中華 状元への道

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2005年 11月 06日

歴史に学ぶ

朱建栄氏(東洋学園大学教授)の「安全保障を考える 中国の地殻変動の現状と将来」と題する講演録を読みました。

朱建栄氏はテレビによく出ているので前から知っていましたが本は読んだことがありませんでした。朝まで生テレビだったかサンデープロジェクトだかで高い声を荒げて討論していた姿を見ていましたので著作はどうせ中国弁護一辺倒なのかなと思っていました。

しかし講演内容は非常に冷静に中立的に日中関係を分析してあり興味深かった。
ただ安全保障などということについて私は感想を述べるほどの知識がないので
なかの内容で面白かった部分をご紹介します。

中国人はなぜ歴史にこだわるか?

それは中国人の置かれた環境がそうさせたと。

ヨーロッパは地中海を取り巻いて高度な文明が互いに交流し刺激しあって発展してきた。
しかし中国は周りに高度文明がなかった。
しかも北はツンドラ、東は海、南はジャングル、西は砂漠かチベット高原に囲まれ孤立していた。
その外との交流はほとんどなく、現在および将来の政策の比較対照がなく、
唯一の判断基準、参照軸は歴史しかなかったとのこと。
なるほど。

よって対日問題に限らずいつも歴史に鑑みて政策がかたられるんですって。
台湾問題についても300年前の康熙帝の台湾攻略作戦について本気で議論されてるとのこと。

たしかに以史为鉴(歴史を鑑として)とかってよくいいますね。

ではなぜ日本だけが目の仇にされ、ロシアやイギリスは取り上げられないのか?

日中戦争は中国現代史において国家、国民意識の形成過程で最も重要な媒体だったと。
それまでは中国人には王朝意識、天下意識はあっても国家という認識がなかった。
北方人、南方人、上海人などはあっても中国人という発想はなかった。
それが日本の登場で共通の敵が現れ、中国人としての意識が芽生え一緒に戦った。
中国国家形成のシンボルです。抗日は。
(当ブログ。6/30「日中問題?」も見てみてください。毛沢東もそういっています。)

というわけで
日中はお互いの認識の違いを違いとして認識し、
共通利益を見つけて地域問題で協力を深めて行きましょうということでした。

納得。

以上
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by zhuangyuan | 2005-11-06 21:33 | 文化、歴史 | Comments(5)
Commented by r100gspd91 at 2005-11-08 13:08
申し訳ない。一つ目のTBは、間違いです。
Commented by かめ at 2005-11-09 17:01 x
朱さんは結構冷静な分析のできる人だと以前から思ってましたが、中国人社会から「売国奴」扱いされるのを恐れて発言は極めて慎重です。 戦前の日本にあった「非国民」をいじめる風潮と似たものがあり、極右団体では売国奴リストを作成して批判運動を展開しています。
Commented by zhuangyuan at 2005-11-09 19:26
かめ様 
そうだったんですか以外です。日本の右よりの方にもボロクソ言われてましたので誤解してました。売国奴リストとは恐ろしいですね。
Commented by かめ at 2005-11-11 02:04 x
ここで見たのかな~? 中国の売国奴リストに「李登輝」が載っていない。 件の団体に訊いたところ、「彼はもう日本人だからね」という返事だったらしい。 聞いた話。
Commented by zhuangyuan at 2005-11-11 06:54
売国奴リストは見たことないですね。確かに李登輝さんはフジモリ大統領より日本人っぽい漢字がします。中国のサイトみてたら藤森謙蔵とか書いてあって改めて日本人なんだって思いました。


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