2006年 03月 01日

中国物流大作戦

先日「ガイアの夜明け」「新・大航海時代が来た!」~長江2700キロ 海運マンの挑戦~という番組がありました。
私の高校時代の友人が製作した番組でビデオにとって見ました。

中国経済の大爆発で海運業は未曾有の好景気ですが、
その諸相を描いた興味深い内容でした。

 日本郵船の若者が成都にあるトヨタの合弁企業に自動車部品を運んでいるが
航海日数の短縮をトヨタに要請されます。
そこでその若者は自ら船に乗り込み7泊8日の行程をすべてチェックしていきます。
 
 港についてから小さな船に乗せ変え長江をさかのぼっていくのですが
途中で様々な問題にぶつかる。

*まず川が浅くスピードが出せない。
*途中の港で別の荷物を降ろすのだがおろす準備をしていない。→時間ロス
*船員の故郷近くの港では船員は家に帰って戻ってこない。
*途中の水路で混雑して順番待ち。→ワイロで順番を早めてもらう。

結局、彼は船員の故郷で船員を全員交代させ
家に帰った船員の戻りを待たずに出航することを提案しました。

こうした人たちの一つ一つの努力が経済発展を支えているのですね。

中国の急速発展で物流量は凄まじく増え、
中国のソフトも含めたインフラ未整備が大きな混乱を起こしています。

私も鉄鋼の輸出を通じて海運とは縁があり身近に感じられました。

鉄鋼の輸送も重いですから結構大変で日本はインフラがあるからいいのですが
改善はされてますが中国は未整備の部分が多いです。
以前はひどかった港のクレーン能力が弱かった。重いものがあげられない。
だから小さい単位で作ります。これが効率がわるい。

クレーンの次は、港のフォークリフトが重いものが運べない。
今度はトラックも。
道路も悪いし橋などあれば重いものを乗せて通ってはいけないところもありました。
当然お客さんの設備も簡単な貧弱なものになります。
だって重いもの運べる設備にしてもそこまで持ってこれないのですから。

中国の鉄鋼業は急拡大しています。
ここ3年間で粗鋼生産量が1億3千万トンくらい増えて3億5千万トンになっています。
ピンと来ない方が多いと思いますが
日本の現在の生産量は1億1千万トンくらいです。日本は世界で2位です。
日本一国分が3年で増えちゃったのです。

これが何を意味するか。
鉄を造るためには原料がいる。
一番使うのは鉄鉱石。中国でも取れますが大半は輸入。
ブラジル、豪州、インドなどからきます。

その鉄鉱石の値段が上がるのは当然ですが
それを運ぶ船がない。
よって運賃は爆騰。よって海運業は大もうけ。

でも運んできたとしても大きな船を受け入れる港が整備されていない。
港があってもクレーンが足りない。荷揚げできない。船が滞留。船が足りなくなる。

荷揚げできても列車やトラックの輸送能力が足りない。
すると各地各地で鉄鋼原料の滞留が起こり益々足りなくなる。

インフラがなくたって天性の博打打ちの中国トレーダーはお構いなしに
買い付ける。スペキュレーションです。益々値段がつりあがる。

今度はそのボトルネック解消のためインフラ整備のため、
レールをひく、クレーンを作る、トラックを作る、倉庫を作る、船をつくる。
するとまたどんどん鉄鋼需要が増えていく。そして原料も必要になる。
凄い循環です。

でももっと凄いのは儲かるとみるとすぐに飛びつく商魂たくましい中国の皆様は
こんどは製鉄所をつくる、つくる、またつくる。そして3億5千万トン。
挙句は大暴落。ってこんな感じで我々は振り回されてます。

いずれにしても今の世界経済は中国なしには考えられなくなりました。
中国の貿易量は今でも前年比30%増です。
よって物流はまだまだ増えるのです。

以上
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by zhuangyuan | 2006-03-01 22:19 | 時事 | Comments(3)
Commented by wpz2007 at 2006-03-03 04:35
勉強になりました。。。世界経済の役者として。。。中国は重要な役をもらってるようですね。。。
Commented by tianshu at 2006-03-04 17:39
こんにちは!
いろんな内容をいれると思って
私のブログはこれから新しい名前を使うことになりました
ーー「邂逅中国語」。
これからも宜しくお願いします。
Commented by zhuangyuan at 2006-03-04 21:32
tianshuさま
「邂逅中国語」いい名前ですね。私が中国語勉強してるのも正に邂逅から始まりました。


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