中国関連DVD、本 | Comments(0)
2011年 02月 13日

白川静の想像力

白川静 漢字の世界観 (平凡社新書)

松岡 正剛 / 平凡社



知の巨人がさらなる知の巨人を描く。

【口】の付く漢字は多いですが
口ってのは口の形から来てるわけでなく
祝詞を入れる箱なんだそうです。

そこからどんどん漢字が生まれてゆく。
言、告、吉、占...。

白川さんの想像力ってのは半端ない。

甲骨文字をひたすらに写してなぞって思いをめぐらす。
超人には降りてくるのです。

その超人のような想像力は万葉集の解読にも及びます。

東(ひむかし)の野に炎(かぎろひ)の立つ見えて かへり見すれば月かたぶきぬ


柿本人麻呂の「安騎野の冬猟歌」の一首

後の文武天皇である軽皇子と旅したときのこと。

暁に東の空に朝日が燃え立つように昇ったころ
振り返ってみるともう月が沈みかけている。

このシチュエーションにいたる物語を想像するのです。

持統天皇は天武の妃であったが、夫である天武天皇の世を次ぐべく
草壁皇子を皇太子に立てたが天武崩御後、急逝してしまう。

持統天皇は草壁皇子の子である軽皇子に皇統を継がせるべく画策したと。

それが柿本人麻呂をともなった安騎野行き。

「天皇霊の継承と受霊」のためだそうです。
数ある皇位継承権者のうちで選ばれるのは正統性が必要。

安騎野は古代特別な結界であり
曙光がさすときに月がたかむく払暁を狙ってそこに赴いた。

天文台による調査でその日がまさにそれにあたると。
しかも古代祭事が行われた冬至であったといいます。

簡単な短歌のなかに
古代の王権受霊の物語を読み込んでしまう。

松岡正剛氏もびっくりの想像力です。

以上
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by zhuangyuan | 2011-02-13 22:24 | 中国関連DVD、本 | Comments(0)
2011年 01月 22日

犬を仕留めて喰らふ

先日、早朝勉強会の仲間(先輩?)に本を貸していただきました。

王様の漢方

牛 波 / 講談社



書名の通り、漢方のお話。

いつも失敗ばかりしているあやしげな社長が「中国訪問漢方ツアー」を立ち上げる。

参加したのはダイエット目的のモデルやらEDのヤクザ、性同一性障害の美男子などなど。
北京で中医の大夫にそれぞれが処方してもらい悩みを解決してゆく。

これはシリーズ化したらいくらでも面白いのが書けるんじゃないかな。
漫画もいいな。
映画にはなってるのですが漫画のほうがいろいろ想像力で書けるのでいいかも。
東京都の条例に引っかからないくらいに抑えてね。

中医である李仁がところどころでウンチクを披露してくれるのが興味深い。

こんな話もありました。

犬肉の話。

中国では犬を食べることは有名ですが
ここで出てくるのはその犬を捕まえる人の話。

その名も「坐狗人」(犬に座る男)

この言葉を百度で検索してみますと
この小説が引用したであろう文章がでてきました。

捕まえるなんて表現じゃ収まらない必殺仕事人です。

老北京的狗肉作坊(古きよき北京の犬肉割烹)

まず昼間のうちにどこの家に毛並みの良い犬がいるかを目星をつける。

然后傍晚出门,身披老羊皮袄,趁住户尚未关门,
“坐狗人”先在住户门前丢一块熟马肺,将狗引出

そして夕方、羊の皮を被ってでかける。
家の門が閉まる前に坐狗人は門の前に熟した馬の肺をほおっておき
犬をおびき出す。


馬の肺を持っていくのもいやですね。
でもなんで羊の皮を被るのか。

狗闻香前来,趁其低头吃食之际,
以右手掐狗脖子,左手按住狗后垮,都用反把,用力坐于狗腰,
狗即一声不出,腰断身亡,惨不可言

犬が匂いに誘われて出てくる。
頭をかがめて喰らおうとする正ににその時、
右手で犬の首を絞めつけ
左手で後ろ足を押さえて
反動を付けて力いっぱい犬の腰に座る
犬は吼えることもできない
腰が折れて絶命する
悲惨で言葉にならない。


