中華 状元への道

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2006年 04月 29日

ラビットのように走る男

 以前、国民性(必読です)という記事のなかで魯迅と指摘した辛辣な文章を紹介しました。


 そのなかで挙げられた中国人の国民性に「専制者と奴才(奴隷)」というのがありました。
つまり歴史的に皇帝の専制のもと文化が形成されてきたので
目上のものには滅法弱く、下のものにはメチャメチャ強いというのです。

 これは儒教思想に基づいているのですがその考え方が現代中国で
どうなっているかは私の経験からはわかりません。

 ただ韓国では随分のこっているような気がします。
私は仕事上韓国の企業と関わることがありますが、ここでの上下関係はすごい。

 たとえばある韓国企業の社長と部下と私と上司で食事をしたときのこと。
部下の方はまったく口を利かないで黙っている。しかも飲まない食わない。
すこし経って社長さんが「食べなさい」といってはじめて少し口をつける。
ああこわい。

 中国で韓国貿易会社を訪問したとき、私は社長室で応接テーブルで社長と向かい合い
商談をしていました。そこに私と同年代でいつも電話で話している担当者が入ってきました。
でも彼はソファーに座りません。社長の横で膝をついてしゃがむのです。
こっちがなんか気まずくなっちゃいます。

 こんな話も聞きました。
ある韓国船会社の社長さんと常務さんが日本に来てクラブで大酒を飲んでいました。
ただ常務さんは一滴も飲まない。
それもそのはずその常務さんは糖尿病で余命一年。
元来酒の飲めない常務さんは出世のために常に酒好きの社長にお供して
挙句の果てに命を削ることに。
その日はインシュリン点滴をつけたままでクラブに来ていたそうです。

 また昨日逮捕された鄭夢九、現代自動車会長、彼の専制君主ぶりはとても有名です。
言うことを聞かない部下は即クビ。だから出来ないことでも皆イエスッサー!。
彼は思いつくと行動に移さないといられないそうで、夜中でも何か思いつくと
寝れなくなるそうです。そして部下たちを恐れさせるのが夜中の工場訪問。
夜中、突然秘書に電話して「これから工場行くぞー!!」となるらしい。
もちろん誰も逆らえませんから、みんないっしょにゴー。

 まあ日本にもそういうどうしようもない、社長さんはいますけど。
昨日聞いたのはある大企業の元社長の話。
彼のわがままぶりはチョー有名で海外でアテンドする商社員を恐れさせていたそうです。
たとえば海外の風光明媚な美しい場所を訪問するとこんなことを言い出す。
「こんな美しい青空のもと鮨を食べれたらなあ!」
でも彼のそんな性癖はみんな知ってますからすぐに鮨が出てくるように段取りしてあるんですって。そしてその鮨を出した気の利く商社マンはめでたく大出世。ああ嫌な世の中。

 大学の先輩が勤める会社の話。彼は工場の総務として勤務。
ある日、ワンマン社長が工場を訪問することになりました。
その日を迎えるにあたり、総務はおおわらわ。特に掃除が大変で床もピカピカに。
そして当日前代未聞の大事件が発生したそうです。
なんと工場にある社長専用便所にウン〇をした奴がいて、しかも流さなかった。
まさに皇帝と奴隷のような感覚。

 日本も企業文化では上に媚びる輩は多いですが
私が特にいやなのは外資企業につとめて、外人(欧米人)上司にへつらうやつら。
ある外資歴30年の方は外人と対等にわたりあうことで彼らの尊敬を勝ち取ってきましたが
あるとき、来日した米国本社の役員に別の日本人社員にくらべて傲慢だとなじられたそうです。
いわく「タナカ(仮名)はタクシーを拾うとき、ラビットのように走るのに、お前の態度はなんなんだ?」
ラビットですよラビット。でもいますよそういう奴。

私もオーストラリアにワーキングホリデーに行ったときに危うくラビットになりかけました。
21歳の私は大不況シドニーでやっと職にありつきました。
レバノン人の社長が経営するレザージャケットショップです。
私は歩合がいやだったので時給プラス歩合の給料にしてもらいました。

そこの社長がメチャメチャ人使いが荒い。時間みっちり働かされる。
昼食の時間ももらえない。はじめは外に食べに行ってましたが後には
店の奥でサンドイッチ。外に日本人観光客がいると「ヘイ、ユー、ゴー!)
って感じでまったく猟犬のようでした。
しかも給料を遅配する。

