2006年 11月 25日

中国アフリカ外交 新殖民主義?

先日あるダンプカーを製造する会社を訪問しました。
最近は輸出が好調だとのこと。

「どのあたりに輸出する案件が多いですか?」
「アフリカだね。スーダンだとかナイジェリアだとか。」
「アフリカ?ODA関連か何かですか?」
「いや民間需要だよ。オイルマネーだね。」

ここでピンと来ました。
またしても中国の影響かあ。

中国経済急拡大で資源需要が急増しておりますが中国がその供給先として
もっとも注目しているのがアフリカです。
中国の輸入する石油の30%がアフリカから来るそうです。
単独国家としてもアンゴラがサウジを抜いてトップだとのこと。
先日も北京で中国アフリカサミットなるものを開催して41カ国の国家元首が集まったそうです。

でもこのアフリカ外交が欧米からは評判が悪い。
特に問題にされているのは人権無視の政治を行っている国に対しても
援助を行ったり、債権放棄したり、資源開発を進めたりしていること。

スーダンなんかはダルフール内戦問題で特に問題国家とされていますが
そんなことはお構いなしで、スーダンの輸出額の70%が中国向けなんだそうです。

ヨーロッパの国からしてみたら自分たちの利権をあらされて面白くないでしょうから
非難するわけです。こちらの記事はまとまってて面白いのでご興味のある方はご参照ください。China in Africa
Never too late to scramble


そして中国の方もこうした欧米の非難を結構気にしているようでネットで探すと
いろいろ反論、弁解しています。
そんなか最近の中国のアフリカ外交を指して「新殖民主義」といわれているらしく
この言葉は特に気になっているようです。南方周末:谁在指责中国是“新殖民主义者”誰が中国を新殖民主義者と非難しているのか?

イギリスの外務大臣がナイジェリアで言ったそうです。
“中国今天在非洲所做的,多数是150年前我们在非洲做的”。
中国が今アフリカでしているのは、我々が150年前にアフリカでしていたことと同じだ。

つまり植民地化ですね。

更にはこんな非難も。
“大约600年前,明朝的航海家到达这个大陆的东海岸,带回了一头长颈鹿以满足皇帝的好奇;今天,中国的船只在同样的航线定期航行,带回了石油、铁矿石和其他商品,以满足一个庞大的经济体发展的贪婪胃口。”

600年前、明朝の航海家はこの大陸の東海岸に着き、皇帝の好奇心を満足させるため
一頭のキリンを持ち帰った。そしてこんにちは同様の航行線を運行し石油や鉄鉱石を持ち帰り
巨大な経済発展の貪欲な胃袋を満足させてる。


中国サイドはこれに対し反論してます。
“中国在与非洲进行能源交易时,都是以合理的国际市场价格购买,也没有采用欧美国家对非洲能源产品惯用的‘价格压榨’的手段。”

中国とアフリカのエネルギー貿易はすべて国際市場価格で購入したもので
欧米エネルギー貿易で慣行している価格搾取手段は用いていない。


植民地は政治もコントロールするのが常だが
‘不干涉内政’更是中国一贯主张的原则,
内政不干渉が中国の一貫した原則である。

ということです。

でも記事には中国のアフリカ外交での成果として、国連で最多票数を持つアフリカ諸国に影響力を持つことができて、
日本とドイツの常任理事国入りを阻止したと誇らしげにかいてあります。
国連での影響力なんて利点もあるんですね。アフリカ外交には。

人権無視の内政には不干渉ながら外交には圧力を行使するわけです。
なかなかしたたかな外交戦略。かないませんね。

以上
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by zhuangyuan | 2006-11-25 21:45 | 時事 | Comments(11)
Commented by XIA at 2006-11-28 02:55 x
欲加之罪,何患无词!?