ここからが更に怖い。

随后将狗的两只前爪搭在肩上,背于身后,上罩羊皮袄,拾起马肺回家,其手段迅捷为常人所不及。

その後、犬の前足をつかみ、肩に担ぎ、背負う
それを羊皮で隠し、馬の肺を拾って帰路につく
その手並みたるや迅速極まりなく常人の及ぶところではない。


そこから皮を剥いで肉と毛皮に分けて
さらには料理しちゃうんですがちょっとグロテスクなのでやめときます。

あとは原文を覗いてみてください。

解放前の中国の下層階級の間では冬の犬肉はたいそう人気があったんですって。

人様のお家で飼われてるのを仕留めるってのが恐ろしいですねえ。

以上
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by zhuangyuan | 2011-01-22 16:28 | 中国関連DVD、本 | Comments(8)
2010年 11月 21日

達人に学ぶ最適語学学習法

わたしの外国語学習法 (ちくま学芸文庫)

ロンブ カトー / 筑摩書房



16ヶ国語を話すという語学の達人の外国語学習法。
ハンガリー人なのに中国語や日本語もこなすというから驚き。

しかも訳者は米原万里さん。
読むっきゃない。

英語、中国語、ちょっぴりスペイン語に加え、韓国語もなんて色気をだして中途半端になっているなか
先日、ドイツ人と話したら全くドイツ語を知らないことがいやになり
最近ドイツ語入門本を三冊も買ってしまった。

そんな私の見果てぬ夢の道しるべにと思い読んでみました。

いきなり頭をガツーンとやられました。

外国語学習に必要な最低限の時間は、週平均10-12時間なのです。
ですから、新しい外国語の学習を始めようとする人は、その前にまず何よりも
時間の割りふりのバランスをとることです。

必要不可欠な時間を費やすのが不可能ならば
始める前によく考えてみることです。p68


すみません。ごめんなさい。無理です。

ってこれだけではすべて始められないので
ゆるい趣味的語学好きとしては、続きも読んでみました。

一番語学に効果的なのは本を読むことだそうです。

言語から文法を学ぶのであって
文法から言語を学ぶのではない。


単語を多く身に付けている人だって
大部分が書物からひとりでにやってきたのだといいます。

単語登場のパターンを見分けて、頻繁に反復することで
身につく最良の手段が本だといいます。

本の唯一の欠点は「声を出して読んでくれない」ことだといいます。

これはもしかして、現代の利器が解決してくれるかも!

Kindleって英語読み上げ機能ついていましたよね?
他の言語も出来んのかな?
また欲しくなってきてしまった。

これがあれば週12時間勉強しなくても効果的に語学習得できるかも!

でも恐ろしいのは語学だけでなくいろんなものを読んじゃって
結局勉強する時間が減ってしまいそう。

読書もしたいし、語学もやりたいし。

ああそうだ仕事もあったよ。
子どもの世話も。

語学は老後にすっかな。

以上
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by zhuangyuan | 2010-11-21 22:02 | 中国関連DVD、本 | Comments(8)
2010年 11月 13日

中国現代アートと現実社会

最近気になっているのが中国現代アート。
現代アートには興味がないのですが中国がつくとなんか気になる。

ただ芸術的感性があるわけがないので解説本の助けを借りましょう。

中国現代アート (講談社選書メチエ)

牧 陽一 / 講談社



中国現代アートが打ち破らなければならなかった二つの負の遺産があるといいます。

中華伝統と革命伝統

4千年の歴史のなかで山水画だとか陶磁器だとか
伝統に裏打ちされた芸術世界がある。

それを思いっきりぶち壊したのが文革時の毛沢東様式。
なんでもかんでも毛沢東。
革命革命毛沢東万歳

文革終焉とともに自由をもとめた現代アートのつぼみができる。
花開くかと思いきや天安門事件を迎える。

抑圧からの解放を目指す現代アートへの道になるはずが
こんどはキッチュな方向へ進んでいったそうです。

抑圧で苦しいはずが
いつのまにやら経済大発展。
あれれ?ってなあいだに経済が肥大化してゆく。

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黄锐:毛主席万圆
毛沢東信仰から毛沢東のお顔を刷ったお札信仰へと
世の中は変わってしまった。

俺たちの戦いはなんだったの?
抑圧されてるはずなになんか満腹。



物のない時代、物は愛おしかった。
物を大事にと大切にとっておいた。

そんなつつましい生活を送ってきた自分の母親の家にあった物をアートにした。
趙湘+宋冬 「物尽其用」纽约MoMA将为宋冬举办个展
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すさまじいもの余り。
趙湘さんがアーティスト宋冬の母親ですって。

アーティストたちは時代に迎合したり批判したり打ち破ろうとしたりするものですが

時代ってのはそんなものはお構いなしにゴーゴー音をたてて変転してゆく。

何に向かって芸術を爆発させればいいんでしょうか?

