中華 状元への道

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2006年 07月 21日

8割が違法プロジェクト!?

 先日刺激的なホームページ 米中大激突という記事の中で
、中国の鉄鋼生産能力の急拡大が巻き起こす影響について触れましたが、
また面白い記事を見つけましたのでご紹介します。

 鉄鋼のことなど面白くないとお思いの方もいるかもしれませんが中国では今でも「鉄は国家なり」が通りますし、
この中国鉄鋼業の急拡大がいまの中国経済の大爆発の矛盾を象徴していて面白いと思いますのでご紹介いたします。

八成新增炼钢产能违规的背后(新規増加した製鋼能力の八割が規則違反であることの背景

この題名からしてすごい。
8割が違法なんて日本ではありえない。
どうして違法かと申しますと先日の記事でも書いたように中央政府はこの鉄鋼業の急拡大を問題視しており、
なんとか制御しようといろいろな策を打っています。

しかしこれがとまらない。なぜか?
地方政府が応援しているのです。
尽管外界将国家宏观调控、遏制投资过热的文件喻为“金牌令”,但在一些地方政府眼中,赶不上投资热这班车,就分不到这杯羹;而停谁的贷款,下马谁的项目,谁的利益就会受损,所以当然要“大干快上”。

外部の人たちは国家のマクロ調整政策や過熱投資の抑制文書をゴールドカードに喩えていようとも、一部の地方政府にとっては、この投資熱に乗り遅れたら、分け前にありつけないという意識がある。つまり誰かの融資がとめられたら、そのプロジェクトを中止し、その誰かが損失をこうむる。であるからこそ「大きく早く」プロジェクトを遂行する。


禁止される前にやってしまえ~!って感じですね。
もちろん地方政府が後押ししてますから地方銀行は融資します。
这些贷款的背后,是一些地方或明或暗的政府担保。
こうした融資の背景には地方政府の陰に陽にの担保がついている。


そして中央の許可がないのに突っ走る。
新上这类项目的建设用地,一些地方政府往往采取未批先用、边报边用、不报就用的方式,“项目依赖症”是导致一些地方政府不惜违法用地、加速贷款的主要“病因”。

新しいプロジェクトの建設用地は、地方政府は批准されていないのに先に使用する、報告しながら使ってしまう。報告なしでも使ってしまう。プロジェクト依存症が地方政府が違法に用地を使用し、融資を加速させるガンである。


それもこれも地方経済発展のためなのです。

在现有的产业结构和经济增长方式下,一些地方政府推动经济高增长的主要办法之一,就是加强钢铁类等项目的投资。

現在の産業構造や経済成長方式のもと、地方政府が経済発展を推し進め主要な方法は
やはり鉄鋼などのプロジェクト投資を強化することなのです。


でもそれでできたのものハイクオリティだった良いのですができるのは
こんな工場です。

技术落后、能耗高、污染重的中小型钢厂泛滥,这些企业本来就缺乏竞争力。

遅れた技術で、エネルギー浪費が多く、汚染が厳重な中小鉄工場が氾濫し
これらの企業はもともと競争力が欠如している。


でもこの中小工場の社長さんたちは誰もが自信を持ってます。
外から見ると過剰設備だし、技術も劣る。しかも中央政府の許可はなし。
勝算はあるのかと不思議になりますが
それを問うと決まって老板たちは答えます。
「俺は大丈夫、政府にもコネがあるし、銀行にもある。顧客も俺が言えば買ってくれる。」
要するに中国特有の人际关系人間関係というやつです。
有关系有关系没关系
なんです。コネがあるから大丈夫ってことです。

でこれが全国的な生産量の急拡大につながり
マクロ経済で大変なことになります。
数字で見るとこんなことになっています。

从资源和环境角度来看问题,目前,我国钢铁行业消耗的铁矿石已有50%以上依赖进口,仅占GDP3.14%的钢铁行业占全国能耗总量的15%,粉尘年排放量占工业排放量的14%,我国的资源供给和环境容量难以支撑。

資源と環境の観点からこの問題を見ると、目下、わが国鉄鋼業が消耗する鉄鉱石はすでに50%を輸入に頼り、GDPの3.14%しか占めない鉄鋼業が全国のエネルギー消費総量の15%を占め、工業粉塵排出量の14%を占め、わが国の資源供給と環境許容度を支えることを難しい状況にしている。


どうですか?
改革開放以降、鄧小平の先富論にしたがってイケイケどんどんで突っ走り
矛盾を抱えつつもダイナミックに発展していく中国経済の様子が
よくわかりますでしょう?

生き生きして躍動感のあるいい記事だと思いました。

以上
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by zhuangyuan | 2006-07-21 23:08 | 時事 | Comments(2)
Commented by tubomim at 2006-07-26 07:18
今朝出かける前にいつものテレビのニュースの変わりに中国現代社会の問題、そしてzhuanyuanさんの解説及び感想も拝見することができ,
とても勉強になりました。
Commented by zhuangyuan at 2006-07-27 21:27
tubomimさま
お褒めのことば恐縮です。中国の鉄はほんとダイナミックで興味がつきません。産業全体に迫力を感じます。


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