中華 状元への道

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2008年 05月 31日

妖艶 ラスト、コーション

ちょっと話題が古いですが映画「ラスト、コーション」を鑑賞しました。

ベネチア映画祭で金獅子賞をゲットし
その濃密なベッドシーンが奥様方で話題沸騰だと週刊誌の中吊り広告にも載っていました。

私自身まったく興味がなく、観るつもりもありませんでした。

先日中国語教室でこの映画の監督、李安の話題になり
先生がDVDを持参しており、貸してくれました。

実はそれでも観る気が起きずに
あまり長く借りるのも申し訳ないので観ないで返そうかなとおもっておりました。

すると今度は別の中国語教室の先生と小説の話になり
彼女は张爱玲のファンだといいます。
そして次の週、张爱玲の短編小説、「色戒」をPCでダウンロードして持ってきてくれました。

これがラスト、コーションの原作なのです。
なんでこういうカタカナの題名にするんですかね?
意味が全然わからなくなる。漢字でいいでしょ。

ともかくこれも何かの縁だと思いまず小説を読んでみました。
短編なのでA4 17枚におさまるくらいの量です。
普通は映画から見るんでしょうけど
中国語学習者の意地としてまずは字だけを追ってみます。

むずかしい。
短編小説を楽しむ文学的素養のなさ、プラス語彙力不足から
3回読んでやっとなんとなくつかめたほどです。

場面は戦時中の上海。
汪兆銘政権(親日)の特務機関の男を暗殺すべく
愛国青年たちが美人計を仕掛ける。
その女性は男と関係するうちに心まで嵌ってしまう。

ストーリー背景は知っているものの
想像力を働かせないとパッと理解できない。
章立ても変わらないまま突然舞台が飛んだり、回想シーンが出てくる。
面食らって後戻り。

中国語の小説を読むときの難点はストーリーに入っていくよりも
言語表現に意識がいってしまい、こんな成語いいなあとか、こんな表現があったのかなど
文章自体に興味がいって、その間は小説から抜け出てしまう。

そんなわけで小説だけだと難しいので中途半端な理解のまま映画にトライ。

映画監督ってすごいと思いました。
ごく短い小説を忠実に表現しつつ、プラス想像力で156分の大作を作り上げる。

理解できていなかった断片を埋め合わせてくれました。
しかも詳細に。
小説の雰囲気が画面と見事に一致している。
汤唯さんが新人とは思えない見事な演技力。
美しい。艶かしい。苦悩を抱える陰鬱な表情が痛々しい。

でその肝心なベッドシーンはというと...。

私は家族が寝静まったリビングで一人静かに画面に釘づけ、

100分経過
130分経過
156分だからあと少しで終わり

最後にどんなすごい場面がやって来るのか?

と期待していますと
なんと、テロップが流れて映画が終わってしまいました。

ベッドシーンは全面カットされていました。

うーなんというこのもやもや感。

カットなら156分鐘とか書くな!しかも繁体字で。

まあしょうがないね盗版だから。
大陸の人はわざわざ香港まで行ってノーカット版を見たそうです。

以上
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by zhuangyuan | 2008-05-31 17:48 | 中国関連DVD、本 | Comments(2)
Commented by ケイチー at 2008-05-31 22:26 x
ははは、状元さま、そりゃあ、がっかりでしたね!ご愁傷さまでした。
私も、うわさのシーンは話に聞いていたので、ちょっとドキドキしながら記事を読んでいましたが。
お約束のオチで。(でも、意図したものじゃ無いんですよね。益々お気の毒です)
私もこれ観たかったのですが、市内の映画館では上映していなくて。
県内では隣町の映画館一件だけの上映でした。・・・・何故?
日本でも評判は良かったのに。レビューでは上位に食い込んでいましたよ?
私は「インファナル・アフェア」以来、トニー・レオンの大ファンです。
彼は「眼差しで演技する人」ですよ!
共演者も、よほどの芸達者でないと、喰われます。(金城武とか・・・見事に喰われてました)
台湾でもノーカット版が上映されていて、わざわざ大陸から観に行く中国人が多いとか。
好きですね。
でも、DVDではノーカット版にならないかしら?無理でしょうかね!
Commented by zhuangyuan at 2008-06-01 21:45
ケイチーさま
日本版も一部カットが入っているらしいです。ただそれは暴力的な部分だけかもしれません。トニーレオンはなんか黙ってても迫力ありますね。でも女優、湯唯も負けてませんでしたよ。中国の若い女優は訓練の成果かすごい演技力です。王力宏は完全に押されてましたね。でも役どころがそういう役だからしょうがないかも。


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