中華 状元への道

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2012年 01月 29日

辞書を作るって?

舟を編む

三浦 しをん / 光文社



なんか気になる題名だなとは思いつつ、手に取らないでいたところ、
ラジオでの紹介を聞き、辞書の本だと知りました。

舟とは辞書のこと。

言葉という大海原を航海するための舟。

うまい。

辞書編集部のお話です。
ある出版社でその名も「大渡海」という辞書を出すことになった。
その出版までの人間模様。

辞書作りで小説を書こうっていう発想がすごい。
しかも恋愛まで絡んでくる。
青春ドラマといってもいいかも。

『「愛」(あい)』という項目に同性愛も入れる必要はないという編集者に
後輩が一言。

「 『大渡海』 は新しい時代の辞書じゃないんですか。
多数派におもねり、旧弊な思考や感覚にとらわれたままで、
日々移ろっていく言葉を、
移ろいながらも揺らがぬ言葉の根本の意味を、
本当に解釈することができるんですか。」

かっこいい。

言葉好き、語学好きにはたまらない小説です。

言葉に関する薀蓄も面白いのですが
私が興味を引かれたのは紙の品質のこと。

紙メーカーがその辞書のために特殊な薄紙を開発する。
紙質へのこだわり。
ぬめり感なる言葉があるそうです。

指に吸い付くようにページがめくれるような感じ。
それでいて紙同士がくっついて複数ページがめくれることがない。

確かに辞書の紙って独特ですよね。
でもこれは日本の辞書がやっぱ一番いいように思います。

こないだブックオフで買った角川「新字源」はかなりいいぬめり感があるような。

私の机には

Collins Cobuild English Dictionary
现代汉语词典
프라임 한일사전

など各国出版の辞書がありますが
どれも紙質は日本より劣ります。
ちょっと厚かったり、開いたページでとまらなかったり、重ねたままの状態にゆがみがあったり。

いいぞメイドインジャパンって感じ。

先週もちょっとした辞典を買いました。
私は辞書系が好きです。
研究するわけでないのについ買ってしまう。

今回はご縁があって買いました。
韓国語教室で先生が作ったという辞典を紹介されたのです。

「舟を編む」を読んだばかりで、辞書を作る苦労をしっているので
辞典を作ったと聞き、びっくりしました。

カラー版 とっておきの韓国語会話表現辞典

カラー版 とっておきの韓国語会話表現辞典 / ナツメ社



一年半もかかったとおっしゃっていましたが
私の感覚はそんな短い時間で?といったもの。

たずねてみると、まず英語版のシリーズがあり、そこに出てくる日本語例文を
韓国語にしてゆくという作業であったと。

でも英語とちがって、敬語のレベルが何段階かあるので苦労したと。
カジュアル、スタンダード、フォーマルと表現方法を分けて書かれています。

さて、例の「ぬめり感」はというと?

ブッブー、×です。

カラーだからしょうがないのかな?

たぶん会話辞典なんていうのは気軽に手に取れる
親しみのあるカラフルなものの方が売れるんでしょうね。

以上
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by zhuangyuan | 2012-01-29 22:03 | 言葉 | Comments(10)
Commented by ケイチー at 2012-04-11 17:16 x
おお~凄い!本屋大賞に選ばれましたね、この本!!
zhuangyuan様の先見の明が冴えている証明になりました。

ニュースで内容紹介が出たとき「ん?どこかで聞いたような・・・」としばらく考えていました。
「本屋大賞」は、一般人の思いに一番近いような気がするので、いつも注目しています。とは言っても昨年の作品はあまり意に沿いませんでしたが・・・
さっそく図書館に予約入れてみます。きっと百人待ちでしょうけれど。
Commented by zhuangyuan at 2012-04-11 21:41
ケイチーさま
私も今朝ニュース見てなんだかうれしくなりました。いかにも本屋さんの好きそうな内容です。語学好きにもぴったり。昨年のは確かに評判がいまいち私は娘に買ってやりましたが自分はまだ読んでません。
Commented by ケイチー at 2012-04-11 22:38 x
本屋大賞の特集で、年に700冊読破するという書店員さんが出ておられました。zhuangyuan様を上回る読書量・・・どうやったらそんなに読めるの~?
ところで昨年の作品、今もブレイク中ですねえ。昨今のノベルズ風で何だか軽い内容・・・今年はその反動かしら?と邪推してしまいます。

ところで「舟を編む」図書館に予約しましたが、160人待ちでした。
Commented by zhuangyuan at 2012-04-12 05:20
ケイチーさま ローカルシティ?で160人もが予約とは、さすがニッポン民度が高い。中国ならいまごろダウンロードし放題でしょう。日本も自炊がアップされてんのかな?
Commented by ケイチー at 2012-04-12 14:57 x
日本人は何だかんだ言いつつも、本好きですね。
「紙に印刷された本」、っていうのは不滅だと思います。
装丁のデザインや紙質、凝っていますものね。

中国の本は、やっぱり紙がよろしくないですねえ・・・
きっとこだわりが無いんでしょう。
Commented by zhuangyuan at 2012-04-14 05:55
ケイチーさま 私も紙派です。電子は量感と質感が感じられないのがどうもいけません。でもkindleはほしいです。紙の質は中国ばかりでなく、ほかも駄目ですね。ペーパーバックなんていうまでもなく、ハードカバーもあの馬鹿でかさをどうにかしてほしい。日本の文庫が一番しっくりくる。
Commented by ケイチー at 2012-11-10 20:06 x
三浦しをんさんの文庫「神去(かむさり)なあなあ日常」を読みました。
手にとって立ち読みしたら、笑ってしまったので。
林業のお話です。
ちょっと田舎を美化している面は否めませんが。

とても面白くて、新幹線に乗っている間に読めてしまいます。
通勤時の読み物にオススメですよ!

「舟を編む」は、4月に予約したのに、未だに70人待ち・・・・
この「神去・・・」が面白かったので、「舟を編む」も買うことにしますね。
Commented by zhuangyuan at 2012-11-11 08:02
ケイチーさま 林業とは著者も幅広いですね。題名がいい。
Commented by ケイチー at 2012-11-11 13:34 x
作家さんの取材力と、そこから生み出す想像(創造)力。
天性のものなんでしょうねえ。

でも、私はムカデや蜘蛛の類が大嫌いなので、どんなに林業がすばらしくても山には住みたくないです・・・。
Commented by zhuangyuan at 2012-11-24 08:23
ケイチーさま 自然ってのはあまっちょろくないですね。昔フィリピンのジャングル開拓の話で、寝てたら蟻が耳から入ってきて、のたうちまわるなんて描写があり、おそろしくなったものです。


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