以上
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by zhuangyuan | 2010-11-13 18:03 | 中国関連DVD、本 | Comments(0)
2010年 10月 03日

大日本帝国崩壊 その時満洲では?

「大日本帝国」崩壊―東アジアの1945年 (中公新書)

加藤 聖文 / 中央公論新社



大東亜戦争、太平洋戦争敗戦といいますと1945年8月15日。
ポツダム宣言受諾して、玉音放送。
ミズーリ号で調印してマッカーサー上陸。

ってだけで終わったわけではありません。

当時日本の勢力は広大でありました。

在外軍人300万人。
在外居留民310万人。

満洲、樺太、朝鮮、台湾、東南アジア、南洋群島。

各地での敗戦時の諸相をまとめてくれてます。
ふと忘れがちですが各地にそれぞれの敗戦があり
権力の移譲が行われたわけです。

でも敗戦時に政府は本土防衛ばかりに頭がいっていて
版図の隅まであんまり考えてなかったとのこと。

「居留民は出来うる限り定着の方針を執る」

なんて指示をだして事実上切り捨て。
事実朝鮮半島には1876年日朝修好条規以降定住して二代、三代目が
かなりいたそうです。

台湾人や朝鮮人に対しては、ちょっと前まで帝国臣民とかいってたくせに
負けるとすぐに保護は連合国に丸投げ。

満洲は植民地でなく国であったのですが
事実上日系が重要ポジションを占め
満人は大臣などに名を連ねるものの権限はなかった。

ただここは4000年の歴史中国。
支配者が代わることなんてへっちゃら。
なれたものです。

満系が主導権を握って非常事態にのぞもうとした。

満州事変の時に、張学良側の地方有力者が関東軍に協力したのと同じ行動原理だと。
ソ連侵攻で右往左往する日系を尻目に
すでにポスト日帝を見据えて行動していたと。

さすが中国したたかです。

満州国国務院総理つまりトップの張景恵もなかなかの男です。

もとは張作霖の仲間の馬賊。
その後に張学良につき、国民党に合流。

満州国ができたらすぐ参加して
総理まで上り詰める。

著者いわく

彼にとって満州国の滅亡は自身の滅亡につながるものではなかった。

ここまでいくとカッコいいですね。

まあでも彼はソ連に拘束されちゃって
戦犯として中国でも収容所にいれらちゃった。

でも息子は満洲時代に共産党に入党して新中国で立派に生き残って成功する。

歴史の有為転変をくぐりぬける術をわかっているのです。

そこいくと近代化でちょっとつけあがった青二才の日本が
中国まで出て行くのはちょっと分不相応だったのかもしれません。

あと千年くら歴史をつまないといけませんね。

以上
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by zhuangyuan | 2010-10-03 20:37 | 中国関連DVD、本 | Comments(4)
2010年 09月 20日

