中華 状元への道

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2014年 06月 22日

罪の手ざわり うめき声が聞こえる


「罪の手ざわり」鑑賞。

オフィス北野なんですね。
どおりでよく人が死ぬ。
でもなぜかリアリティがある。

この映画賛否両論あり。
私の周りは否のほうが多いかな。

私は好きです。
4人の男女を通じて急変する社会の歪みを映し出す。

炭鉱で働く男。
幼なじみが村長とつるんで大富豪。

妻子ある出稼ぎ男。
稼ぎは強盗。

不倫する受付嬢。
影にいながら矜持あり。

仕事を転々とする若者。
淡い恋も虚しく。

詳しく知りたい方はBaidu(百度)の解説を。
オチまですべて書いてある。
観る前みちゃったらどうすんの?
ただし中国語。


実際に起きた事件を題材にしているとのことですが
一つ一つはニュースになり、大きな事件として取り上げられたんでしょう。
私が知ってたのは女子の事件だけ。

でも今もいつでもどこでも起こりうるのです。
そして実際起きているでしょう。

国有財産がいつのまにやら民営化され
巨大な資産が個人のものに。
その恩恵に浴さず、従来のまま抑圧されて、閉塞から抜け出ないひとたちはいる。
なんであいつは?
なんで俺だけ?
この不正義は人民のためではないだろなんて鬱屈がたまってゆく。
そしてドカンと爆発。

お金がなくても、愛を得られなくても、健気に生きる人がいる。
経済発展で、周りには浮かれた成金が増えてくる。
金のチカラに惑わされた奴ら。
金に任せて、人の尊厳を引き千切る。
それは矜持が許せない。

大発展の影で
もちろん何もかもうまくゆかなくて
自分の存在が無価値に思えて絶望なんてこともよくあるに違いない。

世の中の秩序が大きく変わるとき
軋みや歪みが顕在化する。

格差なんて簡単な言葉で表わせない不合理。
ものすごい成功を見せられる。
ものすごい不正も目の当たりにする。
でも自分は波に乗れずに、翻弄され、漂うのみ。

貧困な変化のない時代は
絶望と同時に、諦観がある。
階級社会はさらに簡単。

あきらめ。
天の定め。

今の世の中では
諦めきれない。
嫉妬が渦巻く。
恨みが満ちてゆく。

現代社会は
移動も簡単、情報も溢れてる。

変われるのに閉塞から抜けだせない。
今日もどこかでうめいてる。

俺はなぜここにいるのだ?
俺はなぜあの時に。
俺だけなぜ?

そのうめきを晴らすための映画です。

成功者もひとつ時代を間違えていれば
生まれる場所が違ったなら
がんじがらめの閉塞にうめいていたかも。

以上







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by zhuangyuan | 2014-06-22 21:38 | 中国関連DVD、本 | Comments(2)
Commented by カンカン at 2014-06-24 18:53 x
この映画面白そうですね!
富山では8月に上映とのこと。あまりメジャーでない名画をよく上映している映画館で、です。
以前「千年の祈り」をやっていました。
ご推薦いただいたインド映画も。(結局行けませんでしたが)
忘れないように、カレンダーに印をつけておきます!
Commented by zhuangyuan at 2014-06-24 22:53
カンカンさま お久しぶりでーす。いま東京でも1軒しか上映していないのにお目が高い映画館があるんですね。観る価値ありです。


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