中華 状元への道

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2010年 12月 04日

人工言語 日本語

シンガポールでの最終日の夕食は地元フードを食べました。

連れて行ってもらったのはショッピングセンターのフードコート。
日本のショッピングモールの安っぽいチェーン店中心のものとは大違い。

多民族国家の醍醐味を十分に味あわせてくれるラインナップ。

潮州料理、広東料理、福建、海南、インドネシア、タイ、インドなどなど色とりどり。

ここはシンガポールでも三本入る人気店しかテナントとして入れないらしく
どこも味はお墨付きだといいます。

ラクサ、サテ、ミーゴレン、春巻き、海南鶏飯などを堪能いたしました。
エスニック感たっぷりで満喫いたしました。
同行したエンジニアはコリアンダーに参っていました。
ちなみに私はコリアンダー大好き。

シンガポールはいろんな出自の人たちが暮らしているのですが
お世話になった貿易会社社長は語学の天才です。
部下の女の子いわく内の老板は10つくらいはしゃべれるわと自慢してました。

自身は海南島出身の華僑二世。
海南語はもちろん、普通語、福建語、広東語、潮州語、上海語、マレー語、英語=シングリッシュ
ちょっぴり韓国語、日本語。むりやりだけど十個到達。

子どもの頃はマレー語を共通語とならったと。
最近は普通語、英語が共通語になっているそうです。

実際お客さんを一緒に訪問すると
ごちゃ混ぜにして会話してます。
普通語、英語以外はチンプンカンプン听不懂看不懂。
不思議なのは初対面の相手によってどうやって話す言葉をきめるのかなってこと。

昔のシンガポールは出身別で別の言葉をしゃべったので
お互い意思疎通ができなかったといいます。
これをマレー語、英語、普通語で一体化したわけです。

そのマレー語ですがこの言語は人工言語です。
この成立過程は日本語に似ているんだそうです。

日本史の誕生―千三百年前の外圧が日本を作った (ちくま文庫)

岡田 英弘 / 筑摩書房



マレーには古くはあまり定住者がいなかったそうです。
そこにポルトガルが16世紀に入殖してから開発がすすみ
移民が流れ込んだといいます。

マレー王族に加え、福建人、潮州人、広東人、客家人、海南人
南インドからタミル人、アラブ人も。

そこにオランダがきて、イギリスが来て、今度は日本。
そして戦争後に独立。

でも共通言語がない。
当時のマレー語といっても各地で異なり、文法も定まっていなかった。

そこで新しい公用語としてパハサ・マレーシアという国語を作り出したといいます。

マレー語の文法を残して、難しい語彙は英語から頂いて
マレー語っぽく直したと。
書くのもアルファベットを用いる。

要はマレー語の皮をかぶった英語なんですって。


ところでどこが日本語成立過程に似てるのか?

著者によれば日本語が出来たのは7世紀だといいます。

当時の日本には様々な出自の人々が住んでいた。
秦人、漢人、高句麗人、百済人、新羅人、倭人。

彼らはお互いの共通言語がなかった。
強いてあげれば中国語百済方言を使っていたそうです。

それが7世紀、天智天皇の時代に危機を迎える。

百済に続き、高句麗が唐に滅ぼされ、
新羅、唐連合の力が圧倒的になる。
もうすぐ日本も併呑されるかという危機。

そこでそれまでばらばらだった諸民族が一致団結する。
それが日本の誕生。

そして日本語。
中国語をそのまま用いるのはアイデンティティを保てない。
そこで中国語文語から対応する倭語を探しだし変換していったそうです。
対応語がなければ作り出した。

こうして日本語の原型ができあがったんですって。

なんかロマンを感じます。
言葉って大事ですよね。

特に中国の周りはなんとか中国との線を引きたくて頑張ってきた。
そして日本も今があり、マレーシア、シンガポールも立派に国を保ってる。

以上
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by zhuangyuan | 2010-12-04 20:02 | 言葉 | Comments(4)
Commented by Harusan at 2010-12-08 10:42 x
啓蒙的な素晴らしい記事ですね
毎回大変興味深く見ています
今回の記事、MyFacebook にRTさせていただきました
http://www.facebook.com/home.php#!/profile.php?id=100000270616828
Commented by zhuangyuan at 2010-12-11 17:14
Harusanさま 啓蒙的なんて恐縮です。後半部分は本の要約です。この本はこの部分以外にも目からウロコの文章がいっぱいです。オススメいたします。Facebookについては私登録はしていますがどう扱っていいかよくわかっていません。ご指導ねがいます。
Commented by お節介じいさん at 2010-12-17 18:48 x
私はマレー語を少しだけ、かじったことがあるのですが、この言語は、発音がやさしいし、文字はローマ字だし、文法は複雑な格変化がないので、日本人にとって、とっつきやすい外国語だと思います。しかし、学んでいる人が少ないのは残念です。マレー語は人工語的要素が濃い言語であるということを、私も聞いたことがあります。マレー語は同系語のインドネシア語も含めると、話者人口が3億人?前後になるアジアの大言語です。マレー語とインドネシア語の関係が、どうなっているのか、私はインドネシア語を学んだことがないので分かりませんが、マレーシア人に言わせると、スペリングに多少の違いがあるだけで、殆ど同じだそうです。
ところで、マレー語が外国語ブログ村の入っていないのは残念です。現在、日本からマレーシアまで、格安航空便ですご~く安く行けるようになりましたから、マレー語の学習者がもっと増えるかも知れませんね。
Commented by zhuangyuan at 2010-12-18 22:35
お節介じいさん様 マレー語は習ったらすぐできるようになりそうですね。でも中国語とちがって歴史の中を覗けるたのしみがないような気がします。


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