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中華 状元への道

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2007年 01月 14日

中国で臓器移植

今朝新聞を開きますとこんな記事が載ってました。腎臓移植じわり浸透 提供、年100人超

死後に臓器提供を申し出る方が増えているらしい。
でも増えたといってもまだ100人ちょっと。
それに比べて、腎臓の提供を待つ患者は1万2000人いるとのことなどで、ただ待ってるだけでは100年たっても順番が来ない。

そんな方はどうするか?
海外に行って移植するってのが多いらしい。

先週ある会社との新年会で中華料理を食べながらの話題はもっぱらそんな話でした。
というのもその場にいらした社長さんは数年前に中国で腎臓移植を経験した張本人でした。

豪快な社長さんは憚ることなくいろいろ語ってくれました。
費用はなんと1000万円。(アメリカで手術すると2000万とのこと)
1000万かけた甲斐はありましたか?と問うと。
十分にある。との答え。

手術前は週三日、透析をしていたそうで、その面倒さからしたら天国にいるようだとのこと。
今日本ではなんと20万人以上もの方が透析をうけているとのこと。
透析は永続しなければならないのですが
全額健康保険でカバー出来るそうです。
でもその保険で負担している額は1年一人当たり1000万円かかっているそうです。
ということは2,000,000,000,000円=二兆円の負担。すごい。
だからこそ移植がしやすいような環境整備が必要だとおっしゃっていました。

日本では一生待ってもまわってこないのですが
中国はどうなのというと、これまですでに7万4000件の腎臓移植を行ってるそうです。
ただ待ってる人は150万にいるそうでこちらも大変そうです。
費用がかかりますから金持ちが優先になりますし、
金持ちは世界中にいますから、外国人がどうしても多くなる。
それも問題なので今後は外人向けには規制がかかるそうです。
中国の臓器移植

実際今もマスコミなどで報じられるので、
中国の病院は外国人に対しての移植手術には積極的でないそうです。
でもその社長さんの友人も移植手術をしたそうです。
ただ彼は日本人ですがベッドについた患者名は中国人の名前になっていたそうです。
上有政策,下有对策。
さすが中国。

腎臓移植7万4000件ってのはすごい数字です。
腎臓は二個ありますから、生体間移植もできるんですが
大体は死者からの移植です。基本的に本人の意思が必要です。
それに親族以外で適合する確率が6.5%らしいのですごい母数が必要です。

そこで聞いてみました。
「どんな人から提供を受けられたんですか?」

「23歳の男性で交通事故の死者だって言ってましたよ。
でも本当は死刑囚だと思いますよ。」と軽い調子でおっしゃってました。

うわーきつい。と思ったのですが
実際これは問題になっているようで臓器提供の大多数は死刑囚なんですって。
中国政府も認めてるらしい。本人意思を確認した上でとのこと…。
中国における死刑囚からの臓器移植

そもそも司法制度がしっかりしていなくて
冤罪死刑もお構いなしの現状でのこの事実はぞっとします。
きわどい問題ですから法整備はしっかりしないといけません。

臓器移植はまさに科学と倫理の矛盾の先端を行く問題です。
考えれば考えるほど頭が混乱してきます。
自然な感覚としては、行過ぎた科学の応用で、神への冒涜に思えます。
でもこれは患者でない私には何も言えない問題ですね。

以上

by zhuangyuan | 2007-01-14 18:04 | 時事


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