初めから一ヶ月でやめると決めてましたがやめると言ったら
給料をもらえないと思うぐらい腹黒そうな社長でした。
そこで最後の日。給料くださいと頼むと、案の定、明日にしろと。
金が必要だから絶対今日じゃなくちゃだめだ!と言い張りやっとこさもらいました。

そこで言いました。「俺は今日でやめる。サンキュー」
その社長メチャメチャ怒りました。私は給料分よりずっと働いて店に貢献しましたから。
「なんでだあ?給料安いなら上げてやるから残れ!」
だったら最初からくれよって感じです。でも私も主張してませんでしたからしょうがない。

 ラビットにならずにすんで
翌日から貯めたお金でオーストラリア半周旅行に出かけました。

 さて私、現在も企業に勤めるサラリーマンですが
その仕事上、ラビットや奴才になっているかどうかは最高機密に属することなので
口外できません。悪しからず。

「状元!コピーとって来い!!」
「ワン!」

以上
 
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by zhuangyuan | 2006-04-29 17:39 | 文化、歴史 | Comments(11)
Commented by ケイチー at 2006-05-01 09:58 x
年配者に敬意を表するのは尊いことですが。
ここまでくると度をこしているような気がします。社会の仕組み自体に不安を感じるほどに。
どこの国でも同じでしょうが、年上だから、位が上だから、その人の言うことすべて正しいのか?それは違うでしょう。
社長や部長の言うことが100%正しいとは限らないのですから、それに対して異論を挟むことも出来ない会社、社会、大丈夫でしょうかね?
Commented by tianshu at 2006-05-01 21:02
こんばんは!tianshuです。

中国の社長さんたちは、上のお偉いさんたちと比べたらずいぶん人情が温かいと思います。
反論することは、会社の秩序でもあり、上下関係でもあるのでできませんけど、食事や普段の報告ならみんな韓国ほどの奴隷にはならないと思います。
中国はすこし気をくばりながらなんとかできる、韓国はもうどうしようもないから奴隷みたいになりきる、やっぱり日本は一番難しいでしょう。言葉もお気配りも、いつも「気」を使わなければならない・・・・・・
Commented by zhuangyuan at 2006-05-01 21:57
tianshuさま、ケイチーさま
社会であれ組織であれ、序列は必要でありますが
その必要性を逸脱するような意味のない虚飾に満ちた行動をする人が
上下問わず存在します。そういうものに対しては意味のない反抗を
したくなってしまいます。
Commented by ケイチー at 2006-05-02 05:46 x
zhuangyuan様、意味のない反抗をなさったことがおありで?
その件ぜひお聞きしたいですね!
組織の中の無駄な上下関係は、発達の弊害だと思います。どこにでも存在しますが。
私の場合、正面からぶつかっても潰されるだけなので(非力ゆえ)、斜めから崩してみようかと。成果が現れたらご報告いたします。
Commented by azu-sh at 2006-05-03 00:12
オーストラリアでのお話、興味深かったです。21でそんな経験されていたとはすばらしいですね☆上海の大学に留学に来ている日本人の友人いわく、「同じ大学の韓国人留学生のコミュニティーにはどうやら明らかな上下関係があるらしく、その人と個人的に親しいか否かに関係なく、とにかく“自分より上”の人と構内ですれ違ったら必ず会釈をしている。見ていると、ついこちらが緊張してしまう。」とのことです。
Commented by zhuangyuan at 2006-05-03 22:47
ケイチーさま
勇ましいですねえ。成果報告期待してます。私は最近はすっかり組織に飼いならされちゃってダメです。
Commented by zhuangyuan at 2006-05-03 22:51
azu-shさま
オーストラリアの話はいずれまた中文で書いてみます。
韓国の上下関係は絶対です。日韓サッカーw杯で韓国が大活躍しましたが
監督ヒディングがまずやったのは、この無意味な長幼の序を止めさせ実力主義を導入したこと。それまでは先輩選手に遠慮しっぱなしでプレーがままならなかったそうです。
Commented by ケイチー at 2006-05-04 00:00 x
チームプレーのスポーツの世界でも年功序列。それでは、伸びようがないでしょう。ますます不安な社会国家。
サッカー方面から少しでも崩れたのをきっかけに、変わって行くのでしょうか?
この、実力主義を体感したチームのサッカー選手は、その後、韓国社会でどう適応して行ったのでしょうか?心配というか、興味ありますね。
Commented at 2006-05-04 00:12 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by zhuangyuan at 2006-05-06 15:54
ケイチーさま
なんだかすごくなってきましたね。
今度ケイチーさまに策略陰謀を伝授するために
孫子の兵法でもこのブログで紹介しましょうか。
Commented at 2006-05-06 19:18 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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