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中華 状元への道

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2005年 12月 03日

チャイニーズ 子だくさん

 世界一の人口大国中国はご存知のとおり、人口抑制策として一人っ子(独生子女)政策を採っていますが、
今読んでる《丰乳肥臀》には、どうやって人口が爆発いてゆくかという見本みたいな家族が描かれています。

この本は語言大学の先生に紹介してもらったのですが
これ一冊読めば中国の近現代史は全てわかるとのことです。
確かに凄まじい農村社会の実態がよくわかります。

以前も書きましたが、主人公は末っ子で9番目。でも長男。
要は男が生まれるまで生みつづけた。

お母ちゃんがめちゃくちゃたくましい。
貧乏を極めているのですが女で一本で育ててゆく。

9人いる子のうち、一番上,大姐は遊撃隊の隊長についてゆき家を出る。
一名減。

減ったのもつかの間、大姐が子供を産んで、母親に預ける。

二姐も地元の名士かつ抗日部隊隊長の4番目の奥さんになって家を出る。
その際に旦那の3番目の奥さんの子(腹違いの子)を母親に預ける。よって人数は減らない。

あまりに貧乏で七姐を西洋人に売る。
今度は四姐が母の薬代のために自ら女郎屋入る。これで二名減の7名。

それもつかの間、三姐が哑巴(口が利けない男)に嫁ぎというかやられ
二人出産。これで9名に逆戻り。

ここで抗日戦争が終わる。

すると大姐と二姐が戻ってくる。しかも二姐は子供を産んで返ってきた。13名。

二姐の旦那の仇敵と結ばれた五姐は旦那とともに追い出される。12名。

五姐が子供を産んでもどり母親に預けようとする。14名。

ここで母親は「いいかげんにしろーてめえらあ~」って感じで大激怒。
“我给你养?我把你的私孩子给你扔到河里喂王八,扔到井里喂蛤蟆,扔到粪里喂苍蝇!”

「あたしがあんたのために養うだって?あんなの私生児なんて河にぶん投げて亀に食わすか、
井戸に落として蛙にやるか、糞のなかで投げ捨てて蝿にくれてやるわあ!」


確かに怒る気持ちはわかります。
こうやって人口が大爆発してきたんでしょうね。

まだ半分も読んでませんがこの先どうなることやら。

 一人っ子政策は中国以外では受けが悪いですがどうにも仕方がないので
採っているのでしょう。

この本を推薦してくれた先生も言ってました。
「俺も9人兄弟だ。それはそれは貧乏だった。何も事情を知らない外国人に批判されたくない。
人口抑制は必要だ。」

日本も以前は随分兄弟が多い人が多かった。
私の祖母は13人兄弟。でも夭逝した子が多かったとか。
祖父は7人。

でもそのころの日本も人口が増えたわりには経済力がなく、
特に農村などでは食うに食えず、満州やアメリカ大陸に移民する人が多かったとか。

ちなみに私は今では珍しい。4人兄弟。
なんとか移民せずに日本でやっていってます。

私は子供が二人ですがもう打ち止めです。

 日本は今年半期ベースで人口が減少しました。
これからは人口が減る時代。将来は移民がくるでしょうね。
フランスのようにならないことを祈ります。

以上

by zhuangyuan | 2005-12-03 22:31 | 文化、歴史


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