呵呵呵~~~欧美国家也不喜欢中国ね!
Commented by かめ at 2006-11-28 16:25 x
日本も70年代のEconomic Animalと言われた時代、貪欲に市場をむさぼり周囲に影響を与えました。資源ビジネスや資源外交はもっと理性が利かない世界でしょうが、貪るようなビジネス、それに政治的な意図が加われば結果や影響は「植民地」のようなものです。資源を高く買えば、産出国にとっては蜜の香り、麻薬の魅力になるわけでしょうから。この「原則」「原則上~」という共産党用語、いけませんな~。
Commented by zhuangyuan at 2006-11-28 22:04
XIAさま
別に欧米が中国を嫌いなわけではなく、自分たちの利権に挑戦してくる国は皆嫌いなんです。結局国際社会なんてエゴ丸出しの利権争いですから。
Commented by zhuangyuan at 2006-11-28 22:08
かめ様
日本は資源については脆弱で困りますよね。田中角栄さんは独自に資源外交を行いましたが、そのおかげで失脚させられてしまったし。その点、中国はしたたかですごい。
Commented by xia at 2006-11-29 02:36 x
zhuangyuan様、すみません、私は調べなかったままコメントを出して、やはり書き間違いました、正しいのは(欲加之罪,何患无辞)です。この ' 辞 ' でした。
出自 <<左传>>,
发音 yù jiā zhī zuì,hé huàn wú cí
解释 欲:要;  患:忧愁,担心;  辞:言辞,指借口。 要想加罪于人,不愁找不到罪名。指随心所欲地诬陷人。

経済発展がなければ、貧困、公害、いろんな根本的な問題が解決できない、結局大変な境地に堕ちるのは一人一人の国民になってしまうのではないのかなぁと単純な私はそう思いますよ、政府はそのだめに頑張れば、厳しすぎな言論を無視してもいい。あ~~~~まだ思い出しました、"两岸猿声啼不住,轻舟已过万重山".
Commented by かめ at 2006-11-29 09:53 x
田中角栄さんも外交のPower Balanceを理解されて無かったのでしょうね。米国の逆鱗に触れたわけでしょうが、一国の首相を追い落とす事ができるという意味では米国追随の今日世界の来源を見る思いです。
誰かもう一回真珠湾でもイテこましませんか?
Commented by yalu at 2006-11-29 14:04 x
確かに、自分たちの利権に挑戦してくる国が嫌いです。しかし、自分たちの先進国入りの足跡を他人に踏んでもらわないのもおかしいです。経済学では、環境破壊を口実に、発展途上国における開発主義が広く批判されています。工業時代では、欧米の国々は環境を犠牲に、工業革命を起こして先進国入りを果たした後、環境問題を発展途上国に転嫁したのは公平なのでしょうか?
イギリスは植民地から莫大な利益を得て、今日の豊かさをもたらした。仮に中国が同じような殖民主義をとるとしても、何がいけないんですか?150年前のイギリスの手法を模倣するにすぎません。
难道只许周官放火,不许百姓点灯吗??
Commented by かめ at 2006-11-29 14:43 x
百姓点灯ならいいんじゃないっすか?

所謂先進国ってのは失敗から一応学んでいるって訳ですが、歴史に学ぶ必要なってないんです。そっこら中に「点灯」しましょう♪
Commented by zhuangyuan at 2006-11-30 20:56
xiaさま
詳細な解説ありがとうございます。私の電子辞書は「词ci」こっちで載ってましたよ。経済発展して国を富ませるために資源を確保するのは政府として当然ですが、資源は有限ですので衝突が起こります。よってなかなかすいすい船を漕ぐようには行かないのが世の常です。猿も泳げますし。
Commented by zhuangyuan at 2006-11-30 20:58
かめ様
対米追従は親亀こけたら皆こけたという事態になりかねないのでバランスよく行きたいものですね。
Commented by zhuangyuan at 2006-11-30 21:08
yalu様
開発と環境についてはおっしゃるとおりだと思います。先進国は既得権益者ですから発展途上国の発展を食い止めようと、環境規制などを作ります。アメリカなんかはもっとひどい。先進国でありながらエネルギー浪費をやめません。無制限に開発すると地球が壊れてしまうのもこれまた事実。難しい問題です。「環境倫理学」って学問がありますが、結構面白いですよ。
殖民主義をみとめっちゃったら過去の歴史問題で日本を批判できなくなっちゃいますから中国政府は絶対認めないでしょう。


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