ネットde読書会 「狼图腾」 第33章

この章は悲しい悲しい物語。

別の草原に移ることになった陈阵たち。
当然、飼っている小狼もつれてゆくのですがいうことを聞かない。

熊可牵,虎可牵,狮可牵,大象也可牵。蒙古草原狼,不可牵。

熊や虎、ライオンや象はひかれても、モンゴル狼はひかれない。


引越しの牛車につなぎひっぱろうとしますが徹底抗戦します。

龇牙咧嘴,凶狠咆哮,身子的重心后移,四爪朝前撑地,梗着脖子,狼劲十足,寸步不让

牙をむき出し、大口を開き、獰猛に吼え、重心を後ろにうつし、四足をつっぱり、首を硬くし、
力いっぱいで一歩も譲らない。


こんな表現も使われます。

桀骜不驯   強情で言うことをきかない。

宁死不屈   死んでも屈しない

犟得过牛 牛より強情

不屈不挠   不撓不屈

絶対いうことを聞かないのです。

つながれるかつながれないか

これが犬と狼をわける境界線なのだといいます。

ただそれでも牛車は進むのです。

だんだん狼も体力を消耗し弱ってきます。

倔强的小狼被拖了四五里,它后脖子的毛已被磨掉一半,肉皮渗出了血,四个爪子上厚韧的爪掌,被车道坚硬的沙地磨出了血肉。

屈強な小狼も4,5里引きずられ、首の後ろの毛は摩擦で剥げ落ち
皮膚には血が染み出し
四つの爪に掌は、硬い車道の砂に擦られて血が滲んでいる。


そしてついには血を吐きます。
それでも従わないのです。

じゃあ置いていけば? と张继原。
でもそれは出来ない。と陈阵。

人に育てられ牙の尖りをなくした狼は野生に返せはきっと淘汰されるのです。
モンゴルの草原を愛し崇拝しつつも知青たちは自然の摂理を犯してしまっている。

これ以上引きずることを続けるのに耐えられなくなった陈阵は
燃料の牛の糞を捨ててしまい、牛車の上に小狼を乗せる場所をつくります。

抵抗しつつも無理やり籠の中に押し込められた小狼は
今度は完全に打ちのめされてしまいます。

它异常惊恐地站在不断摇晃的牛车上,越来越害怕,吓得几乎把自己缩成一个刺猬球。
小狼不吃不喝,不叫不闹,不撕不咬,竟像一个晕船的囚徒那样,忽然丧失了一切反抗力。

小狼は揺れ続ける牛車の上で異常に恐怖に慄き、どんどん恐れを感じ、
ついにはハリネズミが丸まるように縮こまってしまった。
飲まず食わずで、吼えも騒ぎもせず、噛み付きもせずに
まるで船酔いした囚人のように突然一切の抵抗力を失ったのです。


悲しすぎる描写です。

狼は草原では負けるものがいないのですが
ひとたび草原から離れ、閉じ込められると途端に力を失ったのです。

これはまるでギリシャ神話のアンタイオス(安泰)のようだといいます。
アンタイオスは大地では無敵ですが大地から足を離すと力がでないといいます。

ギリシャ神話のこの英雄はモンゴル狼を指すのではないかと思いをめぐらすのです。

ソ連共産党史ではこの故事をあげ
大地を人民にたとえて、人民を離れると党は力を失うと訓戒をあたえたそうです。

ともかく知青たちは狼を愛するあまり狼を飼い、
逆に狼を壊してしまったのです。


いっぽう彼らの营盘ではもっとスケールの大きい破壊が進んでいたのです。

一部勢力が上層部へのへつらいで成績を上げたいばかりに狼をどんどん殺す。
草原のバランスを無視して。

しかもその方法がだんだんエスカレートしてゆく。
鋼製ワナを仕掛けたり、毒をまいたり。

目先の利益だけを追い、自然のバランスを壊してゆく。
いまでいったら地雷埋めて、毒ガスまくみたいなものでしょうか?
後世のことは一切無視。

知青や長老たちは嘆くのです。

再这么打下去,额仑草原的人就上不了腾格里,额仑草原也快完了。

このまま狩りを続けてゆけば
コロン草原の人は天国にはいけない、
コロン草原もすぐになくなってしまう。


 陈阵无法平复这位末代游牧老人的伤痛。谁也阻止不了恶性膨胀的农耕人口,阻止不了农耕对草原的掠夺。

陈阵この遊牧民の末代である老人を癒すことはできないのだ。
農耕人口の悪性膨張を誰も止められないし
農耕民族の草原に対する略奪も止められないのだ。


悲しい物語はつづきます。


以上
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by zhuangyuan | 2010-09-20 23:04 | 中国関連DVD、本 | Comments(7)
2010年 07月 22日

