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2015年 12月 27日

給料がエビ!?

ベトナム出張を前にアメリカ人弁護士と会食する機会があった。彼はよくベトナムに行くそうで仕事の苦労話を聞かせてくれた。
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彼がベトナムで担当しているのはエビの不当廉売について。もう10年以上やってるらしい。米国は外国が不当な安値でアメリカ輸出を行い、国内産業に損害を与えたと認定するとアンチダンピング税をかける。不当廉売だってこと。

ベトナムは世界有数のエビ輸出国であり、アメリカは輸入大国であった。そしてアメリカの国内業者が輸出国を訴えた。

そもそも不当な安値だってことの定義はというと。まず生産コストより高く売ってるか?そして国内に売るよりアメリカ向けのほうが高く売っているか?さらには政府から不公正な援助をもらっていないか?もちろんこれはアメリカにとって不公正であるかということ。アメリカは自由貿易を掲げておいて不利な取引があるとすぐ保護貿易にはしります。

「だいたいエビの養殖のコストをどうやって分析するの?」弁護士に聞いてみた。

「これが難しいんだよね。だってね初めの頃なんて給料をエビで払ってたからね」

これはびっくり。
養殖場のおばちゃん達の家では毎日エビご飯だな。

国内向けとコストを比べるっていったって同じもの売ってるとは限らないので、コストも細かく分析しなけりゃならないって。

例えば、売るときは殻をむくコスト。足だけとるコスト、尻尾までとるコストなんて風にコストを確定してくんですって。

見渡す限りのだだっ広い養殖場で水揚げされたエビを無数のおばちゃん達がさばいてく。
そんな細かいコスト計算なんてしてないとおもいますけどね。弁護士としては形式をしっかりつくらないと裁判でたたかえない。

ちなみに一番よい品質のエビは日本向けだといいます。とにかく形や大きさそろってなければいけない。傷がついてもガクンと値段が落ちるって。不揃いキュウリみたいな扱いになっちゃうんでしょうね。日本むけだと。味は変わらないのにね。

「そもそもの疑問はアメリカでエビ養殖してる人なんてそんなたくさんいるの?」

「いい質問だ。国内業者もベトナム人なんだよ。」

ベトナム戦争当時、南ベトナムからたくさんアメリカに渡った。戦争が終わっても共産政権から逃げるひとがアメリカに定住した。そしてエビの漁をやったり、養殖したりと生計をたてていった。

そのベトナム移民が本国の輸出を訴えたというのだから歴史の皮肉はおもしろい。
夢の国で豊かにくらすはずが輸入で生活が脅かされちゃう。
でもね本国だって経済成長したいですから。

以上




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by zhuangyuan | 2015-12-27 21:19 | | Comments(0)


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