中華 状元への道

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2005年 11月 03日

庭院里的女人

このところ中国の女性の解放がらみの記事を書いていましたらひとつ以前看たDVDを
思い出しました。「庭院里的女人」

これは昨年中国に行ったとき先生が貸してくれたいくつかのDVDのうちの一つ。
日中戦争のころの話で日本軍がどうのこうのと書いてあったので
まず最初に見てみました。

内容はこんな感じです。

時は1938年。日中戦争のころ。
江南地方の水郷の町に住む、大金持ちの奥さん呉太太(呉夫人)の話。
旧社会の中国において女性の立場はあまり高くありませんが
大金持ちの奥さんは結構いい暮らしでもてはやされています。

ただ問題は呉太太は旦那のことが好きじゃない。
で夜の生活もしたくないので
自分でどこかの村から旦那の二号さんを見つけてきて
旦那にあてがう。
この2号はまだ子供。中学生くらいでしょうか。
以前の金持ちはこんなのが普通だったんでしょう。

そんな折、息子の家庭教師に西洋人安德鲁(アンドリュー)を雇う。
彼は医者。
その家庭教師の授業を呉太太も横で聞いている。
西洋の男女平等など開明的な思想に触れ、
旧社会の古い慣習にとらわれた呉太太の思想も変わってゆき
また彼自身にも惹かれていく。

とまあこんな感じで旧社会の女性が開かれてゆくお話なんですが
この映画監督、どう結末をつけたらいいのかわかんなくなちゃったようで
最後に日本軍登場。
日本軍の飛行機が空からバンバン爆弾をとして
挙句のはては軍隊がやってきてズダダダダアとそこら中のひとを乱射。
でその西洋人アンドリューもメチャメチャに打たれて死んじゃう。

でなんだか知らないけど数年後の場面になり、
呉太太の息子とあの2号さんの二人が少し大きくなって若い青年と美少女になり
軍服着て人民解放軍として呉太太のところにやってくる。

めでたしめでたし。とプロパガンダ映画になっちゃいました。

私は見終わって非常に不愉快になり先生に文句をいいました。
日本軍とストーリーの脈絡と関係なしにやってきて物語が終わる。
宣伝映画じゃないかと。

あとで別の先生に聞いたところではこの映画、公開前は非常に
話題を集めたらしいが公開後の評判は最悪だったときいて安心しました。

ただこの映画のもとの作品はノーベル文学賞受賞のかたの作品だと
DVDのカバーに書いてありました。
ちょっと調べてみると。

赛珍珠是第一位以中国题材作品获得诺贝尔奖的作家。她的作品被美国前总统尼克松誉为“一座沟通东西方文明的桥梁”,并曾被多次搬上美国银幕,其中以1938 年米高梅出品的《大地》最为成功。

赛珍珠は中国を題材にしてノーベル文学賞を受賞した第一人者です。彼女の作品はニクソン大統領に
東西文明の掛け橋がと賞賛されました。またアメリカの映画界で何度も映画化されました。米高梅出品の「大地」がもっとも成功しました。


ん?大地?と思い更に調べてみると
赛珍珠とはパール・バックのことでした。

この映画は彼女の「群芳亭」という作品を改編したそうです。
邦題はわかりません。(本物を読んでみたい)

いまでこそ大陸でも評価されているそうですが
1972年彼女が死ぬ前に中国を訪問したいと申し出たときには下記のように
正式に入国拒否されたとのこと。
“亲爱的柏尔·布克夫人:来信收悉。由于你长期以来在著作中丑化、中伤和诽谤中国人民和他们的领袖,我受权通知你,不能接受你的访华要求。”

親愛なるパール・バック夫人、お手紙頂戴いたしました。あなたは長期にわたり著作の中で中国人民やその領袖を悪し様に書き、誹謗中傷したため、私は権限をもって通知いたします。あなたの訪中は受け入れられません。


愛している第二の祖国から拒否された11ヶ月後この世を去ったそうです。81歳。

「大地」も読んだことがないので読んでみないといけません。

以上





パール・S・バック(Pearl S. Buck,1892年6月26日-1973年3月6日)はアメリカの女流小説家。宣教師の両親と中国に渡り、そこで育つ。処女作『東の風・西の風』に続き、代表作『大地』を発表してピュリッツァー賞を受賞。『息子たち』『分裂せる家』とともに三部作『大地の家』を構成。ノーベル文学賞受賞。

ウェスト・バージニア州ヒルスボロで生まれたが、生後3ヶ月で父カリー・サイデンステッカーとともに中国江蘇省の鎮江に渡った。英語よりも中国語を先に覚えた。中国名、賽珍珠。1917年帰国してランドルフ・マコン女子大学に入学、1924年卒業して中国に戻った。1917年農業経済学者のジョン・ロッシング・バックと結婚し、一時南京大学で英語を教える。1926年一時帰国してコーネル大学で修士号を取得した。
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by zhuangyuan | 2005-11-03 20:38 | 中国関連DVD、本 | Comments(7)
Commented by かめ at 2005-11-04 01:43 x
たまには中国のビジネス以外の本を読んでみようと思いました。西園寺潮五郎は孫氏を読んで面白い作家だと思いましたが、その後作品を読んでません。 パール・バックの三部作でも探してみますか。とりあえず。
Commented by zhuangyuan at 2005-11-04 06:19
海音寺の大ファンのかたは平将門が一番良いと言ってました。
パール・バックも読みたいのですが昔の翻訳物は読みづらいのであまり好きではありません。現代の中国通作家が改めて翻訳してくれるといいのですが。
Commented by ケイチー at 2005-11-04 20:38 x
「大地」懐かしいです。30年前に読んだ記憶が。
この本で「てんそく」なるものを初めて知りました。
後日、国語の授業中に先生が「てんそく」を簡単に説明してくれたことをはっきり覚えています。
写真をみたことがありますが、ハイヒールのように土踏まずがくっきり分かれているんですよね。あそこまで身体を改造すると、かなりの苦痛を伴うはず。むごいことをする時代があったんだなあ、と思います。
Commented by zhuangyuan at 2005-11-05 20:17
纏足はホントおぞましい。纏足で歩く女性のどこがかわいらしいのかさっぱりわかりません。
Commented by ケイチー at 2005-11-06 01:39 x
纏足は女性性器を引き締めるという目的があった、ということらしいです。何かの本で読みました。
満足に歩けなくてもいいから主人を喜ばせることが第一、ということでしょうか?
Commented by ransyu at 2005-11-13 21:47 x
zhuangyuanさん、遅くなりました。TBありがとうございます。この先の杭州の岳王庙の記事の岳飛像にも行ったことがあります。
大変、充実したブログで参考になります。きっと若い方なんでしょうね。
時どき伺いますのでよろしく。リンクもしますので、これもよろしくお願いします。
Commented by zhuangyuan at 2005-11-13 22:30
ransyuさま
こちらこそよろしくお願いします。当年35歳でございます。
以上


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