ネットde読書会 狼图腾 第二十五章


ネットde読書会
私の二回目が回ってまいりました。
さっそくはじめたいとおもいます。

25章です。

【あらすじ】

狼の子を飼っている陈阵のもとへ馬飼いをしている张继原が
狼にやられて死にかけた子馬をもってやってくる。

そこですっかり馬飼いらしくなった知青仲間から
馬飼いの仕事の厳しさを聞く。

二人は話し込んでゆく。
狼たちの生態と馬たちの関係、
自然生態系のなかで均衡を保つ動物たち、
現代人間の矛盾、
歴史変遷への思索などなど思いはかけめぐる。

【見どころ】

*わずか二年の経験ですっかり本物の馬飼いらしくなった张继原の一言。

赶紧把马驹杀了吧

「早く子馬を殺しちゃいなよ!」

狼にやられた無残な姿のか細い子馬を担いで
やってきたのですがもう死期が近いことを知りつつ言いました。

「早くしないと血がたまってまずくなっちゃうよ」

都会の子どもの甘さはすっかりぬけて自然をしる男になってます。


*子馬をさばくところを見た子ども狼の野生

馋得狼眼射出凶光

貪欲な狼の眼がまがまがしく光を発した。

たとえ鎖につながれて飼われていようとも野性がキラリとひかる。



*チンギスハンのモンゴル軍がなぜ強かった?

蒙古马多,可以用伤马当军粮

モンゴル馬は多いので傷ついた馬は食糧となった。

のどが渇けば馬の血をすすり
腹がすいたら馬を食う。

ワイルドです。



*狼はどうやって馬を捕まえるのか?

从远处看那晃动的狼腿狼爪,像野兔的长耳朵

遠くから見ると揺れる狼の手足は、ウサギちゃんの長い耳のよう。

ずるい狼は草むらにあお向けになり身を隠し
手足だけ草から出して揺らすそうです。

興味をもった子馬ちゃんが上までくると
下からのど元めがけてガブっと。

ああおそろしい。



*どんだけ狼に食われるの?

去年下了110多匹马驹子。到今年夏天,只剩下40多匹了,有70多匹马驹被狼咬死或吃掉。

去年110数匹をはなした。夏まで残ったのはたった40数匹。70数匹は狼にかみ殺されるか食べられた。

想像を超えてる。



*ひと度自然のバランスが崩れると...

狼没了,蒙古马没人要了,内蒙大草原黄沙滚滚了,牛羊饿死了,咱们也可以回北京了……

狼がいなくなると、モンゴル馬の価値がなくなり、モンゴル草原は砂漠化し、
牛や羊は飢え、我々も北京に帰れる...

増えすぎた人口を養うため上層部は収穫、収穫とさけび
馬を育てるのに邪魔な狼を退治しようとする。

すると狼という脅威のなくなったモンゴル馬は鍛えられなくなり
価値がなくなり売れない。

でも牧草は食いまくって砂漠化を促進させる。
となると他の家畜は飢える。

こうして牧畜は成り立たなくなり知青たちは北京にもどる。

大事なのはバランス。

几千年来,中国人口一过剩就造反,杀减了人口,换了皇帝

数千年来、中国では人口が増えれば造反が起こり
人口が殺され削減され、
ついには皇帝が変わる。

人口問題は悠久の歴史でなんども繰り返され皇帝が転覆してきたのです。
だから共産党も本気でびびるんですね。


*飼っている子どもの狼はどうなっちゃうの?

小狼养成狗就没意思了

小狼が犬のように育ってしまったら面白くないよね。

なんていいながら鎖につないで飼っている。

厳しいモンゴルの生活に入り込み
自然のバランスの重要さを学び
モンゴル生活と一体になりつつあるものの

その実、自然バランスを破壊する漢人のひとりであり
なお良心からとはいえ野生の小狼の野生を奪い去ろうとしている危うさがかいまみられる。

はらはらドキドキ。

先を読みたい。


【語句】

黑白班=夜勤と昼勤のこと?

东风=革命の勢い

西风=没落勢力

二踢脚=爆竹の一種



お次はmarieさまよろしくおねがいます。

以上
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by zhuangyuan | 2010-07-22 23:24 | 中国関連DVD、本 | Comments(6)
2010年 07月 11日

美女スパイに思う インテリジェンス

ロシアの美女スパイが摘発されて大盛り上がりの昨今、
スパイ技術の稚拙さはさておき
冷戦が終わってずいぶん経つ現在もなおしっかり諜報活動をしていることに感心。

わが日本はスパイ天国といわれるだけで
こちらはなんもやってないんでしょうね。

そもそも国の目指すところがあいまいだから
どんな情報あつめたらいいかわからない。

これは戦時中すらそうだったわけで推して知るべし。

日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか (講談社選書メチエ)

小谷 賢 / 講談社



先の大戦では日本は暗号をすっかり解読されて
ボロボロになったってイメージがありますが
暗号の解読だとか諜報活動だとかは意外としっかりやっていたそうです。

でもそれを全く生かせなかったといいます。

インテリジェンスにはまずリクアイアメントが必要だと。
つまりどんな目的のためにどんな情報が欲しいのか?

