中華 状元への道

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2009年 06月 14日

既得権益

農協の大罪 (宝島社新書)

山下一仁 / 宝島社



最近、農協の関連組織と触れる機会があり興味を持ちました。

戦後農政の歴史をなぞるだけでもかなりエキサイティングな読み物でした。
というかどうしようもないね。
この体制。

爆食中国のお隣で食料自給率が問題視されているなか
減反減反って。

こんな世界です。

戦後農地解放で地主は安値で土地を強制買収され
小作人に土地が分け与えられた。

こうして出来た多数の零細農家を守るために農政はあった。
それがいつも間にか巨大利権集団へ。

アメリカも農地改革を行う狙いとして
共産主義に対抗するための基盤として旧小作人を利用した。
それが自民党の票田へ。

といっても農産物に市場価格の変化はつきもの。
豊作もあれば不作もあるし価格は上下します。
そんな経済の法則を無視して、米価を安定させようとした。

減反プラス補助金。
米を作らなくてもお金もらえて
しかも作った米は高値で買い取ってもらえる。

補助金は農協系の金融機関へ振り込まれて
農協は巨大化。

利権集団化。
農業なんてやりたくない人だっておいしいからやめない。
サラリーマンやりながら農地はもっておく。
効率があがりません。
でもいいんです。
収入は他にありますから。

ついでに農地を転用したり、売ったりしたら大もうけ。
地主からただ同然でもらったのに。
本来は農業を守るために配分されたのに。

おいしい身分です。
農家、政治家、農林省。
いつのまにやら巨大利権。

農家といいながら兼業です。
65歳未満の方が営む専業農家はたった一割だそうです。

要するに農業をささえるために農政があるのではなく
一票を入れてくれる農業利権者のための農政になっている。
つまり食料自給率なんてお題目だけで
米価を上げるためなら水田だってほったらかし。

さらに問題はそれで農家がさらに潤えば目的が達せられるわけですが
米が高いからどんどん消費量が減ってゆく。
経済の原則です。

でも更に減反する。
完全に嵌ってます。

世界と日本経済30のデタラメ (幻冬舎新書)

東谷 暁 / 幻冬舎



こちらには減反政策によって水田ほったらかしで水資源が失われると書かれています。
日本は水が豊かだと思われていますが
輸入した食料(穀物、野菜など)を水に換算したら
日本の灌漑用水の総量を超えているとのこと。

食料をつくるためには水が必要であり
今輸入している食料を自給するといっても水が足りない。

水田を大切に。

いずれにしても政治ってのは無関心でいるとおそろしいことになりそうです。
かつて弱者のために必要であった政策が長期間続くことで
逆に利権となる。そして聞きざわりの良いお題目のもと絶対化される。
アンタッチャブルな世界へとかわる。
既得権益。
絶対性の呪縛。

日本ってそういうのが多いです。
ながいこと平和で権益が固定化してる。

以上
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by zhuangyuan | 2009-06-14 20:51 | 時事 | Comments(2)
Commented by えびりん at 2009-06-15 22:28 x
ほんとほんとほんと!!!
目先のお金のことばかり考えて,ビジョンがない。
理念がない。

このごろ,教育の問題(主に学校教育・高等教育)考えて話し合って,
行きついた結論は・・・

天下りが諸悪の根源だっ!

ということでした。
他の分野でも,まさに諸悪の根源ですよね。
天下り。あ~腹が立つ!この「天下り」っていうネーミングも嫌ですー
Commented by zhuangyuan at 2009-06-17 05:32
えびりん様 初等教育は思っていたよりいいような気がしますが、高等教育というか大学はカネが動くので利権体質ができるのでしょう。面従腹背。綿里蔵針。先斬后奏。下克上でいきましょう。


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