中華 状元への道

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2009年 05月 05日

アメリカン・スピリッツ Gran Torino

映画「グラン・トリノ」を観て来ました。
子どもと妻は妻の実家にお泊りでその隙に一人で堪能してきました。
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久しぶりにどうしても観たいと思った映画でした。
まずはじめに町山智浩さんがラジオで紹介していた。
イーストウッドの『グラン・トリノ』はデトロイトへの挽歌
今年見たNO.1だと興奮して紹介していました。今年といっても二月現在ですけど。

その次は
ラオスで戦争取材を長年つとめた竹内正右氏が講演の最後に紹介していた。
モン族の歴史に触れた映画でぜひ観るべきだと。
『モンの悲劇』暴かれた「ケネディの戦争」の罪

最後に映画宣伝をしている妹から「男の映画」だから是非観ろとメールがありました。

確かに男の映画だった。
アメリカの男の映画。

クリント・イーストウッド扮するポーランド系のコワルスキーは
朝鮮戦争従軍経験のある元フォードの工員。
自分で作った1972型グラン・トリノを毎日ピカピカに磨き上げる。

当時アメ車は輝いていたんでしょう。
NO.1であるアメリカの象徴みたいな感じで。

そのアメリカは今、どんどんだめになってる。
彼の息子はデトロイトの街をでてゆき、なんとトヨタのセールスマン。

古きよき、強きアメリカは過ぎ去り、白人は街を出てゆき
街の隣人は新移民たる黒人、ヒスパニック、アジア人ばかり。
そんな世界に背を向け、理想のアメリカ像を内にもとめ、外には気持ちを閉じている。

そんな彼の愛車、グラン・トリノを隣に住む、モン族の息子が盗みにくる。
モン族の悪友にそそのかされたすえの行為でした。

そこからこのモン族との交流が始まります。

朝鮮戦争でアジア人を何人も殺した彼は人種差別主義者ですが
だんだんとモン族の少年に引かれていきます。

ストーリーはこのくらいにしますが
イーストウッドがこの映画で一番言いたかったのは
アメリカの衰退ではなく、アメリカン・スピリッツとは何かということではないのでしょうか?

ポーランドではあるが白人アメリカ人として戦争を勝ち抜き
国ではアメリカの繁栄を支えてきた。

彼だって最初から豊かさを享受できたはずはない。
なんらかの理由で母国を追われてアメリカに移民した先祖が苦労を重ねて勝ち取った豊かさ。
たぶん差別だってされただろう。

でもそんな豊かさを息子たちの世代、すなわち現代の白人富裕層は
当たり前のものとして受け止め、何と戦うわけでなく、のうのうと生き、金のために親にすがってきたりする。

その点、ベトナム戦争で米国に味方したため、戦後迫害されアメリカにわたってきた
モン族の少年は必死に生きようとしている。
美国在老挝发动的秘密战争 アメリカのラオスでの秘密戦争

そんな彼にアメリカってのを教えてやる。
白人だってアジア人だって、ヒスパニックだって関係ない。
自由のために戦って、個として独立を勝ち取り、豊かになってゆくこれがアメリカなんでしょう。
そしてこれができるのがアメリカ人なんだ。
昨日の富にすがってのうのうと生きてはいけないのだ。
サブプライムに苦しむアメリカに真のアメリカン・スピリッツを思い出させようとしたんじゃないでしょうか。

以上
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by zhuangyuan | 2009-05-05 20:00 | 文化、歴史 | Comments(0)


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