インフォーメーションをあつめて分析、加工し
インテリジェンスとしてカスタマーに提供する。

インテリジェンスサイクル。

これが日本には機能してなかったそうです。

情報関係部署OBの言葉が印象的です。

「情報収集の目的は【事実の実体を客観的に究明する】にある。
ところが日本人は主観を好む。
中略
我観及び主観を国家の問題に及ぼすにおいては、
危険これより甚だしきはあるまい。」

情報部が軽視されてるから
インテリジェンスさえもとめられず
インフォメーションをそのままつたえることになる。
インフォメーションは専門外にとっては役にたたない。

日本が不利であるという重要情報も主観にながされ見向きもされない。

「合理的思考よりも日本特有の場の論理や対外強硬論が蔓延しており、
そこからの逸脱はゆるされなかった。」

こうなると都合のいい情報ばっかり集めてくる。

情報の政治化というそうです。

ああおそろしい。

ビジネスや政治の世界にはいまでもありますこういうこと。

情報は実行スタッフと調査スタッフを明確にわける必要があるそうです。

国家の意思がしっかりしていて
情報部が強いなんてのも旧ソ連を思い出しておそろしいですが
なんもないのもののんきすぎて困ります。

ですから練習しましょう。

2014ワールドカップでベスト4に入るために
インテリジェンスを活用しよう。

以上
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by zhuangyuan | 2010-07-11 21:06 | 中国関連DVD、本 | Comments(4)
2010年 05月 23日

中国映画がすごい!

先週の中国語教室で映画を見ました。

私が初めて中国映画を日本語字幕なしで見たのは「手机」でした。

そのことを先生に話し、
それまでの中国映画のイメージを一変させたとつたえました。
携帯電話なんて身近なものをユーモアたっぷりに描いて
それでいて歴史をふまえた現代社会の風刺になってる。

これまでは壮大なテーマを大スケールで描いたものや
深刻なテーマを重く描いたものが多いというイメージでした。

すると先生が今の映画はもっと進んでますよと紹介してくれました。

では今から見ましょうと。
授業の残り時間は三十分。
今からは無理でしょうと思いました。

大丈夫、短いですから30分で終わります。
ネット映画ですと。

《奇迹世界》宁浩导演黄渤主演的短片

監督の宁浩も主演の黄渤も中国では超一流とのこと。
両社ともに初めてしりました。

見てみてびっくり
たった30分に見所がぎっしり。
あっというまでした。

アクションあり
ユーモアあり
トリックあり
現代の風刺あり

武侠映画以外のアクションははじめてみました。
カーチェイスなんかも本格的です。

中国の小都市なのに
荒廃した未来都市って感じの怪しげな雰囲気が魅力的。

ただし中国語学習には適しません。
全編四川なまり。
私が見たのは字幕なし。
早口でぜんぜん聞き取れません。

先生にときどき解説を入れてもらいつつ鑑賞。
言葉がわからなくても十分楽しめます。

主人公は携帯ドロボーというかスリ。
証拠不十分で釈放されるところからはじまります。

でもこれは泳がされてるだけ
ホントは警察の尾行がついてます。

主人公は盗んだケータイをかくしてあるネットカフェへ。
ネットカフェでは若者たちがネットゲームをしています。

映画の題名「奇蹟世界」はネットゲームの名前だそうです。

主人公はゲームの中に参加しているキャラクターが
助けを呼んでいるのに気づきます。

「監禁されているのでたすけて!」と

警察に追いかけられつつ
監禁される少女を助けにいくアクションドラマです。

一度ご覧あれ!
中国映画とは思えません。

この監督は只者ではない。
それもそのはず
宁浩成为继张艺谋、陈凯歌、冯小刚之后第四位迈入亿元俱乐部的内地导演。 

寧浩はチャンイーモウ、チェンカイコー、フォンシャオガンに続いて
大陸の監督で四番目に興行収入一億元クラブにはいった。


知らなかったのはオレだけ?


以上
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by zhuangyuan | 2010-05-23 12:12 | 中国関連DVD、本 | Comments(8)